52軒目 いけめん☆まほう VS 口車舞・原始人博物館
いけめん☆まほう、また登場。
「第9試合っす。口車舞・原始人博物館VS いけめん☆まほうチームっす。って、あれ?
いけめんさんは?」
審判のリュウがステージを見ると、いけめんとは遠い、小さい男性が一人。
「もしかして、不戦勝になってしまうのかしら」
浴衣を着た、若い女、口車舞がニヤリと笑った。
小さい男性は、冷静に
「私がいけめん☆まほうチームの池田です。それからペアを紹介します」
ステージの下から、女性がマイクを持って現れた。
「皆さん、こんばんは。いけめん☆まほうチームです。このステージの上にいる、男、池田面は、一人でも強いのですが、今回ペアバトルなので私、新田文子が実況を担当します」
「あ。実況、審判のオイラの仕事なんだけど…ま、いいか、試合開始」
「なに、こんな小さい男、うちの敵ではないわ。出でよ、原始人博物館」
舞は鍵を振って、藁で作ったテントを出した。
「建築戦隊 原始人博物館、オープニングキャンペーンで入館無料」
テントがしゃべっている。
「原始人博物館、攻撃開始」
舞が指揮をした。
ステージの下から、文子が興奮した声で実況する。
「おお、原始人博物館が攻撃開始です。槍と土器でしょうか、原始の事態に使われたであろう物が、池田めがけて飛んできます。どうする、池田!」
池田の姿が一瞬、消えた。
そして再び現れたのは、
身長2メートルで、サラサラの茶髪、長い脚、別人だ。
「これが、池田面のもう一つの姿、いけめん☆まほう少年です。○○区の皆さん初めまして。東京は町田で悪と戦う、いけめん☆まほう少年です。普段は冴えない大学生、しかし変身するとどんな強い敵でも、楽勝です。ちなみに、いけめん☆まほう少年の唯一の弱点は、変身するとしゃべれません。ですので、彼の言葉は私が通訳します。」
いけめんがステージの下の文子をにらんだ。文子はしまったとつぶやくと、また実況を始める。
「失礼しました。冴えないではなく、普段はごく普通の大学生、変身するとすごいんです」
いけめんは満足そうに頷いて、飛んできた槍をけりで破壊する。
博物館から象も出てきたけれど、いけめん☆まほう少年は、キック一発です。
「さあ、いけめんの一方的な展開です、口車チームの反撃やいかに」
「原始人博物館、オープニング記念攻撃」
博物館が攻撃を始める前に
いけめんが両手を伸ばし、手のひらを口車チームに向けた。
「出ました、とどめの『いけめん☆フラッシュ』です」
まばゆい光に包まれて、口車チームは戦闘不能になった。
試合時間は残り1分、しかし、
「いけめん☆まほうチームの勝ち!」
☆
池田と文子は試合を終えて、観客スペースに戻った。
「いた、古民家先輩」
観客スペースになんとくなく固まっている、建築戦隊○○レンジャーに近づいた。
「来ていたんだね、池田君、新田ちゃん。強くてびっくりしたよ」
古民家は慌てた様子で言った。
「ねえ、先輩、例の件、みなさんに話してくれました?」
文子が古民家に尋ねる。
「ああ、今日これから言おうと思っていたんだ」
「じゃあ、私から言っていいですか?あ、でももうすぐ最後の試合ですね」
「最後の試合っす。建築戦隊○○レンジャーより、庭付き一戸建て3000万ジャー・ショージコーポ家賃二万ジャー VS 駅・電柱でっす」
次回、主役は10話ぶりに登場するようです。




