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簡単に昼食を済ませる事にした3人。
-⑪ 4人でお買い物-
龍太郎がほぼほぼやけくそ気味に鍋を振ったので少し焦げ気味になった炒飯を食べながら桃達はこれから向かう先で何を買おうか話し合っていた。
桃「もうすぐ夏だし、新しい夏物が欲しいんだよね。」
守「じゃあ、男女に分かれて買い物した方が良いんじゃないか?」
守の一言を聞いた好美が即座に反応した。
好美「やだ、守に見て欲しいもん・・・。」
好美は少しいじけている様子でいる、桃は少しため息をついた。
桃「好美、買い物後にお披露目するって形でも良いじゃない。」
好美「やだ、守と一緒に買い物したい!!」
どうやら1秒でも長く守と過ごしていたい様だ、今日の好美は少し我儘になっていた。多分口いっぱいに炒飯を頬張っている様子を見られて恥ずかしかったのだろうか、ただ少しでも女の子らしさを見せたくて守に甘えようとしていた。
守「と・・・、取り敢えず早く食べて4人で行こうよ。」
すると龍太郎が守の一言に逆らう様に山盛りになった唐揚げを持って来た、どうしても行かせたくないのだろうか。
守「頼んで・・・、無いけど?」
龍太郎「サービスだよ・・・、さっき言いすぎちまって・・・、悪かったな。」
素直になれなくて顔を赤らめる龍太郎の様子を見た王麗がそっと旦那の腕を引いた、少し顔が微笑んでいる。
王麗「折角の休みなんだ、楽しませてやんなよ。」
少し優しめの言葉でのツッコミであった、十分に反省している龍太郎を褒めているつもりなのだろうか。
ただ好美が黙っていなかった、先程までの激務のお陰で炒飯の皿を空けても未だに空腹だったのだ。山盛りの唐揚げの皿を掴むと一気に口に流し込んだ。
桃「好美・・・、あんた遂に女を捨てたのかい?」
好美「そんな訳無いでしょう、早く行こうよ。」
3人は好美の着替えを待ってからショッピングモールへと向かった、早速夏物を数着手に取り吟味していく。
桃「やっぱり、夏らしく水色なんてどうかな。」
好美「このパンツと合わせてみるのも悪くなさそう。」
桃「あれ?正と守君は?」
守達は数メーター離れた所でTシャツやサンダルを選んでいた、海にでも行こうかとしているかの様に。
それを見た好美は頬を膨らませ、ポカポカと守の背中を叩きながら訴えた。
好美「守!!何で!!見てくれないの!!守も!!見るの!!」
守「あ・・・、はい・・・、分かりました・・・、すいません・・・。」
横で見ていた桃達が腹を抱えて大爆笑していた、この4人の組み合わせでの立ち位置が確定しかけていた様だ。
桃「あはは・・・、守君こりゃ好美には一生勝てそうにないね。」
好美「守!!アイス!!アイス買って!!2つ買って!!」
橘「アイス2つかよ、流石に思いつかなかったわ。」
未だ大爆笑する桃達の横で怒りをあらわにする好美は更に要求を増やした。
好美「ホットドッグ!!ホットドッグ4つ!!」
守「おいおい、それは食べすぎだろ。さっきどんだけ唐揚げ食ったと思ってんだよ。」
好美「何、文句あんの?」
守「い、いや・・・。何も無いです・・・。」
とにかく好美は守と共にいて、出来立ての彼氏に甘えたかったのだ。
何かと楽しそうなご様子。




