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建築戦隊〇〇レンジャー  作者: たかげるげVSたこやま
ニセモノとソロバトル編
11/114

11軒目 ショージコーポVS貸出アパート0円ジャー

原案:うちの長男5歳

執筆:たかげるげ


大成と一斗の友情が意外と熱い! 

「うっ・・・」

オレ、逸花大成いつかたいせいは通帳を見て青ざめた。

「金が、足りない」

二年に一回6月、住んでいるアパートショージコーポの更新月だ。6月末には家賃二万に加えて、敷金礼金を家賃二か月分、合計10万円支払わなくては・・・。

大家に言って待ってもらう? 大家はオレの伯母である、庄司寛子しょうじひろこ、寛子おば。

高校の時両親を亡くしたオレを、寛子おばは親代わりとして見守ってくれている。元々住んでいたショージコーポも、家賃六万のところ、二万にしてもらって借りている。伯母はお金に厳しい。この間家賃滞納したばかりなのに、またなんて言えないな・・・。オレは携帯を取り出して、友人に電話をした。

「もしもし、一斗、家賃が払えなくてさ・・・。今月は、更新月で、敷金礼金も払わないといけなくてさ。悪いけど、貸してもらえないかな」

電話したのは幼馴染の丹羽一斗にわいっと小学校から高校まで同じ。一斗は高校卒業後区役所で働き、オレはプロのギタリスト目指したフリーター。

「それはできないよ」

一斗は冷静に答えた。

「冷たいな。一斗は実家だからわからないだろうけどさ」

「ああ、わからないよ。でも大成とはずっと友達でいたいんだ。だから貸さない」

「もういい!」

オレは乱暴に電話を切った。

 気分転換にオレは外へ出た。アパートのはす向かいに、新しい三階建てのアパートが建っている。あれ、ここ空き地じゃなかったけ?アパートに垂れ幕がかかっている。

「貸出アパート 0円 入居者募集中!見学自由!」

派手なフォントで垂れ幕にそう書いてある。

「0円! すっげー」

オレは思わず貸出アパートに入った。中には案内する男性が一人。スーツに白衣、口車借と名乗っていた。口車?なんか聞いたような気がするけれど、ま、いいいか。木造3階建て、2DKバストイレ付が6世帯、ショージコーポと中は良く似ている。

ショージコーポとほぼ同じスペックなのに家賃0円!?

オレは即座に、貸出アパートを契約した。引越は、バンド仲間に手伝ってもらうので、一週間後になった。ショージコーポの退去の連絡は、後でいいか。引越までの一週間、オレは何度か貸出アパートに訪れた。何という居心地の良さ。これで家賃0円か、これからの生活が楽しみだ。

引越の日がやってきた。荷物は全部梱包済み。一人暮らしと言っても、ショージコーポはオレは生まれたときからずっと住んでいる家。荷物や家具はそれなりの量がある。

 バンド仲間は男が二人、すぐ近くの引越だからトラックは使わず、台車で荷物を運ぶ。家具を貸出アパートに搬入したその時、

床が抜けた!

「フフフ、一週間の期限が過ぎた。」

床から声がする。一週間の期限?

オレは危険を感じ、急いでバンド仲間と一緒に貸出アパートを出た。

貸出アパートは、グラグラと動き出した。

「建築戦隊 貸出アパート0円ジャー 参上」

建築戦隊だと?

「貸出の期限は一週間だ、一週間を過ぎると、オレはお前を倒す」

また、オレだまされた?

オレはショージコーポの鍵を持って手を合わせた。

「建築戦隊 二階建て木造アパートショージコーポ 家賃二万 敷礼二か月分ジャー」

オレはショージコーポに変身した。戦闘能力を持った、ショージコーポのコピー。これが建築戦隊。

オレの部屋は201号室、二階の角部屋。オレは201号室しか借りていないから、変身しても201号室と、廊下などの共用部分しか戦いには使えない。オレもバンド仲間も201号室に入った。

「安いが一番、いやあ無料っていいね、攻撃」

0円ジャーの安い波動がショージコーポをゆらす。

「安いがすべてか?そんなことはない」

オレは思わず安い波動を跳ね返した。上手い話には裏がある・・・。

気づいた。

そこへ一斗がやってきた。仕事が終わったところのようだ。

「大成、今行くよ」

一斗は鍵を取りだした。

「お前は、アパートか」

貸出アパートが一斗に尋ねた。

「戸建ですが」

一斗は鍵を手に持ったまま答えた。

「これはアパート同士の戦いだ!戸建はすっこんでろ!」

貸出アパートは怒鳴った。

アパート同士の戦いか・・・・

「一斗、お前がこの前一人で戦ったように、オレも一人で戦わせて欲しい。アパート同士の戦いなんだ」

「わかった」


一斗は変身したショージコーポの後ろへ引っ込んだ。

「壁ドン攻撃」

オレはショージコーポの壁ドンを繰返した。相手にプレッシャーを与える攻撃だ。

「いいんだもん、一週間で壊れるからな」

貸出アパートは平然としている。

「ガス台にあるのはカセットコンロだよ攻撃」

うわ、そうだったのか貸出アパート。

「アパートは町内会の情報があんまり来ない攻撃」

こうなったら、情報を遮断し孤独感を強める攻撃だ。

0円ジャーは寂しい波動を感じて、崩れた。

オレは元の姿に戻った。引越先がなくなったので、バンド仲間には、お礼をして帰ってもらった。

一斗が近づいてきた。そういえば一週間前一斗にひどい事を言ったままだった。

「大成、これ」

一斗がwebサイトをプリントアウトした物を渡してきた。

「最近の判例で、更新時は敷金礼金は払わなくてもいいと出たらしい。これがその資料。寛子さんに言ってみたら?」


翌日から、オレの変身時の名前は「建築戦隊 二階建て木造アパートショージコーポ 家賃二万ジャー」に改名された。でも「敷礼二か月分ジャー」とつくのもカッコいいからそのまま名乗っておこうかな。


次回第12話 高層鉄骨マンション レーアントシティVS妄想鉄骨マンションレイゾウコシティ お楽しみに!

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