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わたしは東西南北の公爵家を全部周り、過去の落ち人の記憶も整理していった、東の聖女様に囲碁将棋のご老人、北の医者の錬金術師、南のプロ農家を初め、記録もあやふやな過去の落ち人の痕跡を見に行ってきた。下水道を完備しようと努力した人、リバーシを広げた人、魔道具で冷蔵庫を作ろうとした人、ポーション作りに嵌った人、第二の人生を幸せに生きた落ち人の記録を集めることで、次に来る落ち人が幸せに生きていけるように準備してあげたい。


落ち人の本や音楽が楽しめるように、領都と町2か所、村4か所に日本語学校を作った。そう作ってしまった。

教師は王都の学校から貴族の三男や四男でも優秀な人を募集して来てもらった。お金があまっているので田舎で働いてもらう代わりに高給取りだ。

日本の小学校の教科書やノートに筆記道具、ドリルを買い、黒板を町の大工さんに作ってもらい、家具職人に机や椅子をたくさん作ってもらった。パソコンで得たお金だ。どんどん使ったよ。学校だから給食も準備した。通っていいのは子どもだけではなく、日本語を学びたいすべての人に間口を広げ無料にしたので、たくさんの人が日本語を学んでくれた。

西の公爵領は、どこの町も村も日本語が話せる人が増えた。日本語学校に日本の本も漫画もアニメや映画のDVDも置いたので、娯楽としても楽しんでもらっている。

そのお陰で60年で鉛筆も紙も領地で作られるようになった。

日本語を学んだ人が日本語の本を読み、いろいろチャレンジしているからだ。



とても幸せな60年間だった。日本の親の顔ももう思い出せないぐらいだけど、産んでくれたのは感謝している。今、ここにいることに感謝している。この異世界エルダリスの国で第二の人生本当幸せだったし、まだ幸せは続いている。日本で根無し草にように毎日寂しいという気持ちにさえ感じられないまま生きてきたのに、今、自分の足で自分の意思で好きなことが出来ている。ほんとなんてわたしは幸せな人生だっただろう。この幸せをこの世界の人々にそして次の落ち人にも繋げたい。そう思って60年生きてきた。隣にいるアビゲイルさんが笑ってくれた。さぁ一緒に今日の目的地を目指しましょう。


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