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74話 戦闘後

 「獣人族?」マリガルドがソレットに斬りかかりながら言った。「あ、マリガルド様はお会いしたことがありませんでしたね。高位兎(ハイラビット)から人になりました。」ハイラビット、結構前にニルティアから教えてもらったことがある。まず兎が少ない。正確に言えば人型に進化することができる兎の数だけど。それに加えて高位種となると、幻の存在といってもいいんじゃないかと言っていた。「では、終わりにしましょうか。」ノクリスがそう言うと、目を隠していた白い耳(ウサギにしてはもふもふすぎる気がする)が、上に上がった。白い耳の下に隠れていたのは、透き通るような金色の目。「サイルソイド。」ノクリスの体の後ろに立派な剣が2本出てきた。大剣よりももう2周りくらい大きい。ノクリスが腕を振ると、それに対応するように2本の剣が飛んで行く。剣はノクリスの腕の振りに合わせて俺の前にいた両親の模倣や、ニルティアと打ち合っていたクリス、さらにエドワードたちを次々に斬っていった。「マリガルド様、そろそろちゃんとやってください。」剣が光の粒になって消えていく中、ノクリスは空中でソレットと打ち合っているマリガルドに言った。「じゃあ、私もそろそろ本気だそっかな。」「え?」マリガルドの言葉にソレットは驚きを隠せなかった。「あ、今のこれが本気だと思ってた?」マリガルドは連撃を止めない。「さすがに族長がこんなんだったら怒られるよ。じゃあね。月光・湖鏡。」よく見えなかった。マリガルドが連撃を打ったのはわかった。けど、何連撃かはわからなかった。「かはっ。」うわぁ、。ソレットの腹が開いている。「堕ちろ。」マリガルドがソレットの肩を踏んだ。ソレットは力なく地面に落ちていく。「あ、私飛べないんだった。」マリガルドはソレットを踏んだ後、少しの差で自由落下し始めた。「世話の焼ける方ですね。」ノクリスがまた剣を出し、今度は剣の上に乗った。は?のった?そのままスーッと飛んでいき、自由落下するマリガルドをキャッチした。「後先考えずに空飛んだら危ないですよ?」なんだろう、ノクリスがお母さんのように見えてくる。「私だって受け身くらいはとれるぞ?」「万が一、がありますので。」ノクリスの言葉を聞いたマリガルドは息を吐いた。ゆっくりとマリガルドを抱えたノクリスが降りてきた。「まぁでも、悪い気はしないね。謎の安心感。」マリガルドは地面に下ろしてもらったときに呟いた。

 戦闘が終わってみんなが疲れによって少しダウンした時、ノクリスの横にハヤブサのような鳥が来た。鳥の足には丸められた紙が結ばれており、ノクリスはそれを取り読んだ。「そうですか。」ノクリスが言った。「正面から攻略をしようとした冒険者たちが全滅したそうです。死因がわかっていませんが、新手でしょうね。とりあえず少し退いて作戦を立て直すとのことです。私たちも戻りましょうか。」気づくとノクリスの目は耳で隠れていた。

 「なんで目を隠してるのー?」朝起きたところまで戻る途中、相当な速さで走りながらニルティアが同じくらいの速度で走っているノクリスは、ニルティアののほうを向いた。「ハイラビットはみんな進化するとこうなるんですよ。この耳も進化したときになったものです。」そう言いながらノクリスは耳を上げた。「ですが、剣を使おうと思うと耳が上がるんですよ。」ノクリスの背後に2本の剣が出現した。うん、、言っちゃ悪いけど、なんか面白いな。「耳触ってもいい?」ニルティアがグイグイ攻める。まぁ、久しぶりに会った獣人族だろうし、興奮してるんだろうな。「この作戦が終わった後ならいいですよ。」「やった。」「久しぶりに出会った白狼族から特別ですよ?」この会話が走りながら繰り広げられていることに、俺は驚かないではいられなかった。

 ノクリスに連れられ、俺たちは今日の朝いたところとは少し離れた、第二師団のところに来た。「戻りました。」ノクリスが門番のような男性に言った瞬間、男性は驚きながら後ろを向いて、「師団長が帰ってきたぞ!」と叫んだ。男性の声が響いた瞬間、並んで立っているテントの中からわらわらと人が出てきた。そして、きれいに整列した。「ご無事のご帰還、お待ちしておりました。」整列したその列から女性が一歩前に出て言った。「ありがとう。ユレン、報告書を準備しておいてくださいね。グロメントと名乗る魔族をこちらの方々と処理してきましたので。」ユレン、と呼ばれた人は浅く礼をして「はい。承知いたしました。では、そちらの方々はどのように扱いましょうか?」と言った。「丁重に、です。」「承知いたしました。」「私が不在だった間、何かありましたか?」「使い鳥を放ちましたのでもうご存じとは思いますが、正面から攻めた軍勢が全滅いたしました。その他は特にありません。」すごい業務連絡の速さ。「そうですか、、。」ノクリスはユレンから焦点をずらし、整列している人全体に合わせた。「では、敵の襲撃に備えて見張りをお願いしますね。」「はい!」とたくさんの声が重なった。「ではそれぞれ明日に備えてください。」整列していた兵士たちがテントに戻り始めた。「ユレン、今から第一師団のキャンプ場所でこれからについての会議があります。ショウさんたちを案内したらあなたも来てくださいね。」そう言ってノクリスは門番に挨拶をして出ていった。「ようこそ第二師団へ。私、ノクリス様に直属している副団長リン・ユレンと言います。」「よろしく頼む。」挨拶を済ますと、ユレンにテントへ案内された。

 来客用のテントのようだな。「こんな急ごしらえですみませんが、どうか我慢してください。」ユレンは頭を下げた。「いえ、私たちが急に来たのにここまでしてもらってありがとうございます。」アリスが頭を下げる。「それでは私は本部に召集をかけられておりますのでこれで失礼します。なにかございましたら近くの近衛兵におっしゃってください。」ユレンはもう一度頭を下げてからテントを出ていった。テントとは言ってもキャンプで使うようなものではなく、モンゴルの遊牧民が使っているようなやつだ。師団は師団長によって雰囲気が違うとシュリードから聞いていたが、今それをひしひしと感じている。シュリードのいる第一師団は規律重視、ノクリスの第二師団はノクリスの統率力が全て、と言う感じ。「ショウさん。」後ろからアリスに呼ばれた。「どうした?」呼ばれた方を振り返ると、アリスがなんとも言えない表情をしていた。「どうしたんだ?」俺が聞くとアリスは少しの間目を閉じ、開いた。「さっき、ここに来る途中でウォテシィの正面を突っ切りましたよね?」肯定の意を込めて頷く。「そのときに、気のせいもしれないんですけど、ウドルフの冒険者さんの遺体を見た気がして、。」「本当か?」俺は脊髄反射で言葉を発す。「はい。たしかに見ましたから。」「知り合いか?」「数回話した程度ですけど、、。」まぁ、数回なら知り合いの域に入るだろう。「言い方は悪いが回収出来そうならするが、今の状況的に言えば不可能だと思う。そうだよなマリガルド?」俺は壁際の柱にもたれているマリガルドに話を振った。「そうね。正直、正面からの攻撃をしていた人たちがここまで早く全滅するとは思ってなかったし。まぁ、多分騎士団たちも大焦りよ。多分、グロメントが2人は居たんでしょうね。もしくは、、」マリガルドは言葉を切った。その次に来る言葉を1番に予測できたのはテイリアスだった。「裏切り者がいる。」「さすがエルフだねー。頭の回転が速い。とまぁ馴れ合いはさて置き、その通りよ。内通者がいる可能性。もしいればこの先の作戦も意味が無い。手札を先に見せて、『私はこの戦術で勝ちに行こうと思うので準備しといてください。』って言っているようなものよ。」まぁ、いわゆる自殺行為ってやつだな。「でもさっきソレットを討伐できましたよね?」アイシャが言った。「たしかに殺ったけど、あのレベルならすぐに魔王が作ってくるわ。そうよねテイリアス?」「はい。アイシャ、グロメントって言うのは、とゆうか魔族の強さって、どれだけ魔王から魔力を注がれたか、なの。」「つまり、長い時間グロメントの座にいれば、どんどん強くなっていくってこと?」「そのとおり。」うっわ。やばいな、そのシステム。「そりゃあ、短い時間でも元々の素質がすごい魔族はすぐに伸びるけど。」テイリアスは付け足した。「んー、じゃあどーするのが良いの?裏切り者がいればふつーにここに攻めてこられるんじゃない?」ニルティアが言った。なんか、ニルティアが最近大人になってきているような気がする。考え方が良い。「まぁ、そうね。でも、来てくれれば皆で向かい討てる。」それもそう。「ねぇ、会議ってマリガルド様は行けないんですか?」「あ、行けるかも?」マリガルドの背中が柱から浮いた。「行ってみるね。」マリガルドはそう言ってテントから出て行った。

 しばらくして戻ってきたマリガルドは、隣にノクリスとユレンがいた。「あ、入れたんだ。」俺の率直な感想にマリガルドは笑った。「うん。楽々入れちゃった。それで、」「はい。マリガルド様にもご助言いただき、案がまとまりました。そして、正面での惨劇を起こした相手の情報も大体分かってきました。」ノクリスはそう言ってテントの中にある椅子に座った。「おそらく相手はクルーシャです。生き残った兵から『黒いトレンチコートの魔族で、対話をしてきた。』との証言がありました。」あいつか、。俺はあのときのことを思い出す。「あの時に殺しておけば良かった。」マリガルドが言った。いや、あの時はあれ以上やられたら俺のキャパオーバーが待ってましたよ。「それで、どーするんだ?」俺が聞くと今度はユレンが出てきた。「明日は主力で正面から攻撃します。」なんか、アホな気がする。「それは、しっかり考えての結論か?」思わず言ってしまった。「まぁ、そうなりますよね。正直、考えてるとは思えませんでした。説明を聞くまでは。」そう言ってユレンはその作戦を俺に言った。でも、なんとなく不安があった。

いやぁ、お久しぶりです。ちゃんと不定期更新してきましたよー。まぁ、ふつーに書けるときに書いてるんですけど、時間が、無い…。まぁ次の話も読んでくださいねー!!

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