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92話 解体完了

 「それで、このあとどうするの?」ニルティアの声が夕暮れの中消えていく。一晩挟んで作業をして、なんとかムカデ野郎を解体できた。足の数は228本だった。それでいて一つの節が1mくらいあるから、全長としては228÷2×1=114mか。、、、いやムカデの大きさしてねぇって。まず単位が『m』の時点で狂ってるけど、いやいやいや、。自分の家の庭にこんなムカデがいたら、、ってまず俺の家の庭じゃ収まらないわ。さて、本題に戻ろう。どうするか、。解体はしたから広場は広々と(とはいってもムカデのパーツがそれなりの面積を占めているが)使えるようになった。あとはこれをどうするか。[凍らせて細かく砕こうか?]ファニアが小さな水色の、透明度の高い魔方陣を展開しながら言った。「あー、それが一番楽かも。」ニルティアがすぐに賛同した。「いいと思います。」ノクリスが言うと、シュリードも頷いた。[じゃあ、砕くね。]ファニアが手を広げると、魔方陣は徐々に大きくなっていき、ムカデのパーツの下についた。ファニアが手を握るとパーツが一瞬で凍り、再び手を開くとパーツは粉々になった。待て、気づいてしまった。「分解とかしないで最初からこうしておけば良かったんじゃ、?」俺が言うとその場の空気が凍った。

 「何はともあれ解体作業お疲れでしたー。」王城の大きな宴会場の一角でラッドがグラス(ラッドのグラスには酒ではなくジュースが入っている)を持ち上げて言った。宴会場、というだけあってラッドの言葉は広間に響く、はずだったが彼の声は周りから発された無数の声たちでかき消された。今日は新王の戴冠式の日でもあるらしく、今この宴会場には、多くの貴族や国民が集まって新王の誕生を喜んでいる。、、そんなのそっちのけで俺たちは何をしていたんだか。「ショウ、顔が暗いよ?」ニルティアの指摘にあった。[体調悪いの?]魚の料理を皿に盛って席に戻ってきたファニアが皿を机に置きながら言った。「いや、今日、なにしてたんだろう、って思って。最初からファニアの『竜の加護』の力で粉々にしてればめちゃくちゃ早く終わったのにって、」「まぁ、それはそうだね、、。」ニルティアが苦笑いした。[まぁでも、解体してる中で交流できたし、そう考えれば無駄じゃなかったのかなって私は思うよ。]ファニアは魚料理を食べながら言った。まて、魚?「ファニア、ニルティア、その魚って何かわかるか?」「この国を流れているランドゥル川で獲れた川魚ですよー。」ラッドが後ろから教えてくれた。「川があるのか?」俺が言うと今度はニルティアが反応した。「北側のロンビルク山脈から川が流れてきてて、この国の北側を流れてるって前に教えてもらったよー。」なるほど。川魚ってことか。俺は家の近所に流れていたちょっとした川を思い出す。まぁ、あの川で魚を見たことはないけど。[それで、これからどうするの?]ファニアが聞いてきた。そう、それを悩んでるんだよな、、。「ショールット王国はこれで安定するだろうし、一度ヘリオートス王国に戻ってみるのもありかなぁって、、。、、何も考えてない。」俺の考えを言っていたが、途中で路線を変えた。ニルティアの表情に気づいたからだ。何か案があるときの表情をしている。「ニルティアは何か案があるか?」俺が聞くとニルティアは待ってましたと言わんばかりに表情を明るくした。「アンクロートに行くっていうのは、だめ?」ニルティアがゆっくり言った。あー、たしかに。「ありだな。素通りしたし、ウドルフに戻るときに、いろんなところに寄り道しようとは思っていたから、いいと思うよ。」俺が言うとノクリスが口を開いた。「それでは私たちは先に王都へ戻ることにしましょう。王への報告もございますので。それと、」ノクリスは一度言葉を切った。「王都へ来る際は、着任の式典がございますので予めご存じください。」ノクリスが頭を下げた。ノクリスの頭が上がるまで、俺は言葉の意味が理解できなかった。そして、やっと理解した。「あ、そういえば俺たち国の重役になってたっけ。」ニルティアが笑う。「全く実感ないけどねー。」[パーティーに入れてもらった瞬間役職があるというのはなんだか不思議な感覚だけど、悪い気はしない。]ファニア、誰目線で言ったんだ?とりあえず俺はノクリスに返事をした。「わかった。王都へ行くときにはまた連絡する。」ノクリスが何かに気づいた。「連絡する必要はございません。」そう言ってノクリスは大剣を1本出現させた。「『譲渡=ファニア・メト』。」すると剣が光り、ファニアの前に言った。「どうぞ剣を握ってください。」ファニアが首をかしげながら言われるがままに剣を握ると、それは大剣から片手剣くらいの大きさまで縮んだ。そして刀身が蒼くなり、柄の部分には氷をイメージさせるような模様が現れた。「これでその剣はファニアさんのものです。90日くらいは私の魔力が籠ったままなので、私がファニアさんたちの位置を知ることができます。」うん、なんか、電池式のGPS機器だな。[ありがと。]ファニアが微笑んだ。「それじゃあ、今の話のように動こうか。さすがに90日もあれば王都へ行けるとは思う。」「はい。お待ちしております。」深夜、ノクリスたち王都近衛騎士団第一師団、第二師団、第三師団は隊列を組んで帰っていった。イリオウはどうやら一昨日先に帰っていたらしい。特にあいさつはされていないからニルティアが残念がっていた。

 次の日の朝、俺は王城の広場にいた。昨日、ファニアが砕いたムカデ野郎がいたところにはもう何もなくて、緑の草が風に揺れている。「あ、ショウー。」ニルティアが建物から出てきた。後ろにはファニアもいる。「準備できたのか?」俺が聞くと二人ともうなづいた。「それじゃあ、出発だ。」

 俺たちはショールット王国を出て王都への帰路についた。

お久しぶりでーす。はい、投稿するときはたいていこの言葉から始まるんですけど、ちょっとこの挨拶は飽きてきましたね。、、え?だったら定期投稿しろって?うーん、、、、。ちょっと無理かな。そりゃ、出来る事ならやりたいですよ?ただ、、。

 なにはともあれまだまだショウの冒険は続きますよー!では次の話で!

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