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クロエさんの担当の生理用品はナプキンに似たものを作れるようになったと聞いた。スライムパウダーと木くずを使うらしい。女性の錬金術師が頑張って作っているそうだ。今はわたしがメアリーさんからお金をいただいて、ナプキンは箱買いして赤の部屋に置いているけど、これに慣れてしまったらもとに戻れないから、わたしが亡くなる前にこっちの世界でも作れるようになっていないとね。スライムパウダーと木くずか、木くずって紙が作れるから、スライムパウダーで紙をしっとりふわふわっぽくなるのだろうか。錬金術も謎仕様だし、なんとかなるのかな。面白い。
今は実験段階だけど頑張って欲しい。
クロエさんには、布ナプキンのことも以前伝えた。こっちは布で手縫いで作れるから寡婦の方やお年寄りでも作ることができるので、少しずつ作り方を印刷したものを渡して試し縫いをしているそうだ。肌に直接触れるから柔らかいコットンガーゼが良いとのことで、しばらくは日本製の布を通販サイトで買う。いずれコットンもこっちの世界で作れるようになりたいとクロエさんはふんすと気合を入れておられ、旦那様のオリバーさんに綿花の苗を買ってもらって実験農場で植えてもらったそうだ。コットンガーゼもまだまだ素材の開発からだ。でもまだクロエさんは25歳若いから、わたしが亡くなるまでにはなんとかなるといいね。
オリバーさんといえば、最近は胡椒やハーブの苗も取り寄せているという。
小麦や米の方は順調だそうだ。甜菜やサトウキビの苗もお試ししているそうで、この土地にどれが合うのか本当試行錯誤みたいだ。
胡椒や他の調味料、ハーブも安く手に入れられるようになったので、先に料理に使ってみたりもしているそうだ。
たくさんの写真と丁寧な作り方の載っている料理本は料理人たちの心をがっちりと捕らえたらしくて、料理人の休憩室に多くの本が導入された。胡椒をはじめ新しい調味料やハーブ。料理人たちが新しいレシピの登場にテンションが高いようで、わたしも毎日、日本食だけではなく、こっちの郷土料理や新作料理もいただいている。郷土料理はポトフっぽいものやシチューのような煮込みものが多いけど、薄味だったのが、最近は胡椒が効いていたりと、とても美味しい。新作料理でハンバーグやトンカツっぽい物が出てきて驚く。そのうち、ハンバーガーとかも登場するかも。楽しみに待っているところ。毎日の食事がわくわくするのはいいよね。




