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透明人間  作者: 野良
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お昼休み   土岐尚人

 火曜日に急に紘海から連絡が入った。エリカのいないところで話せないか、というもの。そこで次の日のお昼に会うことになった。


 会社の近くのレストランに入り、昼食を注文した。紘海はまだ来ていない。いつものことだ。

 注文したパスタが届いたころ、紘海はやってきた。

 「待たせたな」そうして彼はコーヒーを注文した。

 「話ってなんだよ」

 「あの子のこと。これからどうするつもりなんだ」紘海にはこれまでの経緯はある程度話していた。

 「…このまま引き取ると言ったら?」

 「犬や猫じゃねえんだぞ。面倒見れなくなったって後戻りはできないんだぞ」

 「…でも、このまま放っておくなんてできない」

 エリカと一緒に暮らすようになって1週間が過ぎたが、何も連絡はないし、行方不明者としての届出も出されていないようだった。まともな親だったら届出を出すだろうから、やはり彼女が少し話したようにネグレクトされているのだろう。

 「それは、お前自身と重ねてるからか?」紘海が言った。

 俺は黙って睨みつける。しかし、否定は出来なかった。

 「これからどうする?」

 「エリカの母親と話をしないとな」

 エリカに家の場所を聞くのだが、自分は透明人間だから連絡はしなくていいと言われるのだ。

 「彼女にもちゃんと言えよ」

 「…そうだな」あまり乗り気はしないが。

 

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