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ユウエスの悩み①

お久しぶりです。

こういう番外編なら思いつくのに、本編の構想が定まらない…。


今回はみなさんにもっとガレディアス家姉弟について知ってもらおうと思い書きました。(*´ω`*)

読んでくださってありがとうございます!!


ユウエス・ガレディアス(14)は悩んでいた。

「う〜ん」

そのことを全面的に誇示するかのように、両目を固く閉じ、眉根を寄せ頬に手を当てていた。

もちろんわざとではない。


計算されたかのような愛くるしい仕草に、周りで様子を伺っていた使用人たちは心を撃ち抜かれていた。

むしろ自然にやってのけていることの方が問題なのかもしれない。


「どうしたらリア姉さんみたいに格好良くなれるのかなあ」


物憂げなため息をつきユウエスはそうこぼす。

14歳といえばもう立派なお年頃。

近頃ユウエスは、かわいい、かわいいとばかり言われることを密かに気にしていた。


3つ年上の姉、ユースフィリアと顔がそっくりだというのに格好良いとは一度も言われたことがない。

姉はよくそう言われているのにと少し解せない気持ちでいるのが今。


「よし。姉さんたちに訊いてみよう」


悩んでたって仕方がないとユウエスは姉たちに訊いてみることにした。


最初に訪れたのはシルビアのところだった。

「ルビー姉さん」

「はい、どうぞ」

部屋のドアを開き、その華やかな内装にユウエスは内心感心していた。


(やっぱりルビー姉さんの部屋はすごいなあ)


白を基調としてまとめられた家具はすべて同じ材質で作らせた一点もの。

ラストラスウッドと呼ばれる光沢を放つ上品な高級木材を使ったものだ。


鮮やかな色がワンポイントとしてオシャレに取り入れられている。

照明などのインテリアはシルビアのお気に入りのデザイナーの作品だ。


「姉さんが社交界の華だっていうのは納得だよね」

「そうでしょう、そうでしょう」

シルビアは大仰に、少し照れくさそうに頷く。


息を吐くように自然に相手を褒める。

それがまた相手にとって心地の良いものであるから恐ろしい。

心からのもので世辞ではないことが伝わってくる。


「それでどうしたの?ユウエス」

そういうところが人にモテるのだろうとシルビアは思いながらユウエスに問う。

今、家というか領都や屋敷のあるブレッスドステラでは二極化している。


ユースフィリア様推しの会とユウエス様を愛でる会に。


主にユースフィリア様推しの会は格好良さを、ユウエス様を愛でる会は可愛さを前面に押し出し争っている。

争いといっても定期的に集会を開きどちらかがより尊くあるかを多数決で決めるらしい。

毎度引き分けに終わっている。結局どちらも尊いのだとか。


(まあ。お姉ちゃん格好良いし、ユウエスは可愛いし…それこそ納得よね)

弟の目下の悩みがまさにそのことだということは露知らず、シルビアは姉弟が領民に好かれていることを嬉しく思っていた。

双子もそれぞれ社交界と商業で頭角をあらわし、慈善活動も行っていることから領民からの人気はすこぶる高い。


ただ、領外に出ない分、領内で活動し領民との距離が近い長子と末子の方が親しみやすいのだろう。

双子に向けられるのは憧憬や尊敬といった類のものが多く、長子末子のはしっこ組は親しみや見守るような心持ちが込められている。

ユウエスに至っては末っ子というのも相まってかマスコット化している。


(お姉ちゃんやユウエスにも広告塔になってほしい欲は正直言ってあるけれど…何故か両親が渋るのよねえ)


「ねえ、リア姉さんみたいに格好良くなるためにはどうしたらいいと思う?」

「え?お姉ちゃんみたいに?」


シルビアの思考はユウエスの答えによって引き戻された。


「そう!僕、格好いいって言われないでしょ?姉さんはよく言われてるのに」

不満を表すようにむくれてみせるユウエス。

「容姿はそっくりなのに…身長なら僕のほうが断然高いし」

「そうねえ」

言われてみれば確かに不思議だとシルビアは変なところで感心していた。


「…そうなるとやっぱり振る舞いじゃないかしら。お姉ちゃんの所作って、何処となく品があって物静かでしょう?」

(それなのにどうして淑女らしさは感じないのかしら?)

シルビアは自身の言葉に新たな不思議を発見していた。


「なるほど、振る舞いかあ」

「ユウエスは仕草も愛くるしいものね」

「そう?」

「ええ…後は服装じゃないかしら。ユウエスはフリルが多くて、基本キュロットが多いわよね。よく似合っているのだけど、どちらかと言えば可愛らしさが勝ってるわ」

使用人たちもあまりに可愛いものだから、似た系統の服を多く買ってしまうのだろう。


「よかったら今度一緒に仕立て屋に行きましょう」

「わあ、ありがとう!ルビー姉さん」

「お役に立てたか分からないけど、困ったらまたおいで」

「うん!」


ユウエスは来た時よりも何倍もニコニコしながらシルビアの部屋を後にした。






お気づきの方もいるでしょうが、続きます!!この番外編!!

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