表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/62

19

赤の部屋の件は、使用人の女性からかなり好評で、わたしの評価もあがっている。廊下で会うメイドさん侍女さん等に笑顔で会釈されることが多くなった。ただ、密かな赤の部屋の娯楽が男性使用人の不満につながらないといいんだけど、女性の辛い時期を乗り越えるためのものだったけど、男性にも何か娯楽がいるかな。


この件で相談してみたら、領主館の空き部屋に、男性使用人の休憩室兼娯楽室を開放することにしようと考えているのだとアーヴィンさんは言う。


アーヴィンさんの耳にも、男性使用人の不満というのか、女性たちの中で密かに話題になっているDVDや漫画が気になって気になって仕方がないという話が届くようになったらしい。

男性使用人には赤の期間はないけど、休憩時間や夕食後の空いた時間、夜勤明け等使用しても良いことにしようかと思案しているそうだ。

男性は女性と違って長時間の休憩時間はないので、長い映画は見ることは出来ないのがネックらしい。そうだよね。

そこで、映画は勤務時間に合わせて、次の日休みの人だけが見ることが出来るようにシアター形式にした。


漫画は男性休憩室に置いておくことに。4コマ漫画とかコミックエッセイ系とか1話完結の話の短時間でぱらぱら見ることができるものを多めに選んでみた。冒険物、剣と魔法が使える世界で、本当にドラゴンが存在しているのもあって、そっち系のファンタジーも受け入れてもらえたようだ。休憩時間は人それぞれ違うみたいなので、読みたい本が取りあいにならないみたいで良かった。女性使用人もそうだけど、男性使用人も日本語を読める人が急激に増えたと聞く。漫画の威力は凄いね。小説も置いてみたいけど、文字だけなのはまだ早いみたいだ。


そういえば、アダムスさんとマーサさんとのスマホの連絡、無事にいけているようだ。トークルームも電話も使えているという。電話も不思議なんだよね。電話番号が個々にないのに、繋がるのよ。もともとこっちの世界にあった魔法。使い魔を使って言葉を届けるものだったんだけど、使い魔がスマホ回線を使うのか、長時間話せるようになったという。不思議だ。これはわたしのスキルじゃない。こっちの魔法だ。


これを聞いて、アーヴィンさんたちも確かめたところ、使い魔の魔法と合算したのか電話が使えるそうだ。館にいる時は執事や侍女が控えているからそれほど使うことはないみたいだけど、領地を回る時には役立ちだろうなと、使う日をちょっと楽しみにされているそうだ。

こっちの魔法が電話の素になるのであれば、こっちの魔道具作成の技術で案外簡単に電話はできるかもしれないな。


ブライトさんとユリアーナさんの少女歌劇団の構想は、まずは学校を作ろうというところに来ているらしい。

わたしが亡くなってインターネットが使えなくなったら、新しい本や音楽が入らなくなってしまうから、地元で供給できるように、新しい小説や漫画が描ける人や作曲のできる人、そして演技や歌を歌える人を教育しようという壮大な目標を教えてもらった。


でも、誰が教えるの?

わたしは無理よ。音痴だし。

ブライトさんは、学校の前に、まずは教師を育てないと。すると、使用人の中でDVDや漫画にはまった人のうち、自分でも歌ってみたい、描いてみたいという人が出てきたそうだ。才能ってどこに埋もれているのかわからないね。

歌については、王都にプロがいるので、声掛けしてみるとこのこと。漫画は動画が先生だ。とりあえず絵を描く勉強をしないといけない。

男性使用人と女性使用人の希望者2人にパソコンと紙とシャーペンを与えて、とりあえず動画や描き方の本で学び、真似事で描いてみてもらう。

本格的な道具は慣れた後に使うそうだ。絵を描いたこともないのであれば線を引く練習からだと頑張っている。


わたしが生きている間は尽きないぐらいの漫画や本やDVDを提供できるだろう。アーヴィンさんの代は大丈夫だ。オリバーさんやブライトさんの代も行けるだろう。でも、そのお子さんの代は新作を望めなくなってしまうかもしれない。そう考えると10年、20年がかりの長期案件だと思う。

今すぐプロになれなくてもいい、とりあえず今は試行錯誤するしかない。

皆の情熱で領主館全体が熱い。頑張ってもらいたい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ