表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

人の世のめざましき発展と懸念。

今世の人の子は、竜をも従えているのか...。

まっこと感心するわ...。

ブォォォォォォォォォン!

キキッ!


「お待たせ〜小桜ちゃ〜ん♪今日はHB1◯1買ってきたよ〜、めっちゃいいらしいよ〜これ♪これで勝つるっ!ね♪」


今日も今日とてやってきたわい。

相もかわらず賑やかなことじゃのぅ。

まぁ、その心がけは関心じゃ、立派だと思うぞ。


それより気になるのは、重き鳴き声を上げながらおぬしを乗せてきたその白き仔竜じゃ。

なかなか可愛らしい顔をしておるでわないか。


単眼の竜か。

銀色の角を持っておるのう、まだ空は飛べんようじゃが、地を駆け回る事はとくいなようじゃな。


人の子はパラパラと、依代桜に粒状の肥料を巻いた後、その他の植樹した樹々にも振り撒いて周る。


なるほど、この粒は木々の糧か。

昔は人の肥を使っておったな。


いつのことだったか...、あれはわしとしてはかなり耐え難いものがあったのう。

あの時はいい加減な阿呆が直接依代の木にぶち掛けてきたもんじゃから、軽い障りをくれてやったわ。


...あの時に依っていた木は、なんで離れたんじゃったかのう?ふむ、漂の刻が永かったで思い出せん....。


この肥一つとっても、人の子の創意工夫が見て取れる。

まっこと精進してきたものじゃのう。


あとは心の在り方じゃのう。

ねっとを観るに心の在り方はあまりにも稚拙なりや。

今のままでは良き行く末は難しいぞ。

精神の熟達も急げよ。

わしはこの縁に出逢うたこやつが悲しむ顔は見たく無い。


せっかくなら、いつまでも珍妙で楽しげでいて欲しい。


神は、人の子の滅びは望んでおらんでの....。

細かいところ一つとっても、人の発展は目覚ましい。

が、それ故に精神性の未熟さは、かなりの懸念材料となる。

偶然の縁で出会った人の子を眺めながら、神は人の子の更なる成長を望んでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ