表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/41

学園での再会

お久しぶりです!

読んでくださってありがとうございます。

『第三皇子と編入生編』スタートです!

「ここがレギュラス学園…」

荘厳美麗かつ上品な絢爛さを持つここはブリュノール帝国立レギュラス学園の校門前だ。


「さて、一体どうしようか」

誤算だった。まさか校門が閉まっているだなんて考えもしなかった。

学園側から、入学式の後に案内をするため先に応接室で待っていてほしいとの手紙は貰った。学園の地図付きだ。地図によると応接室は中央時計塔の西側、管理棟の二階。

予定の時間にはまだ余裕がある。


少しくらいゆっくりでもいいだろうと思ったのだが…

入学式であるため各地から有力な貴族たちも集まっている。そのため門の警備も通常より厳しそうだ。

(…もう、柵を越えていく?)

それが一番手っ取り早い。

学園側の手違いだろうか。門番に尋ねてみたが確認が取れないため通すことは出来ないと言われた。代わりに貴族証を持っていないかと言われたが、平民としているので出すわけにもいかない。


…まあ、何にせよ、学園側の落ち度であろうからどうにかなるだろう。


どこか人のいなさそうな所から飛び越えていこう。私は人知れず決意する。

(気配も探ればいいだけの話だし…)

私はくるりと踵を返し歩き出す。


何気なく辺りを見回しながら、ちょうど良さそうなところを探す。

途轍もなく広い敷地だ。見て回るだけで半日はかかるだろう。


「あ…」

ちょうど良さそうな場所を見つけた。近くに人の気配もしない。

私は軽く大地を蹴り塀を越えた。その先はちょっとした木々が生えている。


棟と棟を繋ぐ外廊を見つけた。ポケットから地図を取り出し確認する。

きっと外廊の向こう側の中庭を突っ切るルートが最短であろう。確認し終え地図を畳もうとしたとき風が吹いた。地図が手から離れ、飛んでいきそうになったので慌てて掴む。

「ふう…」

今度こそ飛ばされないようしっかりとポケットにしまう。

また一段と強い風が吹く。高い位置で一つにくくった()()()()が靡いた。


今の私は金髪に琥珀の瞳をしている。1年ほど前に出会ったエルフと仲良くなり、その際に守護石をちょっといじってもらった。姿を変えるというのはとても難しいことで、髪と目の色を変えるのが限界だった。

元ある姿から変えることは、何やら摂理に反するらしくエルフの力を持ってしても無理があるそうだ。


私がその用途で使うと金髪に琥珀の瞳になったが、友達のエルフが使うと白髪に金の瞳だった。


前から貴族枠ではなく平民枠で編入しようと思っていたため都合が良かった。

髪の長さは肩甲骨のあたりくらいにしている。一度短くしてからは、長い髪が特段と煩わしくなってしまい、母と妹シルビアに頼み込んだ結果ここまでならとお許しが出たのだ。


「……」

中庭を突っ切ろうとした時、人の気配を感じた。逡巡した後、近くにあった木の上に隠れることにする。

遠くの景色をボーっと見つつ、息を潜めて通り過ぎるのを待つ。

「?」

歩いてきた人物が立ち止まった。不思議に思い少し意識をそちらに向ける。どうやらこちらを探っているらしい。

まさか、気づかれたのか?ありえないと思いつつ、改めてその人物を注視する。

「え…」

何故かズンズンとこちらに近づいてくる人物に呆気にとられつつも、目が離せない。


以前よりも明らかに高くなった背に、硬質な雰囲気。何より絹のような白髪と、高貴な紫色の瞳。

私は懐かしさと安堵、色々な感情がないまぜになり湧き上がってくるのを感じた。


「そこにいるのは誰だ…?」

警戒心を顕にした刺々しい言葉が鼓膜を打つ。

(殿下…)

そう、今、目下でこちらを睨んでいるのは紛れもないこの国の第三皇子−ランヴァルト・フォン・ユ−ジェーン。三年ぶりに会う戦友…そして、私の忠誠を捧げた相手。


何かを告げるような、確かな鼓動を感じた。





読書の秋…ということで今日から一週間、毎日一話投稿です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ