明かされる日
シロ!誕生日おめでとう!!(4月6日)
遅れてごめん
プロフィール
・名前:シロカゲ
・身長:150cm
・スリーサイズ:B76 W52 H76
・血液型:B型
好き:牛乳、メロン、かき氷、だらだらすること、
優太、クロ
嫌い:ビシッとすること、大きな声、中華料理
得意:将棋、口論、煽り、ゲーム全般
苦手:感情表現(特に笑顔)、料理、家事、子供への対応
・シロの人生を振り返る!!
※ネタバレ注意
0歳:ウィッチの手によってジャピン島で誕生。ページの船に乗って旅に出ていた。
半年後、離別。無人島に流れ着き、そこで暮らすようになる。
3歳:強制労働をさせられる。かき氷だけ味を感じると気がつく。
10歳:クロが誕生
31歳:優太と出会う。
戦績:ゼロ
書いてていちばん楽しいキャラかな。
ちょこぱい様から、お祝いイラストをいただきました!!ありがとうございます!
あとがきにもう1枚あるよ!
「まあ、上がりなさい。外は寒いだろう。」(ベイル)
ベイルは大きな毛むくじゃらの体をゆさゆさと揺らして部屋の中に入っていく。
ジョーたちもそれについていった。
「(大きなもふもふのぬいぐるみみたい......。可愛い......。)」(ラナ)
「とりあえず、座ってくれ。スープを用意する。」
「え!?そんな、悪いですって。」(ジョー)
「お客さんが来るのは久しぶりだったからな。」
立ち振る舞いや言葉遣いを見ても、歩道のことを傷つけたことのある人物だとは思えなかった。かなり体躯が大きいので、その圧迫感に対する恐怖は若干あるものの、それだけで判断できるものでもない。
その反面、最近も歩道が何度も話をするためにこの家に来ているのに、それは関係ないこと、なかったことのように“お客さんは久しぶり”と口にしたのも気になっていた。
ぐつぐつと水が沸騰する音が鳴り響きはじめ、次第にクリーミーな香りが漂ってくる中、ベイルが口を開いた。
「ジョーさんたちはどこから来たんだい。」
「俺たち、普段はデュエラーなんです。」
「冒険者か。最近は本当にそういう人をよく見かける。」
「おれは、一応ここ出身なんですよ。」
「ほほう。俺は最近ここに引っ越してきたばかりで、町の人を全員把握しているわけじゃないんだが、あなたも見たことがない。」
「ジョルジーニョおじ…ジョルジーニョの息子です。あの、銅像が立ってる。」
「ほほう。有名人のご子息なんだな。」
「ベイルさん、あなたはもともとどこに住んでいたんですか」(ハカセ)
「俺はもともとカリファ地方に住んでいた。だからA語も話せるぞ。」(ベイル)
「だいぶ離れてるな......。」(ハカセ)
「うむ、ディスタンス!でござる」
「船で来たが、大変だった。バギル語で話さなければならないことが本当につらかった。」
「ラナも初めてA語を見た時は何が何だか全然分からなかったよー!」
「よし。スープができたぞ。山でとったキノコで作ったんだ。」
「うわぁ!美味しそう!」(ジョー)
「いっただっきまーす!」(ラナ)
「美味!!」(平吉)
キノコから出たうまみ成分が牛乳とまじりあうことで、穏やかでありながらも温かくて力強い風味が口の中に広がった。とろりとしたミルキーソースは塩味が調整されていて、キノコを噛むと感じるわずかな苦みと共にアクセントになっている。
「それは良かった。」
~
全員がスープを飲み終えた後、ジョーは本題に入る決意をした。
「それで、ベイルおじさん、俺、あなたに話があってきたんです。」
「なんだい。」
「あゆ君、通歩道のことです。」
「......!そうか。」
怒られる覚悟もしていたが、ベイルは表情を一瞬こわばらせただけで、すぐにやわらかい表情に戻った。
「いったい、何があったんですか。本当にあゆ君は悲しんでいたんすよ!」
「......俺は、歩道の話はあまりしたくない。」
「何でですか!?」
~10年前
「おい!あゆ!どうしたんだよ。」(歩道の友達)
「あ、いや、自転車が壊れちゃって。ごめんね、待たせちゃって。」(歩道)」
「ちょっと待って貸してみ?」
「え?」
「ここのワイヤーを一段ずらして、タイヤの向きを調整してやれば......ほら、これで、タイヤが回るだろ!」
「すごい!直った!」
それが歩道の初恋だった。自分と遊ぶために、自転車を修理してくれた友達に胸がときめいた。
それから、その友達と遊び行く回数が増えた。たくさん話をするうちに、どんどん好きになったのだ。
しかしある日、こんな会話をした
「おまえさ、好きなやつとかいないの?」
「......え、えっと。」
「いるんだろ。誰にも言わないって。教えてよ。」
「......【友達】だよ。」
「ん?ああ、違う違う、女だよ、女。」
「え、ええっと。いないかな。」
「そっか。じゃあ気のせいだな。悪い。」
「いいよ、気にしないで......。」
歩道はそのセリフを聞いた瞬間、背筋が凍るかと思った。自分がその友達を好きになっていることは、自分の好きな人にとっては、おかしなことなのかもしれないと。
それで初めて、歩道が「ゲイ」という存在を知った。歩道はできるだけいつも通りふるまおうとしたが、自分が異端者のように扱われるのはどうしてもいやだった。友達のことを、ネガティブな意味で直視できなくなった。友達はいいヤツで、歩道とずっと仲良くしてくれたが、歩道が抱えている悩みに気づいてくれることはなく、そのまま中学校を15歳で卒業したのだった。
家族が恋人のことを聞いてくるのがつらかった。周りの人が悪気がないということがもっとつらかった。
人を好きになるのが怖くなった歩道は、高校は違う島に行くことにした。
しかし5年前、とある事件が起き、その主犯が性的少数者であったことが原因で、一部の地域では優生学が蒸し返された。
不幸にも歩道の引っ越した島はかなり過激な主張を繰り返しており、歩道は居場所が無くなったように感じていた。
そして彼は帰ってきた。ミハスドス・ロブニクへと。そこで出会った。それがベイルだったのだ。