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べんきのはなし  作者: よほら・うがや
2/2

朝起きて最初に

おれは、30歳独身の男子。勤めに出ている。


「ん?」

なにやら、うるさい。

「うるさいぞ、いい気持ちで寝てるのに。誰だ?耳元で、かねをぶち鳴らしているやつは?」

うるさい、うるさいっ、うるさいいいいいーっ

「えーい、目が覚めた。誰だ?うるさくしたのは…、と、目覚まし、か」

気分最悪。なんかこう、いい夢を見ていた感じがするのに!


「ん?」

あそこがなにやら、おかしな感じ。

「なんだ?なんだ?おれのあそこ、とうとうやられてしまったか?」

やられたわりには、あそこはなにやら充満してる。

「なんだ?この充実というか、なにかが充満してる感じは」

あ。

「うわあああーっ?これは、小便、だあああーっ!」

おれは、ベッドから勢いよく上半身を起こした。


「うああああー!れる漏れる。漏れるうううーっ!」

脱兎だっとのごとく飛び出そうとして、ふとんをめくった。

「わっ?さむーっ!」

夏ならば、そのまま脱兎のごとく駆け出せばいい。

しかし、いまは冬真っただ中。おれのパジャマの上半身、下半身が、一気に冷え冷え。

「羽織るもの、羽織るもの」

こんなこともあろうかと備えは、してる。ジャンパーを壁に掛けてあった。

急いでそのジャンパーを羽織に、行く。

「うああああ--っ!漏れる!漏れる!漏れるうううーーっ!」

いまにもおれのあそこから、小便があふれ出てきそうだ。

何とか、ジャンパーを羽織ることに成功した。


「そら行け!トイレに、まっしぐら!」

おれは、やおら部屋を飛び出した。

部屋からトイレまでの距離は、わりと短い。廊下を歩いて5,6歩で、トイレの入口に到達する。ましてやいまおれは、疾走している。2,3歩で、トイレの入口へ。

しかし、その2,3歩がもどかしい。

「うあああああーっ!漏れる漏れる漏れるうううううーーーーっ!」

トイレのドアを、開いた。

中に突っ込んだ。


男子が洋式便器に小便をするには、便器に向かって立ちあそこを差し出せばよい。

しかし。

便器のふたと便座を一緒くたに持ち上げようとして、おれは、はっとした。

「そうだ。クソ親が言ってたな?立ってするな。そこらじゅう小便でぐちゃぐちゃになる。座ってしろと。しかたねえー!」

おれは、便器のふただけ持ち上げた。

そして便器に背を向け、女子がするように、パジャマの下と中のパンツを同時に一気降ろし。

「わっ!さむうううっ!」

おれは、いきおいよく尻をその便座の上に降ろした。



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