14 忘却的ごめんなさい。
魔法の属性は、下から順に難しいです。上は比較的扱いやすい。下に行くほど難いし、適合者は少ないと思って下さい。
無 火 水 風 土
氷 雷 木 毒
光 闇 空間
そういえば載せてなかった奴です。すみません。
(T^T)
身体中、軟膏と薬草の匂いがする。
つーんとするものと、曖昧な、それでいて特有の匂いやら、泥っぽい臭さやらが漂っていた。
殺菌をした袋を裂いてそのまま巻いただけの、淡い色の簡易的包帯。案外ぱっくりやってしまったらしく、特に足元の方は帰った時にだらだらと垂れ流しになっていた。丁度膝小僧の下辺りで、左足は少し打撲まであった。
左足は特にぐるぐると巻かれたし、一番じくじく熱が残った。
やんちゃし過ぎだよ、気をつけて───何てことない言葉に一々反発してしまわないよう少し笑った。かと言って別に楽しい訳でも無かったけれど。
どちらかと言うと下がり気味で、眉下がりのヘタな笑い方になった自覚がある。
聞かないでほしい、ところで───っと続けないでほしい。そう思ったせいか、食べ物がただの異物に思えた。平たく言えば、おいしくなかった。だから余計に思ったのだろう。
“この感じ”は、早く忘れてしまおうと。
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「無•火•水•風•土。三つの括りの中で、比較的扱いやすいとされる魔法の属性です。使うには、出し入れと、放出。そして、何をするのか。頭に、そして身体に身につけさせるのです。それには、やはり“使う”のが一番でしょう」
学びな先生はそう言って、手に持ったボールを放る。
服や靴を作る時に余った皮を纏めて、蔦でぐるぐるキツく巻いた赤茶けた球体。
それが、先生の周りをふわふわと回っていた。
うわあっ!と歓声が上がる。うずうず目を光らせる子もいる。すごい、何コレ!?と楽しげだ。
そんな様子に少し目線を下げながら、隣の子の「楽しそうだな!」と言う声に「そーだね!」と返す。
「コレよりも小さなボールを、数個用意しました。それらで、放り投げ合いが出来るようになりましょう。無属性の、初歩中の初歩です。3•4日ほどで身につくでしょう。皆特有の成長力を、存分に発揮しなさい」
───初めはぴくりとも動かないだろう。もしかしたら、弾き飛ばしてしまうかもしれない、植物が生えてしまうかもしれない、燃えてしまうかもしれない、水浸しになってしまうかもしれない、潰してしまうかもしれない。
それでも全然構わない。それも………、“失敗”も必ず皆の糧になるのだから──
「って!」───ヒュウウウウ……コスッ、ガコーン。
大きく弧を描いて頭上を通り過ぎる。それはもう示し合わせたかのように、地面を向いて呻いていた男の子へその頭に吸い込まれていった。
「うわああ!?」驚き、恐らく反射のままに振り返ると勢い余って男の子はスッ転んだ。
不運は続く。
男の子の倒れた先には木製のバケツを積んだ山があり、そこに突っ込んでしまった。そしてこの効果音である。ガコーン。
さらにさらに、それをやらかしたのは収也の見知った人物であった。
魔力量が多く制御が効いていないらしい男の子。
先日、仲違いらしきものをしてしまった相手でもある。
れんた……、何しとん。
思わず、そう言いたくなった。
打ち込む作業……つらい……。
書き溜増える……あらららら………。
こざっぱりした話にどうしてもならないです。好きなんですけど、書けないです。
開き直りたい(T^T)。