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はじめてのおつかい2
宿屋を後にして僕は三丁目に向かい、歩を進める。
舗装されてない砂利や岩がむき出しの道路を様々な種族が歩いている。
ヒューマン、エルフ、フィッシャーなど。
改めて僕は、自分がいる環境の多様さに驚いた。
歩いた先に、広場が見えてきた。村の中心部にある広場はイベントを行うのに最適だと
あのメイドは言っていた。たぶん明日の祭りもここでするのだろう。
見渡してみると、多くのヒューマンがなにか作業を行っている。
僕は広場を抜けて3丁目を目指す。頭の中に地図は叩きこんである。大丈夫だ。
今のところ、なにも間違えてない。
あれが目的地の家だろうか。しばらく歩を進め、三丁目らしきあたり所まで来たところで、
少し不安になってきた。表札を見てみる。
あってる! ナターシャだ。
僕はこんこんと戸を叩いた。そしてドアが開き、エルフ族のナターシャが現れた。