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うむ、トークルームにメッセージが届いた。クロエさんからだ。おや。コットンガーゼの布の試作品が出来た!持っていって良いかとお伺いだ。もちろんOKだ。

すぐにノックの音がして許可を出すとクロエさんが白い布を抱えてお付きの人たちとやってきた。


「ハナ様、出来上がったのです。これがこの公爵領で作った初めてのコットンガーゼの布地です!」


いつも冷静沈着で学校の先生か秘書っぽいクールキャラのクロエさんが年相応に若い子みたいに喜んでいる。よっぽど嬉しいんだな。わかる!だって自分で企画して作り出したんだものね。


「クロエさん、これいいですね。ふわふわじゃないですか!」


「そうなんです。綿花って柔らかくてふわふわしていました。糸紡ぎ等はウールのものを代用したらこれが本当どんぴしゃで、思ったより早く布にすることが出来たのです!」


触らせていただいたコットンガーゼは真っ白でとても綺麗。でも、真っ白じゃ布ナプキンは厳しくないのかな?


「この真っ白なまま使われます?」


「いえ、染めようかなとは思っているのです。ハナ様何か良い案ありますか?」


「もし、布ナプキンに使われるのではれば消臭の効果のあるもの、藍染とか渋柿染めとかどうでしょうか?うろ覚えだけど、調べたら詳しくわかると思いますよ。」


「まぁ消臭効果!いいですね。ぴったりですよ。さすがハナ様です!ではいろいろ調べて良いもので試作してみます。また出来上がったらお見せしますね。」


と、台風のようにクロエさんは戻られてしまった。あのクロエさんがちょっとびっくりしたけど、よく考えてみたらクロエさんって25歳。まだまだ若いんだもの。テンション高くなってもおかしくないかも。


それにしても綿花なんて見たことがなかったのに、あっという間に出来てしまうなんて。こっちの世界の技術力って低いわけじゃないんだよね。

ともあれ、ほんの少し自分のために動いたナプキン関係からコットンガーゼまで出来上がってしまうなんてちょっと感動。

染めの試作をしたいからと帰り際に20枚ほど複製を頼まれたのはさすがクロエさんだと思ったけどね。


それにしても草木染もいいよね。わたしが目指すのは桜の染物だ。今はその季節じゃないけど、桜の咲く直前の枝から染めると桜色に染まると聞いたことがあって、それを試してみたいと思っているのよね。でも、うちの桜まだまだ細くて小さくて枝を切るほどじゃないのよね。染め用だけのために切ることはしたくないから、今後の課題だよね。



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