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笑顔

三連休はがんばって毎日投稿しようと思っていたんです…意思が弱くてごめんなさい(´;ω;`)


読んでくださってありがとうございます!(人*´∀`)。*゜+


「レイゲスさん、ユウエスです」

両手が塞がっているため入り口のところでレイゲス―医者に声を掛ける。だいたいの天幕は入り口の幕が上がっているがまだここは上がっていない。

「どうぞ、入ってくれ」

幕を上げてレイゲスさんが出てきた。

「ありがとうございます」

「殿下の分の食事か。…うん、これなら食べれそうだね」

プレートを見てレイゲスさんが頷く。食事のメニューはパン粥とサラダとスープだ。軽めのもので構成されている。

「私は君のお父さんたちに殿下の容態を伝えにいくから少し外すよ…ああ、君も食べる時は私の机でも使ってくれ」

「分かりました」

微笑んで返事をする。レイゲスさんが天幕から出るのと入れ違いに私が入る。入り口の幕はレイゲスさんが下ろしていった。

「ユウエス…?」

「おはようございます殿下」

にこりと笑顔を添えて挨拶をする。ここのところ割と忙しかったため意識して笑顔を作ることは少なかった気がする。

「…食事は…」

「ダメですよ、きちんと食べてください」

「…」

不満気だが体調は良さそうだ。

「はい、どうぞ」

殿下の寝ているベッドの隣に置いてあった小机に殿下の分の食事を置く。

私はレイゲスさんの机を使わせてもらう。

「…いただきます」

じっと殿下が食べるのを待っていたら渋々とスプーンに手を伸ばした。

「…おいしい」

「ミシャーナですからね」

カルダンが言った通りミシャーナもローレンも料理が上手い。傭兵時代に養父に仕込まれたと言っていた。ミシャーナも非戦闘員ではなくれっきとした護衛だ。

しばらくの間沈黙が続く。その間に私は食べ終わってしまった。

「……」

「何ですか、殿下」

ぼんやりと虚空を見ていたら視線を感じたので訊いてみた。

「いや…」

口をつぐみ逡巡し、迷う素振りを見せる殿下。特に急かすこともせずに待つ。

「ユウエスは…魔法使いなのか?」

「……」

突然の投げかけに一瞬狼狽えてしまった。

すぐににこりと笑って一蹴する。

「突然ですね」

「…不思議だったんだ。昨夜の回復薬もこの食事も微かだが聖魔法の気配がする」

じっとこちらを見据えられどう答えるべきか迷ってしまう。

「…回復薬はミシャーナが渡してくれたものですし、ご存じの通りこの食事もミシャーナのお手製ですよ?」

「…そうだな」

「ミシャーナが精霊に好かれやすいんじゃ無いですかね」

稀にだが精霊に好かれて副次的に聖魔法を使える者もいる。

殿下は少し拗ねたように視線を逸らした。

「そういう可能性もあるか…」

「そうですよ」

「……」

殿下は食事を食べすすめる。そしてまた、思い立ったように言った。

「…お前の笑顔は胡散臭いが敵意はない」

「……」

突然なんだとは思うが思い当たる節があるので黙っておく。そういうのには疎そうだと思ったが…味方を見分けられなければ王宮では生きていけないだろう。まあ、変に敵視されるよりはマシだ。


ではどうするのが正解なのか。飾るなということか。さすれば弟のイメージとは懸け離れるが…(割ともう手遅れではある)。そこら辺の問題は弟に頑張ってもらうことにしよう。

「じゃあ、失礼じゃなければ素で接します」

「…ああ」

私があっさり引き下がったことが意外だったのか一瞬間を開けて返事が来た。

「ですが人の目もあるので使い分けはきちんとします」

そうでないと主に父が怖い気がする。

「ああ、そうだな」

そう言った殿下の顔は嬉しそうに見えた。


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