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4.青髪の剣士

ディナと森を歩き続けて、数時間が経った。

腹も減ったし、そろそろ体力も限界だ。

人にさえ会えれば……

といっても、あの山賊たちには会いたくないが。


突然、ディナが立ち止まる。


「しんいち!人がいるよ!」

「本当か!?」


ディナの指さす先には、確かに人がいた。

顔はよく見えないが、さっきの山賊ではなさそうだ。

青髪で、これまた強そうな剣を持っている青年だ。

やはり、装備のようなものを着ていて、強そうな気配が漂ってくる。

青年がいる場所は開けた場所で、整備された道となっていた。


「――誰だ!」


こっちを見てきたぞ!

後ろにいたのに、気づかれた。

気配的なのを感じ取ったのだろうか。


こういう時は、俺達が安全な存在だと示すのが第一優先だ。

幸い、ディナがかけてくれたおまじないとやらで、言葉がわかるしな。


「すいません、森で迷ってしまって。」

「それ以上近づくな。切られたいのか。」


こちらをいつでも殺せるという目をしている。

鞘に収めている剣を、静かに抜いた。


「その少女はなんだ。誘拐か?」


「いやいや、仲間ですよ、仲間!」


「じゃあ、その少女の服にある血痕はなんだ?」


ディナが殺したときの返り血です、なんて信じてくれないよな。

ここは機転を利かせて……


「山賊に襲われまして……私がこの子を助けたんです。その時についた血かと。」


山賊に襲われていたのは、嘘ではないからな。


「ふむ、本当にそうか?」

「ああ、本当にそうだ。」


青年にはまだ怪しまれている。

そこに、ディナが間に入る。


「しんいちは嘘ついてないよ。僕を助けてくれたの。」

「本当か。」


青年は、持っていた剣を収めた。

敵意はないと、判断したのだろう。


「子供の言うことは、目を見れば嘘かわかる。この子は嘘を言っていない。」


ディナ、グッジョブ!

よしよし、これでやっと会話ができる。


「非礼を詫びる。すまない。」

「ああ、全然大丈夫だよ。」


案外優しいやつなのかもな。


「最近、この森では何かと物騒な話が増えていてな。少しばかり、警戒しすぎていた。」


山賊のことか。

あんな奴ら、見た目で判断できそうだけどな。


「俺の名前は東上神一。この子はディナ。キミは?」


「私はアウリス・ディバノー。冒険者だ。」


冒険者!

異世界ファンタジーといえばって感じの職業だな。


「冒険者ってことは、ここら辺の土地については詳しいのか?」


「ああ。森で迷っていると言っていたな。良ければ案内するぞ。」


「本当か!」


よしっ!

第一目標は達成したも同然だな。

森から出られれば、この世界についてもよくわかってくるだろう。


「じゃあ、よろしく頼む。ほら、ディナも。」

「よろしく、あうりす。」


「ああ、よろしく。」




ここまで読んでいただきありがとうございます。

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