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透明人間  作者: 野良
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お手伝い

「え、じゃあエリカは家の手伝いしてないの?」藤本美穂ちゃんが言った。

 私は頷く。

 放課後、私たちは私の家で、一緒に宿題をしていた。

「ダメだよ、手伝いくらいしないと」美穂ちゃんは少し考えて、教科書を閉じた。「よし、もう宿題は終わりにして、掃除しよ」

 美穂ちゃんは立ち上がった。


 それから、私は美穂ちゃんに教えてもらいながら、お風呂掃除や食器洗い、部屋の掃除機かけをした。

 終わった頃には、もう夕方になっていた。

 美穂ちゃんが帰った後、少ししてから尚人さんが帰ってきた。


「ただいま」

「おかえり」私は尚人さんがいつ気づくか、どきどきした。

「…エリカ」台所を見た尚人さんが私を呼んだ。「食器洗い…お前がやったのか?」

「美穂ちゃんが教えてくれたの」

「そっか…ありがとな」尚人さんは笑って、私の頭を撫でた。

 私は嬉しくて、してよかったと思った。

読んでくださりありがとうございます。

次回から、尚人さんの過去編に入ります。

需要があるかわかりませんが…よかったら読んでください。

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