表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

眠りの姫と暴風の目覚め

登場人物

戌井(いぬい) 蒼空(そら)

飛来(ひらい) 冬華(とうか)

夜柄志(よがらし) 伶斗(れいと)

無事熊中を倒した蒼空は現在…

「どこだここ?」

蒼空は極度の方向音痴だった

「あぁ…マジでさ……」

(なんで迷って都市から草原までくんだよ!!)

なんと蒼空は迷って大草原に来ていたのである

(えぇ……)

「やばい何も無い目印も何も……終わった」

蒼空は絶望で途方に暮れていた

そこからしばらく歩いていると

「あれは?なんだ?」

蒼空の目の前には小さな小屋が見えた

(はぁ良かったぁ)

そう思って蒼空は小屋の中に人がいるか確認しに行く

コンコンコン

「すみません誰かいますか?」

……反応は無かった

「なんだよ誰もいねぇじゃんか」

蒼空はガッカリした

ガタ

小屋の中から音がした

「な、なんだ?やっぱ誰かいる?」

…音はしなかった

「はぁ…なんかあるなら入るか」

蒼空はとりあえず小屋の中に入ってみた

ガチャ、キィィィ…

かなり年季の入ったドアだ

「お邪魔しまー…」

蒼空は目の前の者に驚いた

「すぅー…すぴぃ…」

寝ている人がいた。それも

「冬華…さん?」

なんと同じクラスメイトである飛来 冬華が寝ていた

「あ、あの…起きてください」

声をかけても冬華は起きなかった

何故だと思っていた蒼空だったが何となく勘づいていた

「多分技と武器を決めてるのかな」

この世界で武器と技を決める時、夢の中で決めている

「ふにゃにゃ…」

冬華は高そうな水色のワンピースを着ながら気持ちよさそうにぐっすり寝ている

「はぁ…どうしようか。ここで待機かそれとも放置してどっか行くか、うーん…迷うな」

蒼空迷っていると…

スゴゴゴゴゴ!!

大きく小屋が揺れた

「うぉわ!や、やば…地震?」

「そいつは地震じゃないぜ」

「?!」

突然屋根から声が聞こえた

「俺は夜柄志 伶斗、齢17、武器はギター、技はウィンド、風を自在に操れんのさ!」

髪を半分かきあげて黒いジャケットを着ているいかにもナルシストのような男は言った

「さぁ、名を名乗れ!そこの陰キャ野郎!!」

(今の世界では人の事を煽るのが流行ってんのかな?うざいな)

蒼空はそんな言葉を心の内にしまいながら

「戌井 蒼空です年齢15、武器は鎖、技は…」

(技名どうしよう…)

蒼空は技名をまだ考えていなかった

「うーん…技…技はドローン、刃の着いたドローンを召喚できます。自己紹介は終わりです、戦闘を始めましょう」

「お、おう、随分物分りの良い奴だな…てかその見た目で15?!身長何センチだ?」

蒼空は答えるか迷ったが…

「…すぅー…146です!!」

蒼空は低身長だった

「なんか…聞いてすまなかったな」

だが間違われても仕方がない

身長146、体重34、見た目は白色で黒のラインがあるフード付きパーカー、顔はショタっぽい感じだ

子供と間違われても仕方がない

「ま、まぁいいとりあえず戦闘を始めよう」

そう言うと伶斗は自慢のギターを鳴らし風を起こした

ブフォー!

強風と共に伶斗はこちらへ飛んでくる

「オラァ!」

伶斗は思いっきり手に持っていたギターを振りかざした

ガギィン!

何分間戦ってもギターは蒼空には当たらず全て地面に当たった

そして

「そろそろ当れぇぇ!」

ゴワァァン

伶斗のギターは地面にひび割れるほど思いっきり叩きつけた

「クソ、どこ行きやがった!」

蒼空は強風で舞った土に隠れて小屋の裏へ隠れてい

「あ、危なねぇ」

(奴のギターは当たったらやばい、しかも風で飛びながら来ているから対処がしにくいどうすれば…しかも小屋には攻撃させてはいけない)

蒼空が対処法を考えていると

「見ぃつけたぞぉ!」

蒼空は見つかってしまった

「やば…」

蒼空は全力で逃げて体勢を整える

「はぁはぁ…」

(どうすれば…僕は空を飛べないし…ん?僕は飛べない…僕は…飛べない、てことは!)

蒼空は何かを思い出したようだ

「僕は飛べない、だけど飛べないのはあくまで僕だけ…」

「は?急に何を言い出すんだ?イカれた?」

「だから…ドローン!」

ブォンブォンブォン

ドローンがやってきた

そう、あくまで蒼空が飛べないだけであり蒼空の技であるドローンは自由に飛べるのだ

「?!、なるほどドローンで戦うのか、受けて立とう」

そう言うと伶斗は再びギターを鳴らし風で飛んできた

(ドローン!相手の行動を阻止しろ!)

ブォンブォォン!

ドローンは相手に刃を向けた

「おっと危ねぇ、発想は良かったが、そんなヤワな攻撃じゃ当たりはしねぇぞ」

(ダメだ当たらない、何か他の方法は…)

蒼空は必死に考えたが何も思い浮かばなかった

「そう言えば、お前武器の鎖は使わないのかさっきから逃げてばかりだか…」

(あ…やべ)

蒼空は武器の存在を忘れていた

「ありがとうございます、忘れてました」

伶斗は一瞬驚いたが、すぐに不気味な笑を浮かべて…

「そうか、なら本気の勝負だ!」

今回はギターの音をいつもより長く大きめに鳴らした

「今回は軌道が違うぜぇ!」

伶斗は左右に曲がりながら蒼空の元へ寄ってきた

「オラァ!」

ガギィン

(どうすれば鎖で対処出来るんだ?奴は避けながら向かってきている…いやでも、タイミングを見るにしてもそんな余裕はないどうすれば…いやタイミングなんていらない、必要なのは…)

「あなたの隙のできる時それは…」

「なんだよ?推理ごっこか?」

「ギターを振りがざすその時…つまり今です!」

そう言うと蒼空は鎖を伶斗のギターに向けて振った

ギャン!

「よし!」

「うげっ!ギターが取られた…やばくね?逃げろぉ!!」

伶斗は全力疾走で逃げていた

「逃がしませんよ!いけ、ドローン」

(奴を追跡しろ!)

ブォンブォンブォンブォンブォン

「まじかよ、ドローンの方が速ぇのかよぉ!」

人間は時速13kmに対し、ドローンの時速は約40kmでありツキノワグマやヒグマと同速である

「この速度なら風で速くしても逃げれないはずです!」

ギュルギィン!!

「あがっ!うぅ」

ドローンは伶斗のアキレス腱を切った

「これじゃ逃げられないどうすれば…あ、あのえぇと蒼空!1つ言うことがある」

伶斗は必死に叫んだ

「なんですか?それは」

「現在この世界ではデスゲームが行われているが、シヴァはルールは無いと言った、つまりだ、俺たちと同盟を組まないか?」

伶斗は同盟契約を結ぼうとしてきた

だが…

「僕はあなたと一緒に行動するつもりはありません、それと『俺たち』とは他に誰がいるのですか?」

蒼空は重要な事に気づいた

「俺は既に組織に入っている。ここで俺を殺したら、お前は死ぬ、だからお前の命を守るために俺らの組織に入らないかと言ったんだ。どうだ?説明を聞いて少しは入る気になったか?」

蒼空は少し考えた素振りをした後にはっきりとした声で…

「すみませんが、僕はあなた達の組織に入る予定はありません、理由は…共に行動する人を決めたからです」

なんと蒼空は既に行動を共にする人を決めていたのだ

「そうか…残念だなじゃあ一思いに思いっきり殺ってくれ」

伶斗は今から自分が死ぬとわかっていても平然を装っていた

「そうですか…殺されると思ってるんですね」

「は?今から殺すんじゃ無いのか?」

伶斗はとても動揺していた

「いえ、なんか殺すのにまだ慣れてなくて…」

蒼空は苦笑いをしながら言った

「そうか…なら俺は……」

「逃げて大丈夫です…あ、でもその代わり今回どのような目的で来たのですか?」

蒼空は伶斗の組織について少し聞こうとした

「任務だよ…近くの都市に熊中って言う人の痛いが見つかったんだ、それでその跡には切り刻まれた跡や拘束された跡があったんだ、だが、犯人が今わかった…まぁそれがどうしたんだ?」

「なるほど、じゃあ殺さない代わりに犯人は見つからなかったと言っておいてください」

蒼空は自分が殺ったとバレたくないのだ

「あぁ…それだけでいいのか?」

伶斗は少し困惑していた

「それだけで大丈夫ですよ」

その時

ギィィガチャ

ドアの音がした

「ふぁぁ…おはよう」

「?!」

蒼空と伶斗はめっちゃ驚いた

「ん?あれ蒼空くんじゃんやっほー、それとぉ…あ!あなた私のk…」

「お、おおおお俺はそろそろ帰ろうかなじゃあな!!」

伶斗は動揺しながらも風に乗り飛んで行った

「あららー行っちゃたねぇ」

蒼空はワンテンポ遅れて

「冬華さん?起きたんですね」

「あれ?寝てるとこ見られてた?恥ずかし!」

冬華は少し顔が赤くなった

「まぁ、大丈夫だと思いますそれより、この場所から目覚めたんですか?」

「ん?目覚める?私1週間前からずっとここにいたよ?」

「え?」

蒼空はめっちゃ驚いた…


続く…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ