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ザ・ページ  作者: 名もないP
118/137

It's not just the dishe that broke

大変更新が遅れました。申し訳ありません。


完結するのは、数年かかると思われます。


待ってくれていた方々、さらに待たせることになるかもしれません。

ですが、絶対に完結するまではやめません。


応援よろしくお願いします。

プーフはかつての自分の家から、珍しく落ち着いた足取りで優太号が停泊している港へと向かった。

「(お父さんとお母さん、すっごく優しくて、暖かかったなぁ。チームのみんなと一緒にいる時とか、トーマスおじいちゃんと一緒にいる時みたいだった。あ!後で写真を撮らなきゃ!ハカセにカメラ借りよーっと。)」


まだとってもいない写真に写る笑顔を想像して、少しずつ足取りを軽くしていった。

玄関に飾ってあった写真。プーフの背がまだ小さくて、オリヴァーは太っていなくて、アンナにしわがなかった頃の写真とはまた違ったものになるだろう。


時の流れは人の姿を変えてしまうが、ブランクを感じさせない想いの強さがプーフの中に蘇っていた。


「あった!優太号!」

五分ほど走って、少しだけ息を切らして足を止めた。

ハシゴをよじ登って広場にぴょいっと着地する。


「やっほー!!みんなー!おはよう!って、誰もいない……?」(プーフ)


「あ、プーフさんじゃないですか。

おはようございまーす。」(賢)


賢は高台から顔をのぞかせた。太陽にかぶさっているせいで顔の部分が暗く、良く見えない。

「久しぶりですね( ◜ω◝ )」

「ただいま!!

さとるん!みんなはどこにいるの?(≧∇≦)」(プーフ)

プーフは声で誰か分かった。

「みんなは僕が食べちゃいましたよ。」

「えぇー!?うそだー!!」

賢はにっと笑って下に降りてきた。


「だってほら、少し僕のおなかが膨れてるでしょ?」

「ほんとだ!」

「耳をすませてみてください」

「んん......?」


「あー!お兄ちゃんまた靴下裏返したまま入れたでしょー!!」

「あ!ごめん!忘れてた!」


「優太と優花の声がする!?さとるんほんとにみんなのこと食べちゃったの!?」

「プーフさん、あっちあっち。」

「え?」


プーフが後ろを振り向くと

「まったくお兄ちゃんは、何回言っても間違えるんだから。」

ゆっくりドアが開いて洗濯物が詰め込まれたかごを抱えて歩いてくる優花が来た。兄の愚痴を漏らしながら。

「あれ、優花!さとるんに食べられちゃったんじゃなかったの!?」

「え?

あ!プーフさん、お久しぶりです。食べられる?何の話ですか?」

「もしかして、さとるんまた嘘ついたの!?」

「ははは。ばれてしまいましたか。」

「でも、何で声が聞こえたの?」

「僕の背中にボイスレコーダーがくっついてたんですよ。ほら。」


賢がピッとスイッチを入れると、

「あー!お兄ちゃんまた靴下裏返したまま入れたでしょー!!」

「あ!ごめん!忘れてた!」


全く同じ音声が流れた。


「なーんだ、騙されてたのかぁ。」

「ちなみに、お兄ちゃんは今日も靴下裏返しなんでしょ?」

「そうだよ。その音声のまま。」

「あはは!優太はそういう所、雑だもんねー!」

「「プーフさんもですよ」」(二人)

「え!?」


「ちなみに、その音声、いつ録ったの?」

「シロさんに聞いてよ、僕は借りただけさ。」


「いつの間に隠し撮りされてたんだ......。まあいいや、私洗濯してくるね。」

「あれ、それじゃあ何でさとるんのおなかが膨らんでるの?」

「そりゃあ、冷蔵庫にあったカレーを食べたからだよ。」


ぴくっ

二人に背を向けた優花が足を止めた。


「賢、あのカレー食べたの?」(優花)

「うん、美味しかったなぁ。味がよく染みてて。一つだけ残ってたから、誰かの残りだったのかなー?」


「それ......私が一週間寝かせて食べるはずだったカレー!!なんで勝手に食べちゃうの!!」

優花は賢の胸ぐらをつかんで前後にぐぉんぐぉんと揺らす。


「ご、ごめん、名札も貼ってなかったから分からなかったんだよぉ!!」

「あれ、ちょっと待って、私は2つとっておいたはずなのに......。賢さっき最後の一つって言った......?」


「うん、言ったね。」

「あー!!」(プーフ)

「どうしたんですか?」(優花)

「そのカレー、私が食べちゃったんだ!!こないだ夜中起きた時に!」(プーフ)


「二人ともそこに正座しなさーい!!」(優花)

「あっ、はい。」(二人)


「ねえ、さっきから何、うるさいから起きちゃったじゃん。」(シロ)

「10時まで寝てるあんたがおかしいのよ。」(クロ)


「あ、プーフじゃん、おかえり。」(シロ)

「お帰り。いつの間に帰ってたのね。あんたがいるなら、うるさいのも納得ね。」(クロ)


「ちょっと、そんな言い方はしなくていいでしょ!」(プーフ)

「そうですよ、うるさいのはお姉ちゃんじゃないですか。」

「殴るよ?」


「ま、まぁまぁ。優花、落ち着いて。」(ミク)

如雨露を片手に持ったミクが奥にある花壇からひょこっと顔を出した。頭にバンダナを巻いている。

「あ、プーフ、おかえり。楽しかった?」

「うん。たくさんお父さんとお母さんとお話したんだよ。」

「(ミクさんのおかげでお説教はスキップ出来そうだな。)」(賢)

「よかったよかった。みんな部屋にいるから、会ってきたら?」(ミク)

「うん!そうする!行ってくるねー!」

プーフは髪をなびかせてビューンと広場から廊下へと続く道へ飛び込んだ。

「今のうちに......」(賢)

ガシッ!

「あ。」

「洗濯物手伝って。勝手に食べた罰。」(優花)

「仕方ないなぁ。」(賢)

「賢のせいでしょ!!」(優花)




「あ!」

「あ!」

「あっ!」

「ん!?」


「プーフお姉ちゃん!」

「プーフ先輩!」

「プーフ殿!!」

「ラナ!ジョルちゃん!平きっちゃん!」

「「会いたかったよ~!」」「会いたかったすよ~!」「再会でござる~!」


4人の声が重なった。廊下でうぉんうぉんと涙を流しながら抱き合っている。

「(女子二人と抱き合ってる~。幸せ~。)」(スケベ二人)


「なるほど、音色(どれみ)ちゃんにそんな辛いことが......。」(ハカセ)

「うん、急なことで、俺もびっくりしてる。音色と鈴香は今彩さんがいる家に引き取ってもらってる。いつでも連絡が取れるように伝書番号は伝えておいたけど......正直、どうしたらいいのか俺は分からない。」(優太)


「レディーのハートはデリケートだからね。今は向こうからの連絡を待つしかない気がするな。それに、一緒にいてくれるのが妹さんと彩姉なら任せてもいいと思う。」


「そうだね。」


コンコン

「ん?」

ガチャッ


「あ!いた!優太~!!」(プーフ)

「わわっ!?プーフ!?ぐふっ......。」(優太)


プーフが部屋に入るや否や優太に飛びついてきた。勢いのあまりプーフの腕の中に顔をうずめてしまい、息ができなくなった。


「あ、ハカセだ!おはよう!」

「おはよう、プーフちゃん。ずいぶんテンションが高いね......。」

「だってだって、みんなとまた会えたんだもん!!」

「プーフ、苦しい......。」(優太)

「あ、ごめんごめん。」

「昨日はお父さんとお母さんと話せた?」(優太)

「うん!あ!そうそう!ハカセにカメラ借りたかったんだ!」

「僕のカメラを?」

「うん!三人で写真を撮りたいから!」

「そっか。プーフにとって大切な家族だもんな。」

「分かった。じゃあ、僕らは今日出かける用があるから、その時プーフちゃんにカメラを預けることにするね。」

「ありがとう!」

「みんなも起きたことだし、早速出かけることにするか。」

ハカセが立ち上がると、椅子がキイキイと音を立てた。

「どこに行くの?」(プーフ)

「ジョーの友達を助けに行くんだ。」(ハカセ)

「ジョルちゃんの?」

「そう。プーフちゃんはケガがまだ完治してないから、一緒には来ないでね。」

「うん!」

「俺もここで待つことにするよ。」

「分かった。冷蔵庫に朝の肉じゃがが残ってるから、お腹空いたら食べてね。」(ハカセ)

「はーい。」


「ふー。洗濯終わり。」(優花)

「疲れた~。」(賢)

「おーい!優花ちゃん、賢ー。」

「あ、ハカセさんの声だ。」

「出発の準備をしてくれ。ココアちゃんの家に行く。」

「はーい。賢、着替えて。」

「了解。」


「それじゃ、僕らは行ってくるよ。何時に戻るか分からないけど、遅くならないようにするよ。あとこれ。それっ!」(ハカセ)

ハカセはプーフにカメラを投げた。

「ほっと。ありがとうー!」(プーフ)

「ナイスキャッチ。」(ハカセ)

「先輩方、留守番よろしくっすよ!!」(ジョー)

「何かあったら電話するのよー。」(クロ)

「アイアイサー!」(ラナ)

「いってらっしゃーい!」(プーフ)

「行って参るでござる。」(平吉)

こうして、ハカセ、優花、賢、ジョー、平吉、ラナの六人は通歩道(とおるあゆみち)の悩みを解決するべく、出発した。


「よお、プーフ。元気そうじゃねえか。」(シュウト)

「あ!シュウト!ただいま!」(プーフ)

「おかえり。」

シュウトはそういうと、首の骨を鳴らしてから再び口を開いた。

優太はプーフを心配する心とシュウトのことをさげすむ心が混ざった目で二人を見ていた。


「これからトレーニングしないか?」

そのセリフを聞いた途端、優太は表情が変わった。

「ダメだ!」

「お、優太か。安心しろ、メニューは変えた。」

「そうじゃない、プーフはまだ怪我が治ってないんだ。」

優太の目線は、シュウトのせいでケガをしたという主張をしてくるようだった。シュウトは怒りを見せる。

「プーフの為に言ってんだぞ!お前もいい加減にしろ!」

「今すぐやる意味はないだろ!また怪我をする!」

「だからメニューは変えたって言ってんだろ!!」

「シュウトのメニューのせいでプーフがけがしたこと、忘れたのかよ!!」

「てめえ......!」

「ねえ、二人とも。」

「ん?」(優太)

「けんかは良くないよ。これでも食べて落ち着いて。」

プーフは二人分のプリンをお皿に乗せ、にっこりと笑顔を見せた。

「プーフ......。」

「こんなもん食ってる場合じゃねえんだよ!!」

優太が一旦プーフを下がらせようとしたとき、シュウトの怒号が響いた。

そして


パリィィン!!

お皿が割れ、プリンもぐしゃぐしゃになってしまった。シュウトがプーフが持っていた皿を手で払いのけたからだ。


「わ、私のプリンが......。」

プーフは地面に転がっったくしゃくしゃのプリンを見て泣き出してしまった。

「プーフ、大丈夫?けがはない?」(ミク)

「うん、大丈夫......。」(プーフ)

「おい!シュウト!......。」

シュウトのいた方を振り返ると、彼の姿はもうそこにはなかった。

優太はプーフのケアと皿の破片の片づけを優先することにした。

シュウトは、周りがすべてぼやけているような錯覚に陥っていた。怖くなって船を飛び出したのだ。足が何度ももつれ、心臓も激しく鼓動していた。

悪者にされたくなかったのだ。




8月が誕生日の人はたくさんいるので、今日はとりあえずこの人のお祝いをします。






ポーラ、誕生日おめでとう!!


・プロフィール


名前:ポーラ (本名はもっと長い。あとで明らかになります。)

身長:164㎝

スリーサイズ:88 54 88

血液型:O型

誕生日:8月1日


好き:シュウト、パン、ウサギ、ラビちゃん

嫌い:お酒、暴力

得意:修羅場の処理、人を勇気づけること、いたずら

苦手:運動、お釣りの計算


メンバーカラー:水色


ポーラの人生


ネタバレ注意












0~12歳:不明 これから明かされます


13歳:シュウトと会う。しばらく共に暮らすことに。

 

病気が判明し、最終的にシュウトと離別。


政府軍に引き取られ、病気を治してもらう。


14歳:一本道島で働くため、勉強する。


20歳:パン屋 「やわらかい風」を開店。


23歳:シュウトと再会。デートをして楽しむ。




挿絵(By みてみん)



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