トロッコダンジョン 3
「玄武とドンで交代でタゲ取って!
女子は下がってきた奴に回復!
他のやつはタゲ取らないようにしながら確実に削って!」
俺は簡単に指示を出した。
咄嗟だったけど、ゴブゴブさんと健二も俺の指示で文句はないみたいだ。
玄武2体とドンがその指示に従って、挑発などを使ってドワーフの攻撃を自分たちに集中させる。
あまり育ってない健二の玄武でも2回、俺のドンとゴブゴブさんの玄武なら3〜4回は攻撃に耐えられるので3体で回していれば、かなり安定して戦える。
そんな時に最初にの5人が範囲攻撃に巻き込まれる。
「あー!お前らこっち避難しておけ!回復の手間かかるだろう!」
たかしが怒鳴りつけている。
意外にも、たかしがかなり奮闘していた。
装備の力ってすごいな。
あと、聖女も回復力が半端ない。
もう少しレベル上がったら、バフとデバフ、さらに攻撃系の魔法まで覚えるっていうんだから、みんな聖女欲しがるよな。
俺自体はまともに戦えないから、回復ポーション蓋開けて飲ませる係に徹している。
俺だけじゃなく、テイマーのゴブゴブさんと健二、一般職の遥香ちゃんと千景ちゃんもだけど。
アイテム係多いな!
しかし、たった1体のドワーフ相手に17体のモンスターと魔法戦士、回復係に聖女とモンスター、そしてアイテム係5名
これで全然決着つかないんだから、ドワーフってとんでもないな。
あれ?そういえば。
「健二、スマイルスライムって進化させた?見た目全然変わらないけど」
「キングスマイルスライムってランク5なのでまだレベルカンストしてないんですよね」
「へぇそうなんだ…え!?」
「健二君!ランク5というのはほんとかね!」
「あ、はい」
「それ協会に報告した?俺報告してないよ…」
「え?報告いるんですか?」
「あっちゃー、いるよー、ここ出たら報告しなよ!」
「あーゴブ男ぉぉぉ!」
すっかり楽勝ムードになっていたら、いきなりゴブ男が倒された。
気づかないうちに、ドワーフがバーサークモードになっていたらしく、ランダム攻撃が運悪くゴブ男に集中したらしい。
「ノバ!巻き戻し!」
フィルムが逆転するように、戦闘が巻き戻っていく。
30秒前まで戻ると戦闘が普通に再開される。
「ゴブゴブさん!今のうちにゴブ男離脱させて!じゃないと同じこと起こる」
「分かった!ゴブ男こっちに戻ってこい!」
あぶねー、ノバの巻き戻し始めて実戦で使ったよ。
「しかし、あのドワーフ、バーサークモードあるんですね」
「ドワーフ倒すなんて普通しないからね、私も全然情報収集していなかったせいもあるけど、あるとは思っていなかったよ」
バーサークモードは一部のモンスターが持っているスキルバーサークを発動した状態のことである。
これが発動すると、完全ランダムで相手を攻撃する攻撃が追加される。
あと、攻撃力が上がり防御力が下がる。
そういう特徴がある。
発動条件はHPが50%〜20%までになった時に相手に攻撃を受けるだ。
で必ず発動するわけじゃないけど、攻撃を受けるたびに発動の判定するので解除してもすぐバーサークする可能性がある。
ドワーフは接近戦しかしないのと、周りを完全に囲んでいるので、俺たちに攻撃が届くことはなさそうだ。
あんなの食らったら、一撃で殺される自信あるわ。
数の暴力でなんとか倒した。
ドロップ品は魔石とミスリルのインゴット、謎の金属製のハンマーだった。
「長かったー!ところでお前ら分け前よこせとか言わないよね?」
先になんか言われる前に牽制しておく。
何か言いたそうにしてる奴いたけど、周りから口抑えられていた。
「流石によこせとか言わないっすよ!言ったら別の階のドワーフのところに放り投げてくるっすよ!」
たかしもうまいことアシストしてくれた。
「じゃあ、ドロップ品は俺たちのものってことで、ハンマーは誰も装備しない…ん?」
ピノが謎のハンマーに抱きついてる。
「え?欲しいの?え?これ使って戦いたい?マジで!」
「どうしたんだい?」
「いや、ピノがこのハンマーで戦いたいらしく」
「あー、因幡の白兎がお話で出会うのは大国の主か」
「え?どういうことですか?」
「大国の主は大黒様のことだよ、大黒様といえば小槌を持っているものだからね、因縁あるんじゃないかな」
言われみれば、ハンマーっていうより打ち出の小槌っぽい形状してるな。
「すいません、この装備貰っていいですか?」
「僕は構わないよ、他のみんなは?」
みんな肯定してくれた。
ありがたやー




