翌朝
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「…以上です」
「なるほどな…君がいてくれて助かったよ」
「いえ…」
私は薄っすらと笑って医者に答える。
翌朝、早朝から呼び出され昨夜の顛末を聞かれた。これから父にも報告に行かねばならない。
あの後すぐに報告に行こうと思ったのだが、私もしっかり休むように言われた。
お言葉に甘えて簡易風呂で体を温め、ご飯を取り、そのまま眠った。
殿下も熱が上がることもなく順調に回復しているらしい。
「では父の所にも報告に行ってきます」
「ああ、よければ殿下の見舞いに来てくれ」
「ええ」
私はそう言って医療用天幕を出る。そのまま辺境伯家の天幕へと向かった。
「父上…」
外向け用の呼び方でそっと、呼びかける。
「ああ、ユウエスおはよう」
周りに人もいたからかそう返された。
ちらっと父に目配せを送る。
「すまんがみんな外に出てくれ」
父の言葉に中にいた数人が外に出る。
「…それで、昨夜は何があった?」
「昨夜は…」
「…そうか」
全てを話し終えると父は難しそうな顔をして唸った。
「お前はどう思う?」
「…敵側の工作の可能性が高いかと…殿下は日に2回は索敵魔法を使っていますし、昼に私もあの付近に行きましたが何の気配もしませんでしたし…」
殿下は昼に魔法を仕掛けたらしいので、その時にも索敵魔法は使われただろう。1日に魔力消費の多い転移魔法を何度も使い、戦場でも攻撃魔法を使っていたら魔力欠乏症になるのは当然だ。
「たまに川に落ちる者もいますが、報告も被害も出ていないので元からいたというのは考えづらいですね」
「それにミラージュアラジーはここらでは見かけない魔物だ」
考えれば考えるほど怪しい。
「もしかしたらもう内部深くまで入られているかもですね」
父は難しい顔をしたまま頷く。
「頼んだからなフィリア」
「もちろんです」
父はまだこれから軍議らしく私はすぐに天幕を出た。
「ユウエスさんおはようございます」
「おはようミシャーナ」
「昨夜は大変でしたけどお二人とも無事でなりよりです」
ミシャーナはニッコリと笑い、食事をよそってくれた。
「殿下にも頼めますか?先ほど目を覚ましたとローレンが言っていたので」
「…持っていきます」
食べれるかは分からないが、お腹はすかせているだろう。
「おはようユウエス」
「おはようローレン」
「殿下、けっこう回復しているから食事も出来ると思うよ」
「それは良かった」
少し弱々しい印象のある殿下だからかどうしても心配になるが、存外たくましいらしい。
私はそのまま殿下の所へ二人分の食事を持って向かった。




