人間の子供欲しいと性欲が分かれてるのはチンパンジーとボノボを見ればなんとなくわかる。
さて、なんで人間は子供が欲しい時だけ性欲があるようになっていないのか?
人間の性欲と子供が欲しいが同じでない理由は、チンパンジーとボノボを見ればなんとなくわかるのです。
チンパンジーの雌は妊娠から授乳期間を合わせた3年程度は発情しないため、群れの中の妊娠中や授乳中でない発情したメスが、オスに一斉におかされてしまいますし、オスは、メスに授乳させないために子供を殺しに行くのですね。
ボノボはそれをクリアするためにメスは、妊娠できない授乳期間中であるにもかかわらず、出産後発情だけは再開するのですがこれをニセ発情期といいます。
このニセ発情期があることで、ボノボの群れでは常に複数のメスが交尾を受け入れる状態にあり、それにより発情したメスだけがオスに襲われるということも起きず、授乳中の子供を殺すこともほとんど起きないようになったのですね。
ゴリラは1頭のオスと数頭のメスや子どもからなる単雄複雌の5~10頭からなる群れで暮らしていますが、群れの中で育ったゴリラがは思春期を過ぎると生まれ育った群れを出ていくか、メスに手を出そうとして父親に追い出されます。
そうして群れを離れると元の群れへ戻ることも、ほかの群れに加わることもできないので、単独行動をせざるをえません。
そしてほかの群れがやってくると、ほかの群れにいるメスを誘いだそうと胸を叩いて自己主張するようになり、ついてくるメスがいれば父親同様に新たな群れを作れ、子どもが生まれたり、だんだんとメスの数を増やすことで自分の大きな群れを作れます。
しかし、オスだけの集団を作って暮らすこともあり、その中でメス役が現れることもあったりします。
また、チンパンジーは他のオスを抑えて交尾を要求してくるボス格のオスの交尾要求を、メスはほとんど拒否できない。
それにくらべてボノボでは、高順位のオスの要求を拒否しても他のオスとの交尾の機会がいくらでもあるため、気が乗らなければメスは平気で交尾の要求を拒否することができる。
つまるところ発情間隔の長さゆえに子供が欲しいから発情するだと、発情したメスや子供がやばいからニセの発情期を持ったのがボノボで、人間はそれがさらに進んだだけなのですね。
もし人間がチンパンジーのようにメスが発情した時だけオスも発情するだと、生理を迎えた瞬間に周囲にいる男が一斉に襲い掛かるだろうし、授乳中の子供を殺してでも発情させようとしたでしょうから、現状の子供が欲しいと性欲が一致しないほうが、まだまだましということでしょう。
もっとも人間の場合、ボノボに比べて集団の数が増えすぎて、男のモテ格差が広くなりすぎ、性行為をできる機会を得られなくなった男が増えすぎ、それが厄介ごとを起こしている気もしますが。