表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

定価800円なり(読了1分)

作者: らすく

「これっ、俺の想いを込めた三年間の集大成……、受け取ってくださいっ!!」


 彼が頬を少しだけ朱に染め、私の目の前に手紙を突き出す。

 私の頬も朱に染まっているのが自覚できる。少しだけ震える手でそっと手紙を受け取る。


「中を見ても?」


 私が問いかけると、彼は後ろを向いて答えてくれた。


「返事、いつまででも待ってる」

「えっ!?」


 彼は言い終わるとそのまま駆け出して行ってしまった。

 きっと恥ずかしかったんだろう。シャイな彼が精一杯の勇気を振り絞って書いてくれた手紙……。ただそう考えるだけで凄く嬉しくなってしまう。

 私ははやる心を抑えながら、中の手紙を傷つけないようゆっくりと封を開く。


 淡い桜色の封筒を開くと、中には四つ折りにされた一枚の白い紙が入っていた。

 高鳴る鼓動と共に彼との三年間の思い出が脳裏に蘇る。

 震える手で白い紙を取り出し、ゆっくりと紙を開く。


 白い紙に描かれていたのは、印刷された一枚の写真と大きく、力強く書かれた一文。

 正直、意味が分からなかった。顔を上げて彼の走って行った方向を見るけれどもすでに遠く離れ、声をかけても届かない距離だ。

 けれど聞きたい。声をかけたい。「どうしてなの」と叫びたい。

 だって……、何度見ても同じ……、白い紙に書かれた文面。




『冷やし中華始めました』


 この作品は作家仲間でのテーマ短編小説です。みやさん、冷さん、秋さんご参加させていただき誠にありが……、あっ!? みやさん殴らないで、冷さん蹴らないで、秋さんぐりぐりしないでぇ〜っ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] なんの返事を待ってるんですかね(笑) 集大成というテーマでこんなにも早く軽い作品を書けるとはさすがと、らすくさんですね(褒めてます) またの参加を! では!
[一言] こんにちは。木下秋です。 ……ひどい。笑 これはひどすぎる。(褒め言葉 ちょっとクスッとしてしまったことが悔しいです。ぐりぐりします。ぐりぐりぃ〜! 笑 では!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ