遂行
「あのう、色々すいません。
うちの者が勝手して」
御子息が謝ってきた。
「あ、別にいいんですけど、なんであんなに偉そうなんです?」
「あの人僕の家庭教師兼ボディーガード兼世話係なんですけど、僕がこんな感じで全然役に立たないので、代わりになんでもやってもらってて、なんかあの人の派閥?グループ?みたいのできちゃって…」
「なんだろう、戦国時代とかの殿様若くて、部下の1番上が権勢あるみたいな、そんな感じ?」
「んー多分そんな感じです」
「あの、しばらく同じパーティで活動させてもらえませんか?」
「あー、俺にもメリットあるかぁ」
ランク6テイムしてもらって育成して、試練の洞窟キャリーしてもらうのもありだな。
育つまでは当初の予定通りたかしに頑張って貰えばいいし。
うん、ありだな。
「あ、あの、謝礼も払います」
ん?あ、俺が考え込んでいるから断られると思ったのか。
「あ、全然謝礼なしで問題ないんですけど、あの護衛の人達とか大丈夫なんですか?」
「あの、実は、あの人達はあんまり僕が強くなることに積極的でないというか、なんていうか」
「あー、強くなられたら、自分たちの発言力下がるもんね」
「はい、なので、その辺は父さんに頼んでなんとかしようかと…」
「あの人たちが付いてこないなら別に構わないですよ」
「あ、じゃあ、そのよろしくお願いします」
気弱そうにペコリと頭を下げる。
随分気弱だなぁ、本当にちゃんとあいつらと別行動できるのかな?
簡単に終わるつもりでいたけど、5体もテイムするので結局夜までかかった。
「あ、全員次はウサギ小屋集合ね」
「「「はい」」」
とりあえず今日はもう夜だし解散しよう。
ウサギ小屋のお姉さんにはSNSで装備の確保お願いしといた。
翌週、ウサギ小屋にみんな来たのを確認して、中に入る。
ご子息もきてるな。
護衛は見当たらないから、なんとか上手くやったんだろうな。
「おはようございますー、用意できてます?」
「おはよう、任せておいて、最高級品で固めたわよ!」
「ありがとうございます!
あ、たかし、ちょっとこっち来て」
「え?なんすか?」
あ、そういえば、何も説明してなかったや。
「俺のテイムモンスターって、ランク5でしょ、だから試練の洞窟行きたいんだけどこのままだと大変だから、たかしにメインアタッカーになって貰います」
「はい!任せてください!役に立ってみせます!」
「つきましては、装備をあげます」
「え、マジっすか!あざっす!一生ついていきます!」
「じゃ、姉さんお願いします」
「はいはーい、まずはこの刀ね、S級の不思議ダンジョンでドロップした魔法戦士専用の武器、鬼哭よ」
「へーなんか凄そうっすね」
たかしの反応が薄い。
「今の所、魔法戦士用の武器でこれより強いのは無いわ。
効果は特に無い代わりにシンプルに強いのよ、お値段は1億5000万」
「え!は?え?ん?お!」
たかしが値段聞いて壊れた。
「こっち防具ね、御剣重工のライバル会社の東方インダストリーが出している魔法戦士用のコンバットスーツね。
魔力を込めると障壁を出せるのと、MP回復を促進する効果が売りね、お値段1億」
「え、いややや、こんなの受け取れないっす!そんな3億くらいになるじゃ無いっすか!」
たかしよ、2億5000万だ。
計算できないほど動揺してるのか?元々アホなのか?
「強くなれ、そしてうちらに貢献しろ」
「はい!やるっす!俺、探索王になるっす!」
いや、そこまでは求めてない。
「あ、装備代は報酬から天引きしていくからそのつもりで」
あ、たかしの動きが止まった。
「これって…貰えるわけじゃ無いんすか?」
「それは無理、嫌なら返して他の人雇うから」
「嫌じゃ無いっす!これは俺のもんっす!」
顔の残像残るくらいブンブン横に振ってる。
「そうだ、これからのダンジョンでの稼ぎの分配なんだけど、きっちり4等分にしようと思う。
理由は考えるのがめんどくさいから。
貢献度とかそういうのは無しにしたい。
遥香ちゃん、それで処理するようにして」
「はい、分かりました」
自分の取り分が減るのに快く引き受けてくれる遥香ちゃんってマジ天使。
「あ、あと、残りの金額で2人分リング買っておいたわよ。
これもコンバットスーツほどじゃ無いけど、障壁作れるから防御面でかなり優秀に待ったと思う」
「ありがとうございます」
「良いのよ、私もバッグ買ったし」
お世話になってるお礼をこめて好きなブランド品1つ買って良いって言ったあった。
「準備も出来たし、クリスタルダンジョン行きましょう」
今度も何か面白い発見あれば良いなぁ。




