見守るつらさ
東方projectの二次創作です。
百合ネタ…でしょうね。
百合嫌いはまっがーれ↓でww
幻想郷の湖畔の洋館=紅魔館には、脆弱な魔女が棲んでいる
古い古い新聞の切れ端にそう書かれていた。その魔女はパチュリー・ノーレッジその人なのだが正しくは喘息持ちの本の虫で、魔導書なんかを書いたり読んだりしている。
まぁ、魔女には違いないのだけれども。
その彼女は今日はどこかに出かける様だった。
小悪魔は先日魔理沙が来たこと、何やら話しこんでいたことから彼女のもとに行くのだと思っていた。
「私はこれからアリスのところに行ってくるわ」
アリス…、確か魔理沙と仲の良い人形師だったように記憶している。メイド長が人形師は人形に爆薬を詰めていて過激だとか呟いていた気がする。…なにかあってはいけない。足手まといかもしれないけど。
「あの、パチュリー様」
「ん?なにかしら」
「ご一緒してもよろしいですか?」
いつもは即答するのだけれど今回は少し悩んでいたようで、しかし予想通りに断られてしまった。
だいたいパチュリー様が出発してから15分程経っただろうか。小悪魔は叩きが見当たらないので、代えを借りに廊下を歩いていた。その時紅魔館に轟音が響いた。おそらくこの音は魔理沙ではなかろうか。ちょっと前から門が騒がしい上に轟音の前に「マスタースパーク!!」って聞こえたし。一応図書館に戻っておこうかしら。
「じゃまするぜ」
図書館に戻るとなかからそんな声が聞こえた。やはり魔理沙だったようだパチュリー様に用事でもあったのだろうか?
「パチュリー様なら先ほど出かけましたが。アリス様のもとに」
一応、人形師にも様はつけておくべきだろうパチュリー様のご友人なのだから
「ったく、折角一緒にいこうって誘っといたのに行っちまったのか」
「 。」
一緒に?しかも目の前の魔理沙はかなり…悔しいと言うか、悲しいと言うかそんな眼をしていた。これでも私は淫魔として外に繰り出しては様々な恋をしてきた。だから分かる。彼女はパチュリー様に好意を寄せている。しかし自ら理解していない。わたしはパチュリー様が羨ましく思えた。
だって私は、魔理沙のことが 。
これは知られてはいけない想い。そしてパチュリー様と同じ想い。パチュリー様はようやくまた恋をしようとしている。はるか昔のまだパチュリー様が青く、世界を直視しようとしていた頃の彼に、私が召喚れるきっかけになったあの人に、縛られることなく新しい一歩を踏み出そうとしている。
従者としては歓迎すべきことで、私が入り込む余地などないはずで。それでも胸が苦しくなる。
魔理沙は急に黙り込んだ小悪魔を不思議そうに覗き込んでいる。いまさらになってそのことに気がついた小悪魔は、
「追いかけないんですか?少しでも一緒にいたいでしょう?」
と発破をかけた。
「おまえは来ないのか?」
「待機するように、とのことですから」
「そうか。じゃあよろしくいっといてやるよ」
そう言って彼女は飛び立った。
「お気をつけて」
こうして小悪魔は恋心を終わらせたのだった。
Fin
はい。
作者は悲恋が好物です。
いや、悲恋も好物です。
まぁ、東方の二次でなおかつ
戦闘描写、
日常描写、
叙述。
が苦手となればこうした妄想爆発させたものを人前に出せるようにしたものぐらいしか作品にできないんですがね。