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建築戦隊〇〇レンジャー  作者: たかげるげVSたこやま
最終章 その後とおまけ
101/114

101軒目 その後前編

 最終決戦の感動に浸る間もなく、のはらに泳ぎに連れ出された○○レンジャー。疲れて泳げなくなった人から、流れ解散となった。それから一週間、平穏な日々が流れた。○○レンジャーのメンバー同士は、お疲れ様のメールを交換したくらいは、特に会うこともなく過ぎていった。

丹羽家にて、ロンが言った。

「最近一斗の帰りが遅くないか?」

華子が答えた。

「ええ。今日は遅くなるから夕飯いらないって言ってたっわ」

口車に誘拐されたことがあったからか、一斗の行方を華子もロンも気にするようになっていた。

「あ、帰ってきたわ」

一斗はリビングに来て、華子とロンの顔を見渡しながら言った。

「来週引っ越すことにした。今年度いっぱいで会社も辞めることにした」

「まさか、一週間の無断欠勤でクビにされたのか? あれは事故だったんじゃないのか?」

ロンは、突然のことに動揺しながら言った。

「違う。前から考えていたことなんだ。××区にワンルームマンションを借りたんだ。四月から夜間大学に行ってもう一回勉強する。のはら教授の授業も取れる大学なんだ。だからこれを――」

一斗は鍵をロンに返した。

「どうして急に……」

ロンも華子も言葉が出ないが、一斗は話し続けた。

「今度は建築戦隊の力、親の七光りではなく、自分の力と知識で戦いたい」

「今まで何のためにお前を育ててきたと思ってるんだ!」

「あやかが生徒会室に変身できたころから考えていた。建築戦隊は僕じゃなくてもいい。ごめんなさい。今週末に出ていきます」

一斗は、両親にこれ以上何も言わせなかった。

 そして週末。一斗は旅立った。大成も一緒だ。大成のバンド仲間のリュウの運転する軽トラックに乗って、××区に向かう。

「しっかしお前らほんとに仲いいよな〜。引っ越し先までおんなじマンションなんだもんな」

リュウが言った。

「そうか。たまたま探したマンションが、大成の職場で借りているマンションと同じだっただけだよ」

一斗はいつも通りに淡々と言った。大成は、バイト先に社員として働く事になった。社員になると、全国転勤ありで夜勤必須な為、寮に住む人が多い。寮といっても、一般のアパートやマンションの一部を借り上げているので、他の部屋は社外の人が入居している。実質一人暮らしと変わらない。大成は音楽の道を諦めたわけではない。音楽は趣味として続け、貯めたお金でライブハウスを経営するという夢がある。

「そうだよ。オレは会社の決めたマンションに住むだけで、ただの偶然。いつ転勤になるかわかんねーしさ」

そういいながら、密かに嬉しそうな一斗、大成であった。

「一斗、オヤジさんなんて言っていたんだ? 自分の知識で戦いたいなんて、建築戦隊全面否定ぽくない? しかも勝手にマンション借りているしさ」

と大成。

「好きにしろってさ」

建築戦隊の鍵を見つめて、一斗は静かにそう言った。一度は返却した物の、再び持たされていた。

「お前ら二人とも、建築戦隊やめるんだろ? ○○区大丈夫なのか? それとも、丹羽のオヤジさんが、復活するのか?」

とリュウ。

「父は、3月末で町内会副会長の任期が終わるけれど、古民家博物館の古屋さんがいるから」

「大丈夫だ。口車も物人間も、もういないんだ。古民家さんもいけめん☆まほうしょうねんもいるからさ」

「へー。あの富川駅前の古民家博物館もそうなんか。そういや増員したんだもんな」

 ○○区に残る建築戦隊は古民家博物館のみ。他はそれぞれの道を進む事になった。

一斗は3月末で退職。年度末はとても忙しい会社だから、12月の今から有給消化していく。4月からは働きながら学生となる。親の決めた人生ではなく、自分の決めた人生を生きていく。

v(^^)



後編はすぐにアップします。

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