22.45点
大変遅くなりました。
そして短い上に変なとこで終わってすみません。
次はもう少し早く頑張ります。
受注票を手に一度宿に戻ると、宿の前に少し人だかりができている。
訝しみつつ入り口近くまで来ると、たかってる人の声が聞こえてくる。
「本物だよ」
「一人みたいだよ、話し掛けてみる?」
「緊張しちゃって無理だよ」
等々、まるで芸能人でもいるかのような具合だ。
それが女の子の黄色い悲鳴だったりしたらまだ可愛くて良いのだろうが、生憎ゴツい鎧を着た男性ホルモン過多なムキムキマッチョな方々なので見た目に美しくはない。
自分がまだ成長途中とはいえ170cmにも届いていない分、あの身長と筋肉には多少の憧れが無くはないが、今の戦闘スタイルだとあの筋肉量は鈍重な印象になってしまう。
金属鎧を着る高レベルの用心棒が多い中『当たらなければどうということはない』を体現したかのような、軽革鎧だけの装備のジェムは異色だ。
まあ布の服だけの自分の方が大概異色なのだが、メインが魔法であることと、レベルが低いせいでまだ然程注目を集めていない。
で、そのマッチョな方々を避けて店内に入ると、芸能人的扱いを受けていたのはジェムだった。
何人か座れる丸テーブルに一人で座り、他の席についている人もチラチラジェムの方を伺っているのでなんとなく察せられた。
もう少し経てば集団心理も働いてジェムに話しかけようと試みる者も出るかもしれないな、と思わせる雰囲気が漂っている。
用心棒を職業にしている者にとって、世界に3人しかいない剣レベル100を超える存在の一人であるジェムはある意味生きる伝説みたいな扱いらしく、気軽に話しかけにくいらしい。
だから遠巻きにミーハーするのが精一杯ってわけだ。
まあ話してみると意外と気さくなおっさんなんだが、その話してみるというハードルが既に結構な難関らしい。
これまでも周りから見られている感覚はあったが、店の外から覗かれているのは初めてのことなので、できれば他人のフリでもしたいところだが、そもそもあんな風に手持ち無沙汰に座っていること自体、自分のお遣い待ちなのでどうしようもない。
覚悟を決めてテーブルに向かう。
「ジェムお待たせ、とりあえず請け負ってみた、けどあんまり良いのなかったよ。もう少し早い時間に行ってみた方がよかったんじゃない?」
「おお、どれどれ」
受注票をチラリと見ただけでテーブルに放る。
「45点」
採点結果ですか、そうですか。
っていうか100点満点という概念があったことに吃驚です。
「まあ色々やんなきゃクリア出来ない依頼だけど、ちょっと低くない?」
「なんだ、ちゃんと判ってたんならもう少し点やらんでもない、どの辺が減点対象かと対応策言ってみろ」
設定では剣レベル100以上で用心棒してるのはジェムだけです。
後の二人は剣士というか騎士みたいな仕事しています。
なので余計にジェムが用心棒憧れの的に。




