プロローグ
初書きです!
疎い文章力ですが、よろしくお願いします。
しょっぱなから、微妙に生ぬるいR15で残酷描写?があります。
微妙な生ぬるさでも嫌だ!という方は読まなくても大丈夫です。
血の色に染まった月。
その月明かりがこの身を照らしている。
○プロローグ
帰宅を急いで夜の公園を突っ切ろうとしていた私は、『みごと』見知らぬ男に茂みの中に引きずり込まれた。顔とお腹をそれぞれ数発殴られ、抵抗をやめた私をニヤニヤしながら服を脱がし始める。
なにが面白いんだ。
気持ち悪いんですけど。
嫌悪感が頭の中を占める。その一方でこんなことも思う。
あー、こんなところで純潔散らすかぁ…。ロマンティックにとは言わないが、せめて屋内が良かったな。いや、そういう問題じゃないか。冷静な私ワロス。…しかし、痛ぇ。
こんな風に思う私は、目の前の男のように精神狂っているんじゃないかと思わなくもない。
…早く終わんないかな。という願いは存外早く訪れた。
「…っい!!」
生理的現象とでもいうのか目の前がチカチカと光が点滅し、目元から涙が溢れでてきた。原因は目の前の男が私の中に入って来ようとしたせいだ。普通は「いや…やめて!痛い!!」とかなんとか泣きながら許しを得るのだろうが、やっぱり私は頭が少しおかしいらしい。
「――――ッ痛ってーんだよ!この下手糞がぁ!!キモイんですけど、そうしないと女に触れないとかマジうざ!こんな風にうさ晴らしてんじゃねーよ!だから、顔も含めてキモイんだよ!!」
あまりの痛さにブチ切れて、ブン殴っていました。
しかも、気持ちよかったらそのまま続行しても良かったのかよという発言。
ああ…やっちゃったな……(いろんな意味で)
男が殺意のこもった目で見てくる。じりっと後ずさるが、次の瞬間には頭に衝撃を受け目の前が真っ暗になった。薄れゆく意識の中で思ったことは、「ああ…やっちゃったわぁ」だった。
…………………まだ、死んでなかった。
なかなかにしぶとい。さすがだ私。
頭が重くて動かすことはできないが、どうやら男はいないようだ。なるほど、放置ですね。朝までコースですか。わかりました。…寒いな。
思考が止まったら最後で、本当に死んでしまうと思ったからかもしれない。その思いが次々といろんな思い出がよみがえってきた。
小学生の失敗談から大学4年生なのに毎週授業があることに嘆いたり、思い出し笑いしたり、とにかく誰かが来てくれるまでいろんなことを思い出した。次第に思い出すものもなくなり、家で帰りを待っているであろう母親のことをやっと思い出した。
「お…かあ……さ………」
ここは寒いよ。…もうすぐ家に帰るよ。遅くなってごめんなさい。今はちょっと休憩してるだけだし。よく、歩くのやめてお母さんに怒られてたな。だって、お兄ちゃんばっかり見ててズルイんだもん。こっちも見てて…。
もうすぐ歩いて帰るよ。帰るよ。かえるよ。
私を照らす月を見て、「ふふっ」と笑いがこぼれた。
ねぇ、みて。おかあさん。きょうのつきは、あかいんだよ。しってた?ねぇ、みてよ!すごいねぇ。ね、おかあさん…。
再び暗闇に包まれようとする中で、『なんか昔を思い出すなんて走馬灯みたいだな』とふと思った。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
どうでしたか?
不定期更新ですが、これからもお付き合いよろしくお願いします。
彼女がこれからどう生きるのか見守っていてくれると嬉しいです。