ひみつ
(短歌八首)
帰省
十三年
ぶりに自宅の庭でする
花火のあとの西瓜は半月
家路
ひとびとが
夕暮れ色に染まりゆく
家路の端のパチ屋の金魚
ほのか
目のまえに
そろそろ終わりがみえる夜
桜降る道 手を繋ぎゆく
いちめんの
向日葵が
満面笑って軽やかに
君の匂いがする 風が吹く
きづき
口のはし
だけで笑っている君の
瞳に尽きない情熱をみた
おい
鉛筆を
ずいぶん使ってない指を
みながら昔を知る 残酷さ
このへや
パソコンに
西陽がさしている机
君の香りがしない ときおり
じゆう
だれだって
いつかはいなくなる夜の
プールに忍び込んだ 2人で