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44話 エルフ村に着いたぞー!!

 視界が戻ってくる。、表現として少しおかしいけれど他の表現が見当たらなかった。俺たちは森の中にいた。周りは背の高い木で囲まれている。帰還困難の森(アンサレスト)の中か。これは1人で入ったら帰れる気がしないな。「さてと、この先だよ。はぐれないようにね。帰れなくなるから。」ティアが先頭に立って歩きだす。歩きながら周囲を見るが、魔物の感じはしないな。それにしても、1度でもはぐれたら終わりだな。どれだけ歩いても景色が全く変わらない。これ、針葉樹かな。杉の仲間だろうか。とにかくはぐれないようにティアの後に続く。「なぁ、テイリアス。」俺は後ろをついてきていたテイリアスの隣に行けるように速度を調節した。「どうかした?」テイリアスが反応した。「いや、魔物の操作をしていたのはテイリアスなんだろ?じゃあもう魔物は動かないのか?」「確かに私が主に操作をしていたけど、多分もう代役がいるよ。昨日私が操作していたゴブリン草原のゴブリンたちが勝手に冒険者を襲ってた。それに私がいくら操作しようとしても無理だった。多分アスレインから魔王に報告が行ってるだろうし、おそらく権限を奪われたんだと思う。」「権限奪われるだけで済むのか?」「えぇ、命とかとは無干渉だったわね。私の場合、そんなことしたら反抗すると思われてたから。」テイリアスは長い髪を指でくるくるいじりながら答える。「なるほどな。そういえば、テイリアスの父さんは元気か?」「あ、うん。おかげさまで元気に旅に出たよ。ファリスイに行くんだって。」「へぇ、突然だな。」「まぁ、昔からそうだし、驚いてはないかな。あ、またかぁ、ってくらい。」テイリアスの髪が少しカールしている。「なんか、テイリアスとショウ、仲いいみたいね。」前を歩いていたティアが言った。「まぁ、知り合いだからな。」いろいろとあったし。この人に死地に送り込まれたし。「ふーん。なんか、怪しい。」何がだよ。「まぁ、いいや。ほら、見えてきたよ。」ティアが言うと、前の方に大きな木が見えた。よく見ると木の幹に家が建っている。いや、木が大きすぎるだろ。そのとき、「はぁ、リンフィア、ルイ、弓を下ろしなさい。ティアよ。」とティアが言い、魔力が大きくなった。ザッ、と音を立てて木の上から誰か降りてくる。「なんだ、ティアお姉ちゃんか。魔力量も本物だね。」「おかえりなさい。族長が探していましたよ。」「族長が?ふーん。まためんどくさいこと頼まれそうだなー。」「ちゃんと行ってくださいよ?」「分かってるって。んーじゃあ、私は行くから客人の対応してね。私の弟子たちだから丁寧にね。」そう言ってティアはどこかに行ってしまった。つーか、丸投げだろ、これ。まぁ、多分弟子というのはアリスとアイシャのことだろう。まぁ、まとめて丁寧に扱ってもらえるんなら願ってもないことだ。「それじゃあ、まずは宿に案内しますね。私はリンフィアです。こっちが、」「ルイといいます。」2人がきれいなお辞儀をしてくれた。俺たちは2人についていく。テイリアスが仕切りに周りを観察していた。木の幹に沿うように作られた階段を上って、ある建物の前に来た。そこでリンフィアとルイは足を止めた。「ご存じでしょうがエルフの中には本当に少数ですが、人類を嫌う者もおります。それはご容赦ください。もし、万が一、いえ億が一問題が起きれば必ず私かリンフィア、もしくはティア様にご相談ください。」「丁寧にどうも。」「それでは私たちはこれで。」「あぁ、ありがとう。」「ねぇ、ちょっといい?」テイリアスが帰ろうとするルイとリンフィアを呼び止めた。「アルフレッド・マーレ・ソルシリアさんってどこにいるか分かる?」テイリアスが名前を言った瞬間、2人の顔が少し、ほんの少しだが警戒の色を見せたのを俺は見逃さなかった。「えっと、マーレ様は副族長なのでこの階段をさらに上ったところにいらっしゃいますが、、。どういったご用件で?」「いや、昔知り合いから伝説魔法を扱えるエルフがいるって聞いて気になっていたから。」まぁ、てきとーな理由だろう。「、そうですか。ですが、面会となればそれなりに時間がいるかと、、。」「だよね。うん、ありがと。またの機会にするよ。」テイリアスがあっさり引き下がった。どういうつもりだ?「もー、ショウ?早く入りなよー。すごく広いよー!」建物の中からニルティアの弾む声が聞こえてくる。「今行く!」テイリアスが返事をして、俺の横を通る瞬間、「夜会いに行くからついてきて。」と耳打ちした。ルイとリンフィアには聞こえていなかったようだな。「それでは。」最後まで礼儀正しくリンフィアたちは対応してくれた。中に入ってみると、まず大きなリビングルームがある。だが、いくつか扉があるから個室もあるのだろう。それなりに客人に配慮されているな。「ねぇショウ!外見てきていい?」ニルティアの耳がぴょこぴょこなっている。まぁ、ニルティアは獣人族だし、大丈夫だろう。「あぁ、気をつけろよ。」「やった!」ニルティアが飛び出していった。はぁ、元気なのはいいことだけど。「じゃあ、私は寝るね。ちょっと疲れた。」アイシャがそう言って個室に入っていく。「それじゃあ私も疲れたので、少し休息を。」アリスも個室に入っていった。「さて、と。」俺はリビングの椅子の上に座り、机に剣を置いた。まさか魔剣になるとは思わなかったけど、それよりもまさかだったのはこれが妖刀だったことだな。まぁ、妖刀って言いながらこれは剣だから刀の形はしていないけれど。呪い、か。まぁ、人を斬るつもりはないし、今は大丈夫だろう。でも、もしもの時のために何か対策は打っておかないとな。

 日が沈み、夜になった。俺たちアイシャとアリスが作ってくれたラミタン(なんかラザニアとグラタンを足して2で割ったようなもの。めちゃくちゃ美味しい)を食べた。「おやすみなさーい。」ニルティアは楽しそうに個室に入っていった。友達ができたらしい。まぁ、いいことだな。「おやすみ。」アイシャはそれだけ言って部屋に行った。「おやすみなさい。ショウさん、テイリアスさん。」アリスだけは、アリスだけはちゃんと挨拶をしてくれる。「おやすみ。」テイリアスが微笑みながら返した。テイリアスはたまに微笑むが、笑顔が天使のように優しい。それにいつでも周りに気を配っている。まぁ、エルフは転生前から会ってみたかったし、好きなキャラがエルフだったこともあった。、、ガチ恋していたこともあった。それ故に今でもエルフは大好きだし憧れもある。、、俺は何を言っているんだ?「、ショウ?どうかした?」テイリアスが首を傾げながら言う。いや、正直その行動ってクリティカルなんだよな。「いや、なんでも。そろそろ行くか?」俺が聞くとテイリアスは時計を見た。「そうだね。行こうかな。」テイリアスが立ち上がったのを見て、俺もついていく。

 外の空気は少し冷たくなっていた。「ここの上だったよね?」「あぁ、そうだな。」俺たちは階段を上り始めた。誰にも会いませんように。

さて、いよいよ対面のときですね。どうなるんでしょうか。少し安定してきたので新要素を追加してみようかなと思っています。はい、皆さんもう予測はついていますよね??

そうです!恋愛ですね。ショウのテイリアスへの感情がこれからどうなっていくのかも注目です!!

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― 新着の感想 ―
いよいよ面白くなってきましたね。読んでてもしかして、とは思っていたけれど的中しました。これからどうなるのか、めちゃめちゃ気になります。見守りたいです! 他にもテイリアスが何のために服族長に会いに行こう…
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