004_身分の壁は薄いけど厚い、壊せる?
吾輩は悪役令嬢である、名前は、相変わらず、今日もない。
基本身分はその血族ごとに固定されて受け継がれていく、
特に、0、原初の血族は、不動、外からの血を入れることはない、
体質が虚弱になるのではないか?という心配に対しては、
原初独自の秘術があるので大丈夫、という答えが返ってくる、ようだ。
さらに原初の血族は長寿であり、今代はすでに300歳を越えている。
生き物としての種族が違う可能性もあるけれども、
見た目はそれほど、違わなく、美醜でいうなら、美しい。
まあ、それよりも高貴さを見出す容姿ではある。
1から以下はそれほど、寿命は変わらない、
栄養状態の良さから、6の平民あたりと比べると、上位は長いが、
上位数位には、暴飲暴食を繰り返して、ぽっくりいく奴もそこそこいるので、
平均を取ると似たようなものになる、ようだ。
数位の違いは血統の違いに代表されるけれども、
実は環境面がかなりのウエイトと占める、
学習環境然り、生活環境しかり、
財産の受け渡しが、明確な差別とか区別になっている。
もちろん、遺伝子も仕事をしている、ある程度は。
容姿関連は、美しいものを掛け合わせていった結果が、
如実に現れていたりする、まあ、例外もあるけれども、
上位数字になるほど、美男美女、美性別不詳の割合が増えてくる。
家、血統に、受け継がれてきているの財産のうち、
数位を明確に隔絶させている要素として、
術、その源になる、守護するもの、小さきもの、契約されたもの、
聖なるもの、単なる力、とかまあ、そのような、”力の源”が存在する。
ファンタジックなフィクションの読み物でよく目にする、
魔法の力であるわけだ、
この世界では単に術とか技とか、呼ばれている、血に繋がるので血統術とかとも、
秘匿性が高くするようにする文化圏では秘術とかとも呼ばれる。
その術をなすための、大元である、要素を、
物理的に継承する、引き継ぐ、ことで、数位の血族単位で維持している、
わけである。
そのやり方は様々であり、複合的である。
遺伝的に血によって引き継ぐ、これは才能とかとも呼ばれる、
学習によって、引き継ぐ。術は再現性のある科学なので、正しく練習すれば伸びる。
力の源を直接分けて、増やしやすくする、
血統やら家についている、術の源を、次代に譲渡するやり口である。
この界隈での術は、それを行使する術者の自由にできる資源、エネルギーが、
どれだけ多いかで、規模がかなり違ってくる、
そしてある程度のエネルギーが最初からある方が、
それを増加させることが容易であるという性質も持っている。
これが数位の身分の壁として働いている。
逆にいうなら、ここをどうにかすると、数位の上下も可能なわけである。
ヒロインは特殊な生まれであったので、
その資源をかなり大量に、それも非常識なレベルで所有していた、という設定である。