新天地
キャリーケースをゴロゴロと引きながらウサギ小屋までやってくる。
これは非常に便利だ。
テイムモンスター専用のマジックバックになっていて、小さめの旅行用サイズなのになんと最大10匹も入る。
テイムモンスターがこの中に入ると休眠状態になるらしく、エサの心配をしなくて良い。
心配と言っても、元々ダンジョンに通っていればダンジョン内の何かを吸収しているらしく必要ないし、ダンジョンの外にしかいなくても1ヶ月くらいなら問題ない。
それを過ぎると、体内の魔石と同じサイズか同等になる程度の量の小さい魔石を与えないと弱ってくるらしい。
まぁ、喜ぶのが楽しくて定期的に魔石あげてたけど。
「おはようございます」
「あら、早いわね」
「ここ以外は初めてなんで割と張り切ってます!」
「まぁ、最初だから初心者用の場所で探して置いたわ。
『猪村ダンジョン』通称芋掘りダンジョンね。
全5階層で5層だけランク4が出るFランクダンジョンよ。
出てくるモンスターはランク3はオークとワイルドボア、ランク4はオークファイターとメガワイルドボア。
レベルが4階層でも10までだし、5階層でも15までだからあなたならなんとでもなると思うわ」
そういうと、モンスターのステータス表をプリントアウトして出してくれた。
ノーネーム レベル1
オーク ランク3
強さ 5 物理的攻撃力
器用 5 命中率
素早さ1 回避率、移動速度
知性 1 魔法的攻撃力
耐久力5 HP基準値
賢さ 1 MP基準値
HP 5
MP 1
スキル なんらかの武器術
レベルアップ上昇値 各1、固定上昇値 強3 器用3 耐久力3
ノーネーム レベル10
オーク ランク3
強さ 41 物理的攻撃力
器用 41 命中率
素早さ10 回避率、移動速度
知性 10 魔法的攻撃力
耐久力41 HP基準値
賢さ 10 MP基準値
HP 41
MP 10
スキル なんらかの武器術
ノーネーム レベル1
ワイルドボア ランク3
強さ 8 物理的攻撃力
器用 2 命中率
素早さ4 回避率、移動速度
知性 1 魔法的攻撃力
耐久力2 HP基準値
賢さ 1 MP基準値
HP 2
MP 1
スキル 突進
レベルアップ上昇値 各1、固定上昇値 強4 器用2 素早さ2 耐久力1
ノーネーム レベル10
ワイルドボア ランク3
強さ 53 物理的攻撃力
器用 29 命中率
素早さ31 回避率、移動速度
知性 10 魔法的攻撃力
耐久力20 HP基準値
賢さ 10 MP基準値
HP 20
MP 10
スキル 突進
「見ての通り、前半オークの方が厄介だけど、下に行く毎にワイルドボアの方が危なくなってくるわ、流石に最下位層には初日から行くのは辞めてね」
「分かりました!じゃあいって来ます!」
座ってた椅子から勢いよく立ち上がる。
「待って!待って!まだ説明終わってないから!」
「あ、そうなんですか」
改めて座り直した。
「これから行く所は通称芋掘りダンジョン。
その名の通り芋が掘れるの。
これを収入のメインにしてる探索者が結構いて、割と縄張り争いがうるさいダンジョンなのよね。
こういう所は家族がみんな探索者とか親子2代でとかそういうの多いから、変なローカルルールあったりするから、必ず誰かに確認してからダンジョン入るのよ。」
「うわーなんか田舎の農村をそのままダンジョン化したみたいな所ですね」
「そんな所ね、でもオークやワイルドボアの魔石なら1個150円だし、ドロップ品でも、オークの斧は500円、ワイルドボアの肉は800円で買い取って貰えるから今までよりは稼げるわよ」
「あーそっか、そういえば俺、新種の申請以外でほとんどお金もらって無かった」
今更ながらに気づいた。
「とりあえず、注意点とかはこんなもんね」
「はい!ありがとうございます!いって来ます」
「はい、いってらっしゃい」
…もうダーリン待ちしないぞ、してないし、してないもん…くっ!ダンジョン攻略頑張ろう。