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レベル1の最弱勇者 ー僕だけレベル1のまま、四人で魔王城の最奥へ挑む物語ー  作者: 直助
第三章 魔王城・序

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更新された記録

 城を背に、隊列は静かに動き出した。


 護衛は、三組のまま。


 魔王城攻略には、時間がかかる。


 結果が出るのは、早くても夜。


 そう判断しての撤退だった。


 


 帰路。


 森へ。


 


 獣は、出た。


 一体。

 二体。


 


 行きより、確実に強い。


 踏み込みが鋭く、迷いがない。


 


 だが。


 


 護衛の二組が前に出る。


 連携は崩れない。


 役割も、迷いもない。


 


 ヒナタたちは後方。


 必要なところだけ、剣を出す。


 


 セレネの支援が、静かに回る。


 防御。

 治癒。


 


 戦闘は、長引かない。


 だが、楽でもない。


 


 廃墟。


 崩れた石壁。


 倒れた柱。


 


 ここでも、足は止まらない。


 通り抜けるだけ。


 


 それでも。


 気配は、途切れない。


 


 森を抜ける。


 街道。


 


 始まりの町が見えたとき、ようやく息を吐いた。


 


 


 夕方のギルド。


 


 護衛任務の報告。


 簡潔。


 形式通り。


 


「確認しました」


「報酬は、こちらです」


 


 袋を受け取る。


 中身を確かめる者はいない。


 


「結果は、明日の朝だな」


 誰かが言う。


「今日は、分からない」


 


 全員が頷いた。


 


 それ以上、話すことはない。


 


 宿舎。


 


 扉が閉まる。


 外の気配が切れる。


 


 だが。


 


 落ち着かない。


 


 誰も、すぐには横にならない。


 


 食事も、早々に終わる。


 


 セレネが、小さく呟いた。


「……大丈夫でしょうか」


 独り言に近い。


 


 ヒナタは、少し間を置いて答えた。


「分からん」


 正直な声。


「だから、明日だ」

「ギルドに行って、確認すりゃいい」



 それだけ。


 


 灯りが落ちる。


 


 夜。

 ――静かだった。


 


 


 朝。


 


 誰かが起きる。


 

 気づくと、全員起きている。


 

 言葉は、少ない。


 

 準備も、手早い。


 

 目的地は、共有されていた。


 

 誰も口にしない。


 


 

 早朝のギルド。


 


 人は、少ない。


 だが。


 奥。


 記録台の前に、数人。


 立ち止まっている。


 

 ヒナタが、歩みを早めた。


「……どうなった」


 声が、少しだけ強い。


 

 人の間から、覗き込む。


 


 水晶。


 淡く、光っている。



 


 ――記録更新。


 


 文字が、浮かび上がった。




 ――挑戦記録


 人数:4

 レベル:95 / 92 / 91 / 90

 経過時間:00:13:08


 記録終了:魔王の間

 結果:全滅



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