108軒目 コラボ対決フェア② 建築戦隊○○レンジャー VS うさぎとくま 他
冬のホラー三部作の 「空気読みたい」と 童話「空気嫁」のコラボ?
鈴音、芽衣が去った。○○レンジャーは。相変わらず海岸にいた。
「鈴音ちゃんたちは、どこから来て、どこへ去っていったんだ? それがわかれば、オレ達も帰れるんでないのか」
と大成。
「それは無駄な抵抗です。すべての対戦が終わるまで、作者は我々に帰ることを許さないでしょうから」
と冷静に古民家が言った。
「まじかよ〜」
と大成。
小さな子ども達が、歌う声が聞こえてきた。声はだんだんと、○○レンジャーに近づいてきた。
「♪ うさぎとくま うさぎとくま ♫ うさぎとくま く〜ま く〜ま く〜ま クー タタラタタタタタ うさぎとくま うさぎとくま うさぎ うさぎ うさ〜 ウー タタラタタタ くまとうさぎ くまとうさぎ ♪」
「うわー、なんか変なのが現れた〜」
思わず後退する大成。直立歩行している茶色いくま、ピンクのうさぎ、そして、赤いベレー帽に人間の手をくっつけた少年が現れた。3体とも、背丈が小さく、幼稚園か小学校1年かといったところ。くまとうさぎと少年は、○○レンジャーの前で歌をやめて立ち止まった。
「こんにちは、僕、クー」
茶色いくまが手を上げて挨拶をした、
「わたし、ミーコ」
うさぎがちょこんと頭を下げる。
「僕、きょんしい。みんなよろしくね」
きょんしいと名乗る少年は、両腕を前に出し、小刻みにジャンプしながら自己紹介をした。
「きょんしいって、あんなんだったかのう。昔テレビでよくやっておったが、なにか違うような」
寛子がつぶやく。
「うさぎとくま、うちの倉庫にあったような。確か作者が、小学校一年生の時に書いた絵本。くまのクーとうさぎのミーコがきょんしいと出会い、一緒に遊ぶって内容だったな。今はもう捨ててしまったけれど」
古民家が思い出したように言った。
「小学校一年か、じゃからめちゃくちゃなんだのう。建築戦隊も人?の事は言えないのう」
寛子は納得した。
「クーくん、何して遊ぶ?」
ミーコが言った。
「かくれんぼがいいな。きょんしいもやろう。じゃんけんで鬼決めよう」
クー、ミーコ、きょんしいは建築戦隊を無視して、かくれんぼを始めた。
「じゃんけんぽん。 あ、きょんしい負けた」
「あれ、そういえば勝った人が鬼? それとも負けた人が鬼?」
「あ、決めてなかったね。負けた人でいいかな」
「うん、僕鬼ね。じゃあ、数えるね。1,2,3,4,」
きょんしいは目を閉じてしゃがんで、数を数えた。クーとミーコは、散り散りに走って隠れる場所を探した。
「『うさぎとくまって、オレら完全無視じゃない? ていうかこんな何もない場所で隠れられるのか?』って思ったでしょ、大成さん」
大成が声のした方を振り返ると、キャスター付きの棺桶を引いている、黒いロングワンピースを着た女がいた。黒くてしっかりとしたつばのある帽子もかぶっているからか、魔女のように見える。魔女は言葉を続けた。
「私は真中美和。大学でカウンセラーをしているわ。詳しくは、作者のページから、『冬のホラー三部作 空気読みたい』を見てね。私は空気が読める、人の考えていることが読めるのよ。そこの男性3人」
一斗、大成、古民家が真中に指名された。
「あなた達は、彼女がいない。見てわかるわ。そんなあなたがたにピッタリの嫁を紹介するわ。いでよ、空気嫁」
真中は棺桶を開けた。しかし棺桶には何も入っていなかった。
「あれ、あれ〜?」
戸惑う真中。指名された男三人は、一発で彼女がいないと当てられて、不服そうだ。
「そうね、空気に触れると消えてしまうんだったわね」
真中は一人で納得していた。
「何してんだ?」
と大成。
「まあ、いいわ。そういえば、この建築戦隊○○レンジャーの主役は、丹羽一斗さん、あなただったわね」
真中はすぐに立ち直り、一斗を指さした。
「そうですけれど」
一斗は淡々と言った。
「主役のくせに、番外編で初発言? 小説なんだから、発言しないといるかいないかわからないじゃない。何故あなたは喋らないのかって、それは、『僕が喋らなくても、他の人が喋ってくれるから』よね」
一斗ははっとした顔をした。
「そうですね。今のままでは良くないとは思っていま……わあ、何だ」
一斗は急に背中に重みを感じた。そして毛の感触。
「しー」
一斗のコートの中に、クーが隠れていた。ちょうどコートの色とクーの色が同じだったのだ。
「クー、見つけ」
きょんしいがクーを見つけた。
「何だ、影が薄い人だっていうから、見つからないと思ったんだけどな」
クーたちはかくれんぼを終えて、去っていった。真中も棺桶を引きずって消えた。




