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25話 仲良く(?)外出!

 ソフィリアの寝ている部屋から出て、下の階に降りた。「ソフィリアさんを運んでくれてありがとうございます。」アリスが椅子に座って言う。「これくらいいいよ。」「これからどうします?もう夕方になっちゃいましたね。」外を見るともう日が傾いていた。「最近、何だかんだで相当稼いでますから、今日は外食にしちゃいます?」俺たちはガデル奪還やロイルや謎の男たちの属する集団の発見、防衛戦への参加などで、相当な量の収入を得ていた。ムフフと言ってしまうほどには、、。「、、ショウ、顔がきもい。」アイシャに精神面で刺された。「、、、ごめんいいすぎた。」さっきの言葉が鋭すぎたから謝られてもなぁ。俺の心はもう、、治らない。ソフィリアも寝てるし俺も寝ようかな。いや、なんでソフィリアが出てきた?「しょ、ショウさーん?」アリスに顔を覗き込まれて我に返る。ちょっとそこらへんを一瞬だけ幽体離脱していたかもしれない。「何食べるつもりだ?」「そりゃもちろん。」アリスとアイシャは顔を見合わせて、「やっぱそうだよね?」というような表情になる。が、しかし、俺にはさっぱりだ。そこで勝手に通じ合わないでもらってもいいかな?「よし、ショウ。行こう。ついてきて。」アイシャとアリスが先に扉を開けて外に出る。なんか、ないとは思うけど変なところに連れていかれたら速攻で帰ろう。俺も外に出る。

 「ここです!」アリスが店の前で止まった。えーと、なんだって?、、ふむふむ、、、へぇ、、なるほど、、俺、、文字読めねぇわ。「なんて書いてあるんだ?」「あ、読めないんでしたね。すみません。」なんか、アリスはたぶん悪気があっていってるわけじゃないと思うけど、十分鋭いですね。「ここはベクチズのお店です。」ベクチズ?そんな料理聞いたことないな。とゆうかこの世界の料理の名前って、よくわからないんだよな。見た目はラーメンでも、この世界ではチーコテルというし、意味が分からない。「鶏肉を火であぶったようなものです。」それって、焼き鳥か?アイシャが扉を開けた瞬間、俺がバイトしていた居酒屋と似たような匂いがした。「いらっしゃい!!何人だい?」奥から元気な声が聞こえてくる。「3人です!」アリスがそう答えると、「そこのテーブルで!」と言われた。アイシャとアリスは並んで座り、俺はその向かい側に座った。テーブルの上にメニュー表がある。その一番上の部分に大きな文字で『当店イチオシ!秘伝のタレのベクチズ!』と書かれていた。おそらくこの世界にはコピー機なんてないだろうから手書きだろう。、、、待て待て、なんで読めてんだ?さっきまでさっぱりだっただろ。『スキル:読み書き を獲得しました。』なんだこのスキルは。システムになめられてるな。秘伝のタレか。いいな。値段も30ゼニーと手ごろだな。まぁ、俺は総資産がもうそろそろ5000を超えそうだからアイシャとアリスはもっとあるだろう。いやぁ、ガデル奪還の報酬額がうまかったな。「ショウさんはなににします?」アリス、さっき俺が読めないって知ったのにその質問は酷じゃないか?まぁ、もう読めるからいいけども。「このイチオシのベクチズにしようかな。」「じゃあ私たちもそれにしましょう。」俺たちはタレのベクチズを20本頼んだ。「失礼します。」店員さんがトレイに皿を載せて運んできた。「テレベクチズ20本ですね。」うん、、焼き鳥だな。俺の働いてた居酒屋も焼き鳥を売りにしていたから俺の舌は肥えてるぜ?「いただきまーす。」アリスが一足先に頬張りはじめた。俺も急いで自分の串を取る。見れば見るほど焼き鳥だな。一口食べると、味わったことのない量の油が口の中に広がった。うまいな。「おや?ショウたちじゃねぇか!」ベクチズを黙々と食べていると後ろから声をかけられた。振り向くとマドリフさんがいた。「オフィサシフリデフ!」アリス、早くあいさつしたい気持ちは分かるけど、飲み込んでから言ってくれ。「おう、久しぶりだな!」なんでわかるの?「お前たち、最近武器の手入れに来てないだろ?早く来ときな。」マドリフが俺の肩に手を置く。「また行きます。」と答えておく。それから、マドリフさんとも一緒にベクチズを食べた。酒を飲んでいたマドリフさんが太っ腹で、「全部おごってやるよ!」と言ってくれたのですぐにお言葉に甘えた。「お会計2600ゼニーになります。」「はいよー。」会計が済んで、店の外に出た。すっかり暗くなっていて、魔力で灯されている街灯が夜道を照らしている。「それじゃあ、また店に来いよな!」マドリフさんと別れて、自分たちの帰路についた。いやぁ、食べ過ぎたな。思ったよりベクチズが美味しくてたくさん食べてしまった。

 宿屋に帰ってくると、カウンターのところで話している店主とソフィリアがいた。「おかえり。」「ただいまです!」「目が覚めたんですね。」アリスとアイシャが駆け寄っていく。「あぁ、ついさっき目が覚めてね。ここがどこか最初はわからなかったよ。」「剣持って勢いよく降りてきたからほんとに腰抜けたぜ。」店主が笑いながら言う。あぁー、申し訳ない。置手紙でもしておけばよかった。「それで、クリスは?」ソフィリアに聞かれた。「えっと、無事ではあるんですけど、さっき手紙が来ていて、頬の傷がやはり深くてまだ安静らしいです。というかソフィリアさんも安静ですよ?」アリスが言った。ソルカリドの投石によって削られた頬がまだ治っていないのか。「まぁ、安静とはいってもガデルにまた帰らないといけないからな。まさかこんなに滞在することになるとは思っていなかったしな。」それはそう。ソフィリアがここにいたら冒険者がいるとはいえ、ガデルの守りが薄くなってしまう。「またガデルにも遊びに行きますね!」「あぁ、待ってるよ。しっかり復興したガデルを見るといい。」

次の日の明朝、ソフィリアは俺たちが寝ている間に宿を出た。

今回はのほほんとした雰囲気の話に出来上がったのではないでしょうか?書いているこちらも穏やかな気分になっちゃいましたね。まぁ、最強になるにはのほほんだけでは無理なので、次の話ではどうなることやら。骨組み以外は(いくつか案はありますが)全く決めておりません。また数日後に更新すると思います!

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