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⑵『評論文の解明』
⑵『評論文の解明』
㈠
人間対人間の中で、人間社会は創られているから、とにかく、難しい問題性が発露するのは、当然だと考えられる。それでも、例えば、ネットなどの記事を見ていると、確かに其処には、或る側面からだけの意見が書かれており、小説も意見も同じ文字だとは言え、随分異なった現象論理だと思う。
㈡
不特定多数の意見というものは、一見評論文めいているが、実情の所、それはただの思い込みの意見である。本当の評論文とは、必ず裏を取るものだ。思い付きで意見を発するなどと言う、半ば強引な姿勢が、この社会には蔓延していると言えるだろう。評論文とも言えない、評論文の解明である。
㈢
小説だって、或る形式を取れば、評論文らしい形式を取る。しかし、小説は、やはり小説である。一つの小説から得られる意見は様々で、評論文とは異なり、読者に人それぞれの感想を抱かせる。こんな風にも読める、あんな風にも読める、こういったことであって、やはり、評論文を超えた場所に、小説は居ると解明できる。