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夜勤族の妄想物語2 -5.あの日の僕ら-  作者: 佐行 院


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78

未だ問題が解決しない隆彦。


-78 2人の英雄-


香奈子が言うには、どうやら桃の幼馴染である「やっさん」こと桐生安正が自分も加わりたいと名乗り出て来たらしい。ただそれを聞いて隆彦は安堵していた。


隆彦「助かるよ、やっぱり力仕事になるからどうしても男手が欲しかったんだ。」


 人手は何とかなりそうだがやはり問題はトラックだった、しかし香奈子からすれば想定の範囲内であった。


香奈子「大丈夫、私に任せてよ。」


 娘はそう言うと改めてグループチャットにメッセージを残した。


香奈子(メッセージ)「ごめん、トラックが必要なんだけど誰か手配出来ないかな・・・。」


 数日後、遂に引っ越し当日を迎えた。集合時間が近づいて来たので金目当ての学生達が香奈子のアパートに段々と集まって来た。


隆彦「皆今日はありがとう、でも香奈子、あと2人来るんじゃないのか?それに任せておいたトラックも来てないぞ。」


 すると遠くから聞き覚えのある女の子の声がした。


女の子①「お待たせー。」


 アパートの前に停車したトラックの運転席から降りてきたのはまさかの桃だった。


好美「あんた、よくトラックなんて手配出来たね。」

桃「言ってなかったっけ?うちレンタカー屋だから。」


 数年前から桃の叔母である芳江が副業として始めたレンタカー屋で借りて来たらしい。


好美「本当だ、よく見たら「わ」ナンバーだわ。」

桃「いや、苦労したよ。丁度良いのがなかなか見つからなくてさ。」

好美「立派なもんよ、十分じゃない?」


 そんな会話を交わしていると遠くから別の女の子の声が聞こえて来た。


女の子②「ごめん、待った?」


 目を凝らしてよく見てみると美麗が運転席から手を振っていた。


挿絵(By みてみん)


美麗「ママが渋ってなかなか貸してくれなくてね。」

好美「それ女将さんの車なの?」

美麗「流石にパパの保冷車で来れないじゃん、2人の68に乗る訳にも行かないし。」


 愛知県に本社を置くあの有名な大企業が1980年代に発売した車を結婚する際に一緒に買って今でも大切に乗っているらしい(これで権利的な物は大丈夫だよな・・・)、ただその車に関して好美はやらかしてしまっていた。


好美「ああ、端っこに止めてあるあれね。違法駐車と思って何度か貼り紙しちゃったのよね、というかあんたん家車何台あんのよ。」


 ただ問題はそこでは無いと好美が気付いた。


好美「というか免許とか大丈夫な訳?」


 すると運転して来た2人は自信ありげに踏ん反りがえった、何処からか「ババーン」という音が聞こえる気がしたのは気のせいだろうか。


2人「何とかなるっしょ!!」

好美「ならんわ!!何処から来るのよ、その自信。」


 すると桃と美麗が財布から免許証を取り出した、「中型」の文字が記載されている。


桃「冗談よ、冗談。」


 本人達曰く、好美がバイトやレポートに明け暮れている間に2人でこっそり中型の免許を取っていたらしい。その割には桃の成績は学科トップクラスだった。

 隆彦は2人の英雄達のバイト代を気持ち程度に値上げする事にした。


因みに作者の免許は「準中型」です。

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