【extra】『読者への挑戦』未満のモノ
長い物語もようやく佳境を迎え、“探偵役”が推理を語る場面が訪れようとしています。
読者への挑戦として問題提起するのは次の二点です。
1、犯人はいかなる方法で、水滝をびしょ濡れずにならず潜ったか?
2、犯人はいかなる方法で、槙村クレルの頭部をプラネタリウムを覆うガラス壁(幕壁)にのせたか?
いずれも【第一の殺戮】にかかわるものです。
誰がやったか? フーダニットは今回問題になりません。というのも『ワールドエンド要塞』で起こった事件は、第二の殺戮も含め、howが明らかになればおのずとwhoが明らかになる性質のトリックだからです。
(1については、水から身を守るのだから、ある程度防水性を備えたものを利用したと付記しておきましょう。)
動機について、一応伏線は置きましたが、複数人の思惑が交錯しているため、細部まで当てることは困難と思われます。壮大なイマジネーションが必要となるでしょう。真剣に考えるのはオススメしません。
また、すべての伏線が解決に生かされるわけではなく、ダミーの伏線が紛れていることも明記しておきます。
読者の皆様へ。真相の前に一度手を止め、頭を悩ませていただければ、作者としてこれ以上の幸せはありません。
ではでは
手を止めることなく次ページへと進むあなたも、どうか設楽くんが無事に生き延びれますようにお祈りいただければ幸いです。
『読者への挑戦』について、7月19日付の活動報告にも追記があります。