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80話 新たな才能

 マリガルドをなんとか我に返したあと、俺たちはウォテシィを奪還したことを理解した。「終わった、、。」俺は剣を鞘に戻した。代償は大きすぎた。けど、なんとか勝った。「第一師団の方にここへ来る途中に剣を飛ばしておきましたのでそろそろ本隊が来ると思います。」ノクリスだけはいつものテンションを保っていた。でも、本当は耐えているだけと言うことを皆気付いていた。

 「遅くなりました、シュリード様。」そう言ってウォテシィにイリオウたちが来た。「イリオウ、全て済んでおります。あとは確実に奪還を完了するために保護結界を魔道士たちで張っていて下さい。本来ならユレンに頼むのですが、、。」」「任せてください。」イリオウは力強く答えると、振り返って兵士たちに指示を出し始めた。「みんな、、、。」ニルティアの力無い声が微かに聞こえた。待て、、ニルテイア?!「ニルティア、その翼どうしたんだ、、?」俺はニルティアの背中に生えているそれを指さした。「え?」ニルティアは戸惑いながら背中に手を当て、再び「え?」と声を出した。「これは、、翼?」シュリードが顎に手を当てながら言った。ニルティアの背中には、白い鳥のような翼が6枚生えていた。あの翼、どこかで見たような、、、。「テイリアスの酷翼に似てる。」マリガルドが言った。あぁ、そうだ。テイリアスの黒い翼に似てるんだ。ニルティアの手には、テイリアスの片手剣があった。「ニルティア、その剣に集中してくれ。」俺がそう言うと、ニルティアは「わかった。」と言って目を閉じた。「見えた。」ニルティアはそう言うと、ピン、と空気を弾いた。その瞬間久しぶりに見るあの画面が出てきた。「、、片手剣『酷翼』、所有者:ニルティア(テイリアスから譲渡)、ソードスキル:酷翼。」俺は見えた文字を読み上げた。「酷翼:背中に翼を出現(所有者の意思に発動。初の装備時には適応能力確認のため勝手に発動)。テイリアスのあの翼は親からの遺伝では無かったみたいだね。」マリガルドが言った。たしかに、それは俺も思った。とりあえずニルティアを見る。「え、まさか、これって、。」ニルティアは目を閉じた。するとたたまれていた翼が大きく広がり、、、羽ばたいた。ニルティアの体はフワッと宙に浮いた。「っ、!飛べた!」ニルティアが嬉しそうに言った。「白狼族が翼をもち空を飛ぶ。聞いたことが無いですね。」ノクリスが空を飛ぶニルティアを見て苦笑いした。

 ウォテシィは奪還できたが、代償は大きかった。そう、王都からは国民に告げられた。王都ではそれを聞いた人々が、近衛騎士団や冒険者を強く賞賛している。俺とニルティア、そしてマリガルドは、その人たちをなんとも言えない感情で見ながらウドルフへ帰った。そして、クリスに起きたことを全て話した。話し終わるとクリスは、「3人だけでもよく無事で帰ってきてくれたね。お疲れ様でした。」と言ってくれた。俺たちはその足でマドリフさんの店へ行った。マリガルドはエルフの村に帰った。もう情報が回っているらしく、マドリフさんは何も言わずに剣を受け取って奥に入っていった。「やっぱり、怒ってるのかな、、?」ニルティアがボソッと言った。「そう言うわけじゃあないと思うけど。」俺は否定することが出来なかった。「ショウ、これからどうするの?」これから、か。「特に何も考えてないな。」「その、嫌だったら良いんだけど、、私の故郷に行きたいんだけど、、。」?「あ、嫌なら全然いいんだよ!」あ、。「嫌じゃ無いよ。驚いただけ。良いよ。行くところも決まってなかったし。」「ほんと?」明らかにニルティアの表情が明るくなった。、ウドルフに居るとアリスたちの死を思い出してしまうことは多々あると思う。もちろん思い出したくないと言うわけでもないけど、周りからの印象は、『アリスやアイシャ、テイリアスの有望な魔法使いが死んだパーティー』となっているだろう。そこにニルティアが居づらいのは痛いほど分かる。「明日出発しようか。」ラファエルさんの宿から一気に野宿になるのは少し抵抗があるけど、仕方ない。「やった。、、2人旅、だね。」なんかいやらしい言い方しないでもらっていいっすかね?誤解が生まれます。「ショウ、終わったぞ。」マドリフさんが俺の剣を持って出てきた。右手には何やらリングを持っている。「マドリフさんそれは?」俺が聞くとマドリフさんがそのリングを俺に向かって出しながら言った。「これはアリスとアイシャ、テイリアスの持っていた魔法使い証明プレートから作ったブレスレットだ。全員の魔力が込めてある。」そんな代物が。「ほらよ。」ブレスレットは2つあった。「私のもあるの?」ニルティアが言った。「もちろんだ。」マドリフさんはそう言ってニルティアの手首にブレスレットを通した。その瞬間、ブレスレットが小さくなり、ニルティアの手首にぴったりくっついた。「これなら戦闘中も気にならないだろ?」マドリフさんが得意そうに言った。俺も付けてみたが、たしかに気にならない。それになんだか、テイリアスたちの魔力を近くに感じる。「ありがとう、マドリフさん。」「あいよ。ロンビルク山脈に行くんなら、少し気をつけろよ。最近、竜人族と獣人族がもめてるらしいから。」まじか。そんなところに行かないといけないのか。まぁ、行くって決めたし。「大丈夫。」俺はニルティアに言った。

はい。ついにウドルフを出ますね。次は旅をしながら西の果てにある獣人族の村へ。その途中にあるロンビルク山脈では少し争いがあるそうな、、。では次からの話もお楽しみに!

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