第一回みんなの仲を深めようの会!
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「はい!第一回みんなの仲を深めようの会!!」
ミシャーナの音頭にパチパチと小さめの拍手が鳴る。
いつもより早めに解散になったため時間が空いていた。夕飯を食べつつ雑談をしているとどうしてかこの流れになってしまった。
「みんなちゃんとした自己紹介って無かったしちょうど良いんじゃない?」
「まあ…そうだけど」
ローレンの言葉に頷く。確かにみんなのことは名前と年齢くらいしか知らない。
(というより、私は名前も歳も詐称してるけど…)
「では、はい!殿下から!」
「えっ、は!?」
唐突に1番手にされた殿下が目を見開く。
少し渋っていたがみんなの視線を受けて口を開いた。
「俺はランヴァルト・フォン・ユージェーン…歳は数えで14、誕生日は3月14日。…ああ…後は、…料理が趣味?」
まあ、殿下にしては上出来なのではないか。初対面と比べると随分馴染んだのではないか。
「じゃあ次は僕。改めましてローレン・レビノスです。歳は来月で16、誕生日は3月26日。料理が得意で、趣味は…絵を描くことかな」
この中で一番年上なのがローレンだ。絵を描くのが趣味なのは意外だ。
「はい!次、私!」
次は私かなと思ったらミシャーナが声を出す。仕切ってたから最後かと思ったのに。
「ミシャーナ・カレシア、14です!誕生日は3月1日。私も料理は得意です!チャームポイントはサイドテールにした髪!趣味は、お買い物!」
なんともミシャーナらしい自己紹介だ。それにしてもみんな料理が得意って、わざわざ言う必要はあっただろうか。もちろん私は不得意だと言う他無い。
それに自己紹介って、後半の人が不利だろう。前の人が言ったことを言わねばならぬイメージがある。
「私は…ユウエス・フォン・ガレディアス。歳は
11歳。誕生日は1月10日で、料理は…まあ…趣味は、かくれんぼ…です」
もちろん誕生日と歳は弟のだ。ちなみに私は3月15日…ということはみんな3月生まれなのか。
「はい!チャームポイントをどうぞ!」
私が言い終わったとみた瞬間ミシャーナが手を挙げ言う。言わなくていいだろうと踏んだのだが…。
「…チャームポイント、というか…愛想が良いと人形みたいなのにとは言われますね」
「確かにユウエスさんって、かわいらしい顔立ちですよね」
弟は母譲りの顔立ちでかわいらしい。弟と私はそっくりなので必然的に私もそうなる。
ちなみに双子は父似の美人系だ。
「たまに女装して家族の肖像画を描かれますね」
弟はそれでもニコニコしている。本当に人が良すぎるというか、ふわふわしているというか…。
「へえ〜!…今度みんなで女装して絵描いてもらいます?」
「「えっっ…!!」」
殿下とローレンの声が重なる。
「そ、それは〜、遠慮しとこうかな。ははっ…」
「俺も…遠慮しとく」
「そうですか?」
「ああ…あっ、そういえばユウエス昨日からリボンつけてるよね」
ローレンが若干わざとらしく話題を変えた。夕食のミネストローネをちょうど口に運んだところだった。
「…姉弟にもらったんです」
少し間を開けてから答える。
「瞳とそっくりな色だね」
昨日殿下も言った事をローレンも言った。
「あ、前から思っていたんですけどユウエスさんの髪の色って勇者と同じですよね」
「勇者アズールですか?」
勇者アズールは大昔に魔族の進行を防ぎ、若き初代ブリュノール帝国の王とともに英雄視される人物だ。ほぼお伽噺のようなもので、魔族なんかいないだろうという人もいる。
(まあ、私は居るとは思うけど…)
「確かに…よく考えるとさ、お伽噺の英雄とかって青髪多いよね」
「珍しい色でもあるな」
「偶然だと思いますけどね」
どこか異国では珍しい色では無いかもしれないし、それに…。
「殿下はご存じだと思いますけど、私の家系は数代前まで平民ですよ。確かに冒険者が多い家系ではありますけどね」
「そうだな」
「でも本当なら少しワクワクしますね!」
「そうですね」
ミシャーナにつられて微笑む。ミシャーナの爛漫さは少し弟を彷彿とさせる。だからだろうか、少し親近感を感じる。
「あ、笑った」
ミシャーナがぱちくりと瞬きをした。
「最近ユウエスさん、ガラリと変わったから久しぶりですね」
何も言われなかったので気にしていないものだと思っていた。
「殿下に素でいいと言われたので…」
「そうなんだ…」
ローレンも納得がいったように頷いていた。思ったよりも不思議に思われていたかもしれない。
「まあ、昔から愛想が無いと言われますので…」
「そういえば、ユウエスは姉似だよな」
殿下の返しに思わず驚いてしまった。
「姉…どの姉です?」
「…確か、ユースフィリアだったな、昔会ったことがある」
えっ…?会ったことがある?記憶の底を探ってみるがなかなか思い出せない。昔ちょくちょく王城に遊びに行ってたがその時だろうか。今度父に訊いてみよう。
「髪の色も目も同じで、顔立ちも…。まあ、最初は姉と違って愛想はあると思ってたが…そっくりだな本当に」
「…よく言われます」
もしも弟と殿下が会うとして(ほぼ100%の確率ではある)、その時は無表情で話させるか。それともイメージ払拭で弟らしく振る舞ってもらうべきか。
「…そうなんだ」
「そうなんですね!」
ローレンとミシャーナがそう反応する。改めて二人を見ていると髪の色も目の色とかそっくりだ。心なしか顔立ちも似ている気がする。親戚関係とかだろうか。
そんな事を思いつつ、いつもより盛り上がった団らんの時間はあっという間に過ぎていった。
また、書いてたら戻るボタンを押して努力が水の泡に…気をつけよう(´;ω;`)




