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詩集 迷い道

海月

作者: 小日向冬子

僕は

生きる核のないくらげ

回転軸を失ったまま

危なっかしく回る


柔らかな触手で

こっそりと抱えていた希望

同じ重さのあきらめを

別の手に隠し持ちながら


ゆうらりと

波の間に間に漂って

長いこと

辿りつく場所も見つからないまま


ひりひりと痛む

剥き出しの心臓は

点滅する危険信号


ひきつって震える

透明な唇

触れたくもない言葉ばかりが渦巻く

自分勝手な脳みそ


失いたくないのは

すりきれた希望なのか

ほろ苦いあきらめなのか


いつまで待ってみたところで


しょせんは

海にたゆとう月の影


君が

僕の核ならよかったのに

ずっとそう願っていたのに

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