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週刊エビハルマキ  作者: とろサーモン
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1月7日

「これ私の話。」

サンタの家。

こたつに入りながらみかんを食べる美少女。

その名も稲村奈津。あだ名はナツ。はえあるサンタのクラスメイトの一人であり、いつも一緒につるんでいるメンバーの一員でもある。

誕生日は8月8日。好きな季節は夏。

好きな食べ物はドーナツ。好きな曲は夏っぽい。


しかし、その性格たるや見事に冬みたいなやつである。その容姿端麗で成績優秀でサラリとロングの黒髪を持つその美少女から放たれる言葉は


「なんかさー、サンタは人生何が楽しいの?」


サンタは返答に困る。

「じゃあナツは何が楽しいんだよ.....。」


「うーん。なんか色々考えてみたけど楽しいやつってなんか何もないのよ。新しい趣味始めてみてもこんなもんかーで飽きて終わっちゃうし。」


「それはナツが天才だからだよ....。ナツが一瞬で極めちゃうからコンテンツの楽しみがなくなっちゃうからで。なんなら男とかつくんないの?」


ナツは考えこむ。

キリッとした目。形の良い鼻。すこしハルマキとは似ているが、性格の根底が違う。


「まさかサンタからそんな話出てくるとは思ってなかったわ。サンタって童貞っぽいしそんな恋なんてしなさそうだからなんか意外。」


「童貞っぽくてすいませんね。」


「男を作るって言っても、タイプの人がいないのよ。」


ふうん。


「ナツのタイプってどんななの?」


「私と趣味が似てる人。」


「趣味ないじゃん.......。」


「私に新しい趣味を見つけてくれるような人がいいっていう意味ね。」


「自分で決めなさい。」


「めんどくさいからヤダ。」


こういう温かくない情熱のないやつなのだ。


「まあサンタならありかなーと思うけどそれがダメなんだよねー。」


........は?わけがわからない。ありでもダメってどういうことだ?まあ悪く言われてるわけではないと思うけど。


「あとねー最近趣味といえばハルマキのこと見てるの最近好きだなー。」


「趣味悪っ.....。」


「そこなんか言った?」


「趣味悪いと言いました。」


「アニメ趣味にしてるやつに言われたくないです。」


「そういうこという子には漫画貸しません。」


「別に貸してもらってないもん。ただ勝手にサンタの家に入って勝手に読んでるだけだもん。」


なおさらダメだ。

ナツの手にあった漫画を取り上げる。


「あっ!私の愛しきゆりちゃんが!ああっ!ああ...」


こいつの場合は冗談で言ってるのか本気で言ってるのかわからない。


「まあどうせサンタは甘いからすぐ貸してくれるしいいか。」


ああ、めっちゃムカつく.....。

てかほんとに何しに来たんだよ.......。


「じゃあ私は帰ります。みかんご馳走さま。お礼に今度私のパンツあげるよ。」


「いらないよ。てかほんとに何しに来たんだよ...。」


「そう?私の黒色の下着エロいと思うんだけどなー。童貞のサンタには少し刺激が強すぎるか。じゃあハルマキのは?」


「さっさと帰れ。」


「むっ。さては動揺してるな。ハルマキの下着姿を想像して。」


「いやもうほんとに帰ってください。」


「いいじゃん。ハルマキかわいいもんね。でもサンタにはやらないんだから。」


「やらないっていうかハルマキこそ僕といるのはいやでしょ。」


「..............。じゃあ私帰るわ。じゃあにー。」


なんか一瞬すごい冷たい目で見られた気がするけど、なぜだ?帰ってくれたしいいか。

うん?ラインが来てる。


「カードコレクターゆりの3巻借りたからよろしくねー。」


この時、今まで生まれることのなかった純粋な殺意がサンタの心の中に生まれたのは本人以外知らない。


この時生まれた怒りがあとに起きる大変なことにほんのすこし関与していることは本人もまだ知らない。



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