31軒目 過去の栄光 庭付き一戸建て4000万ジャー
校正を8歳の娘にやってもらいました。
苦明寺、毛明寺との戦いが終わり、〇〇レンジャーは自宅へ戻った。リーダーの庭付き一戸建て3000万ジャーに変身する、丹羽 一斗は、自宅の庭付き一戸建て(評価額3000万)にて荷物の整理をしていた。
庭付き一戸建ては、二階建てで、一階はリビング、台所、風呂、トイレ、6畳の和室。二階は、3部屋あり、そのうちの一室を一斗が使っている。そこで、一斗は見覚えのないケースに入っているDVDを見つけた。
ケースを開けてみると、ディスクに
「庭付き一戸建て4000万ジャー」
と書かれている。
「これは、父さんの…」
一斗は、何気なくDVDを自室のパソコンで再生してみた。
場所は自宅すぐ近くの小さな公園。ブランコや滑り台と砂場がある。遊具は古びている。
(確かこの公園は、5年ほど前に遊具を取り換えたよな。古い遊具だから、5年以上前か)
ドアポストのある鉄のドアと、大人が立ったまま通れる大きさの窓と、和風の蛍光灯が突然現れ、暴れはじめた。ドアはドアポストからチラシをばらまき。公園中が散らかった。蛍光灯はチラチラと色々な色で点滅した。窓は蛍光灯の光を反射している。
公園の外から歩いてきたのが、一斗の父 丹羽 ロン。ロンは鍵を取出し、変身した。
「庭付き一戸建て4000万ジャー参上!」
変身したのは、3000万ジャーより、新しいきれいな家。家は住めば古くなる。周りにも建物が増え、日当たりは悪くなる。一斗に代替わりした時に、3000万円に家の価値が下がってしまっていた。
「お掃除隊のみなさんお願いします」
4000万ジャーがそう言うと、近所に住んでいるおじちゃん、おばちゃんが5人出てきて、ドアのまいたチラシを片づけた。チラシはひもでまとめて、古紙回収へ。
(あのおばちゃんは、もう亡くなっているし、あのおじさんは引越していないな。10年くらい前のDVDかな)
一斗は、お掃除隊のメンバーにしみじみしながらも、何年前のDVDか推測していた。
「お掃除隊のみなさん、ありがとう」
4000万ジャーがそう言うとお掃除隊のおばちゃんは、
「いつも町を守ってくれてありがとう。田舎からのりんごどうぞ」
4000万ジャーにかごいっぱいのりんごをあげた。
「田中さん、いつもすまないね」
「いいえ、でもね。このりんご、あんまりおいしくないから、攻撃に使って。じゃあね」
お掃除隊は去って行った。
4000万ジャーはりんごを投げた。ガラスに命中し、ガシャンとガラスが割れた。
「あ、またお掃除隊呼ばないとな~」
ロンがそう言っていると、ドアが浮かび上がり、4000万ジャーの窓ガラスに激突した。4000万ジャーの窓ガラスも割れた。
「はっ」
4000万ジャーは浮いた、ドアよりも高く。
「また班長が回ってきた攻撃」
4000万ジャーは班長の波動で、敵を攻撃した。周りが凍りつくような波動だった。
(僕の班長の波動よりもずっと強い。しかも何故浮いているんだ?)
班長の波動で、敵は砕けた。ここで映像が止まった。
「ただいま」
ロンが帰ってきた。一斗は階段を駆け下り、玄関に急いだ。
「父さん、話があるんだ」
一斗はロンにDVDを見せた。
「おお、やっと気づいたか。わざとお前の部屋に隠して置いたんだ。まあ、座ってゆっくり話そう」
一斗とロンは、リビングに移動した。
「昔は、近所のつながりも濃くて、私が建築戦隊で戦っているのを近所のみんな、応援してくれていたんだ。今は、お前が建築戦隊って事を近所の人はあまり知らないだろ?班長の仕事も今より大変だった。街灯を交換したり、行事も今よりも多かった。だから班長の波動もすごいんだ」
「それもそうだけど、何故家が飛べるの?」
「のはら教授から、ロケットエンジンを買ったんだ。これを家に置いておいて、変身した時に使うと飛べる」
「のはら教授って、苦明寺で戦った・・・」
「ああ、私はのはら教授の、家を研究する授業を受けていたからな。いい先生だよ、遊びが大胆だけど」
「大胆って・・・今はロケットエンジンは?」
「壊れてしまって、新しいのを頼もうと思ったら、のはら教授が転勤で遠くなってしまったから、しばらく連絡がつかなかったんだ。最近こっちに戻ってきたから、また頼もうか。6人分」
「すごい!」
一斗が喜ぼうとしたとき、DVDケースから鍵が落ちた。
「こんなところに、前の玄関の鍵。」
ロンが鍵を懐かしげに手に取った。
「ドアが壊れて、変えたから、前の鍵がまだここに残っていたとは・・・。一斗、外行くぞ」
家のすぐ近くの公園、DVDに写っていた公園と同じ。ロンは鍵を握った。
「庭付き一戸建て4000万ジャー復活」
ロンは庭付き一戸建て4000万ジャーに変身した。
「まだ変身できたな。前より力は落ちたような気がするけれど。一斗も変身しろ」
(父さんの衝動的な行動には、いつも苦労させられるよ)
「庭付き一戸建て3000万ジャー」
「行くぞ、また班長が回ってきた攻撃」
4000万ジャーは班長の波動を3000万ジャーに投げつける。3000万ジャーは抵抗した。波動は、二人の位置の中間にとどまっている。
「まあ、今日はこのくらいにしておこうか」
4000万ジャーは波動を止めた。そして、元の姿に戻った。
「まだまだだな、一斗。のはら教授のジェットエンジンを、〇〇レンジャーにつけるには、私を倒してからにしよう」
(!、全然かないそうにない・・・。)
「一斗が建築戦隊やる気になったみたいで、父さんは嬉しい」
「そういえば、あのDVD誰が撮影したの?」
「それはもちろん、近所の人さ。カメラ好きのおじいちゃんがいてな。亡くなられたけど」
次回 強くなりたければ私を倒してからいけ ロンとの対決。




