14.魔石おいしいです
遅くなってばかりですみません。
今回も短いですがよろしくお願いします。
魔法が使えないので魔法に関して全く役に立たないジェムは放っておいて魔法屋に行くことにした。
俺がこの世界の魔法で知ってる事といえば
1.精霊に力を渡すことで魔法になる。
2.魔法はイメージで。
3.無詠唱は珍しいらしい。
4.なんか力を集めると結晶化するらしく、魔石と呼ばれて高く売れるらしい。
5.魔力による活性化で年取るのが遅くなるらしい。
こんなもんか?
まあ、全くわかってないに近いんじゃなかろうか。
そもそも自分の使ってる魔法がこの世界で一般的なのかどうかだってわからないし。
そんなこんなでやって来た魔法屋。
魔法屋はどの街にも一つはある、精霊がいっぱいいる店が魔法屋と思っておけば間違いない。
その次に精霊が多いのはレベル屋かな。
余り深い話は聞けないだろうが、魔法使いなら当然知っていて然るべき初歩中の初歩位聞いてみるだけ聞いてみてもいいだろう。
多分そこで躓く自信がある。
店に入ってみると、比較的こぢんまりしている。
魔法屋というだけあって、一番目に付く商品は杖だ。
木でできた物や金属製の物、長さも太さも色々で、どの杖にも大きな石が嵌められている。
変わった物には剣の柄の先に石が嵌っている物や杖そのものが石製のものまである。
そうか、魔法使いといえば杖って結構テンプレだろうに、全く気付かなかった。
実際あるのと無いのとで何か違うんだろうか?
その他には多分これが魔石なんだろうな、と見ただけでわかる色とりどりの精霊を宿した石や、精霊の姿は見えないが、日本で買ったら高いんじゃないか?と下世話なことを考えてしまうくらい透明度の高い大きな宝石やアクセサリーが売られている。
石の大きさは勿論だが、基本的に力が入った石の方が高いようだ、まあ、そもそも魔法屋に売っている時点で宝飾品としての価値じゃなく魔法具としての価値が優先されるんだろうけど。
しかもどれもこれも一番大きな通貨のはずの大金貨をしかも複数枚使うようなものが殆どで、生活用の種火用と生活水用の魔石だけがいっそ不自然なほど安い。
まあ、中に入ってる力をみると火炎放射器と着火具が同じ店に売られているようなもんなんだから無理もないか?
それにしてもジェムが魔石作れれば借金なんてあっという間だと言っていた意味がようやくわかった。
原価率がどの程度かわからないが、これを作って売れれば確かにすぐ借金なんて返し終えてしまえるだろう。