はじめに
創作とは何か
例えば、音楽家は自分の感情を楽譜に記し音楽として演奏する。
画家はどうか、キャンパスを使って風景を描写する。
小説家はどうか、自分の想像を綴って物語にする。
この三つの共通している所は自分の頭にある哲学を想像を何らかの形にして表に出して相手に伝える事。そう、これが創作だ。
自分の頭の中の想像を他人に伝えるために椅子に座りパソコンに向かう事で既に自分は挑戦者である事を忘れてはならない。
この小説を書きだした切っ掛けを話そう。
私は宇宙とクラシックが大好きで部屋にプラネタリウムが置いてあり、ヴァイオリンを弾いている程だ。クラシックが好きでどうすれば日本人にクラシックの楽しさを伝えることが出来るのかを考えた末に小説を通してクラシックの楽しさと宇宙の神秘を伝える事にした。それがこの作品だ。
どのように始まり、どのような結末を迎えるのか書く前から既に決まっている。
劇団として活動していた時期もあり、その時に監督から言われた事は
「お前の言葉で演技しろ」だ。これはエチュードをしている時に言われた。
私は私の言葉で相手に伝えたいし、創作として、作品を作ることに楽しさを感じている。
この作品のテーマは「宇宙」と「クラシック音楽」だ。
作品のキャラクターは皆、一つずつテーマを持っており、そのテーマについて触れて行く内容になっている。作品を通して提示される「宇宙」とは何なのかをここで説いても仕方ない。
音楽家たちは300年前から自分たちの伝えたいものを、感情を、楽譜に記し、現代に生きる者達に提示している。
私はそれを課題と称し、その課題に答えの出ない答えを探し求めている。
もし答えが出るとすれば、それは自分自身に答えを出すものであり、相手に自分の答えを強要するものではない、クラシックは小説と違い受け手によってイメージも印象も物語も変わるのだが、この作品は私のクラシック音楽のイメージを伝えるべく書く事にしている。
これも一つの課題であり、まるで宇宙に挑戦しているかの様だ。
では、音楽にとって大切な物は何か、一つ目「情熱」二つ目「感情」三つ目「挑戦」だ。では、小説で大切な事は何か。音楽にとって大切な物と一緒だ。この小説では人様の視点で語る事はあるが作者視点で音楽とは何なのかを読者に伝えるシーンがある。
読者の皆様も提示する音楽についてイメージして欲しい、きっと作品の中にもっと入り込めるだろう。
では、本文が長くなったがそろそろ、本編に入るとしよう。
「私の宇宙へようこそ」