10/10
十
田んぼは今日も金色に輝いています。
その輝きに目を細めていると、北風がやってきて遠くの木たちが騒ぎ始めました。
やがて、私のもとにもその風が通り抜けます。
ずいぶんと冷たい風が吹きました。
おやおや、もう秋も終わりのようですね。
また寒い冬の季節がやってきます。
私の残りの葉っぱたちも、もうすぐ北風で飛ばされてしまうでしょう。
新しい春の訪れとともに目が覚めた時、またあの子に会えるでしょうか。
私が眠っている間にあまり多くのことが変わっていませんように。
それでは春が来るまで、おやすみなさい。