名前を漢字に変換してみよう!
残念ながら、神霊廓以降のキャラは入っておりません。
「霊夢〜。用事ってなんなんだ……って、なんだこの人数」
「あぁ魔理沙、遅かったじゃない」
「なんだ、みんな揃いも揃って、宴会でもするのか?」
「いえ、今日はちょっとした催し物をするから、集まってもらったのよ」
「道理で。図書館に行っても誰もいなかった訳だ。お陰で楽して大量に借りることが出来たが」
「持ってかないで〜」
「それよりも、よくあんな紫モヤシやニートまで集めたもんだな」
「博麗の力よ」
「鬼の力だろ」
「その辺は気にしたら負けなのよ。ってそんなことはどうでもいいの。司会者が揃ったんだから、本題に行くわよ!」
「私は司会者だったのか…」
「題して! こいつは変換がめんどいから死ねやランキング〜!」
「いや、その前にお前のネーミングセンスを一回殺してこい」
「え〜、大盛況の中、企画が始まりましたが」
「いや、全員の頭の上に『?』が浮かんでいるぜ」
「……」
「いえ、何でもないです。ネーミングセンスも抜群です。だからそのお札はしまって下さい」
「そう。それならいいの。簡単に説明すると、名前を入力する時に変換がやたら面倒な人を列挙しようという、そんな企画よ」
「列挙して、どうするんだ?」
「列挙された人から自由解散で」
「マジで? 打ち上げとかもナシ?」
「無し」
「…会場からのブーイングが凄いんだが」
「無しで」
「……」
「いや、この人が溢れかえるなかで夢想天生はヤバいって! 死傷者出るって!」
「ほら。ブーイングも止んだでしょ?」
「……そうですね」
「ならノってきたところで、早速第一次審査いくよ〜!」
「ノってるのはおま……なんでもないです。どんどん行きましょう」
「ならまず……」
「まず?」
「カタカナのキャラクタは全員落選!」
「ちょっ、おま! それ言ったら半分は消えるぞ!」
「だって、カタカナはカタカナじゃない」
「確かにそうだが…。そうすると序盤ボスはほとんどが全滅だぜ」
「知らないわよ、そんなの」
「ちょっと、どういうことなのよ!」
「お、レミリアじゃないか」
「カタカナが駄目なら、私も駄目ってことじゃない! 納得いかないわ! 私は6ボスなのよ? 紅魔郷のオオトリを飾っているのよ?」
「でも、カタカナだし。それに、よく考えてごらんなさい」
「何を考えろっていうのよ」
「東方projectはWindows版から数えて、上海アリス幻樂団様からと黄昏フロンティア様から多数でていると思うのだけれど」
「それがなんなのよ!」
「6ボスでカタカナでおおとり飾っているのは、アナタだけなのよ。レミリア」
「……!」
「確かに……。気にしたことなかったけど、その通りだぜ」
「ちなみに、(文花帖、花映塚を除く)EXもアナタの妹が唯一のカタカナね。」
「な…な……」
「だから、レミリア及びフランドールも、脱落」
「あ゛〜もう良いわよ! 咲夜、帰るわよ!」
「咲夜は駄目よ。漢字じゃない」
「うわぁぁああ、霊夢の意地悪!」
「自分が命名したんでしょ? 自業自得じゃない」
「うぅ……パチェ〜……」
「ほらレミィ、こんな所からはさっさと帰りましょう」
「……でも、霊夢とはもっとお話し」
「知らないわよ! 紅白だろうと脇巫女だろうと勝手にいちゃついてなさいよ! それと魔理沙!」
「な、何だぜ?」
「本のことだけど、それ相応に報復させてもらうから」
「死んだら返すっていつも言ってるだろ?」
「そんなことどうでもいい! ……私がいないところで勝手に持っていかれたら、お話出来な」
「……ふぅ」
「咲夜、地味に溜め息をつくな!」
「まぁあんたら落ち着きなさいよ。あんたの城には、ランキング上位確定の奴がいるんだから」
「おぉ、確かにそんな奴もいたな。名前で呼ばれない人第一号」
「そんな不名誉な称号いらないです!」
「そんな訳だから、今日は大人しく帰りなさいな。というか帰れ」
「キ〜! こうなったら意地でも帰るもんですか!」
「紫! お願い」
「はいは〜い」
「隙間はセコ」
「な…。脱落者は強制送還かよ……」
「さて、これで第一次選考は終了したわね」
「カタカナがいなくなると、大分広くなるもんだな」
「それでは次に、第二次選考ね」
「次は誰が隙間送りにされるんだ?」
「名無し妖怪、脱落!」
「あぁ、そんなのもいたな……」
「氷の妖精と一緒にいる妖精やら図書館の司書やらは帰りなさい」
「あとは朱鷺子くらいか? 名無しは」
「以外と少ないのね。名無し妖怪」
「むしろ、レアなのかもしれないな。近頃の作品には名無しは見あたらないし。ちなみにこいつらはよく“だいちゃん”やら“こあ”やらの名称で呼ばれるな」
「でも、魔理沙さんは私のこと“小悪魔”って呼びますよね」
「あぁ、なんかそれで定着した。でも“リトル”でも良いんだけどな」
「私、名前がいっぱ」「……せめて、全部言い終わってから隙間に飛ばしてやれよ」
「あら、そんなことしたら、時間がかかっちゃうじゃない」
「小悪魔、気の毒に……」
「ならここで、本審査に移るわよ」
「まぁ…確かに残った全員は名前に漢字が使われている訳だし。比較出来るようには、なったな」
「そして、本審査落選は」
「いきなりだな、おい」
「伊吹萃香、森近霖之助!」
「な、何で私が落選なのさ! このふんどしの変態と同時に!」
「そこはちょっと可哀想だけど…。あんたらには、共通点があるのよ」
「おいおい、僕のこのスバラシイふんどしとこのロリっ子を一緒にしてもらっては困るよ」
「……キモッ」
「心外だな、キモくなんてないさ、愛しい魔・理・沙」
「寄るな気持ち悪い」
「そんなこと言って〜。ツンデレ萌」
「いや、心の底からキモい。そして死ね」
「なんだい? 魔理沙はヤンデレの気」
「紫!」
「はいは〜い」
「あぁ……マジでキモい。鳥肌立つくらいキモい」
「そんなことよりも霊夢!」
「なんなのよ、萃香。うるさいわね」
「私とあの変態の共通点ってなんなのさ!」
「あぁ、それはね、携帯の基本漢字には、あんたらの字は入っていないのよ。つまり“萃”、“霖”のことだけど」
「それがどうしたのよ」
「だからね、あなた達を登場させる為には、辞書アプリのダウンロードなどして変換しなければならないのよ」
「それは別に変換のしにくさとは関係な」
「……だから、せめて最後まで言い終わってから飛ばしてやれって」
「だって、萃香が引き下がるとは思えないし。あと、大人(作者)の事情が少々」
「全く…。表現力ないんだったら、初めから地の文を使えって話だぜ」
「作者は“これはこれで縛りプレイだ!”とか叫んでたわよ」
「あー、あいつ、Mだからな」
「そーなのかー」
「なっ、ルーミアは帰ったはずじゃ」
「便利だから置いといたのよ。それでは、これからは紫の隙間送りとそーなのかーで切り捨てながら進行しまーす」
「最早無茶苦茶だな」
「さて、ならもう面倒臭いから、一作ずつ見ていくわよ」
「うわ、こいつ面倒臭い言いやがった」
「ならまず、ルールの説明ね」
「今更だな」
「作品ごとにキャラの名前を呼ぶけど、名前の後の()にはそのキャラの入力文字を入れるわ」
「……どういうことだ?」
「例えば私だと、博麗霊夢となる」
「……?」
「つまりね、()内がどれだけ変か、を競うの」
「うーん……。やっていく内にわかる…の…だろう」
「案ずるよりもなんとやら。早速いくわよ」
「その前に、霊夢は入力自体は簡単なんだが、名字の“麗”と名前の“霊”が自動変換で引っかかるっていう性質があるな。下手したら博麗麗夢とかになっちゃうんだよな」
「……まぁ、そんな感じで進めていくわよ」
「うーぃ」
「まずは……東方風神録!」
「な、なんて微妙な線なんだ……。新しくも古くもない、中弛み的な場所だぜ……」
「1面中ボス、及びボスの、秋姉妹。前に出なさい」
「わぁ、記念すべきトップバッターね、姉さん」
「そうね」
「まぁ、お前ら陰薄すぎるもんな。妹なんて間違いだらけだし」
「うるさーい! 私にはどうすることも出来ないじゃない!」
「なら、中ボスの姉の方から。秋静葉」
「……そのままじゃねぇか」
「そうね。だからお終い。紫〜」
「はいは〜い」
「姉さん!? ……出番少なかったな」
「妹がそれを言うか」
「次。秋稔」
「おかしい。おかしいよね? “稔”じゃないよね、“穣”だよね? ただの変換ミスだよね!?」
「いや、これはわざと」
「酷っ!」
「いや、両足が左足だから良いかなって」
「どんな原理なんだ、それ……」
「そんな御託はどうでもいいのよ。……秋穣子」
「そのまま……じゃない。一文字違うぜ」
「そう。“みのりこ”と入力すると“稔り子”になっちゃうのよ。でも“みのる”なら普通に“穣”になるのよね」
「なるほどな……。大体こんな感じで進んでいくのか?」
「えぇ。大体そんな感じだわ」
「……で、穣子はどこにいった」
「あら〜。さっき私が飛ばしたわよ。“酷い”って言いかけたところで」
「せめて自分の読まれ方くらい聞かせてやれよ」
「いや、両足が左足だからいいかなって思って」
「だからなんなんだ、その原理。結界を使うとそうなるのか?」
「あ、そういえば」
「改まってどうした?」
「ここまで読んで下さった皆様方。これからも終始こんな感じですので、それでも良いって方だけ読んでね。嫌って人は速やかにご退出下さいね」
「ゆっくりしていってね」
「さて、勧告も済んだ所で、次! 2ボス、雛!」
「厄いわ〜。さっきから飛ばされるキャラが厄い、厄い、厄すぎるわ〜」
「入力は、鍵山雛」
「そのまま……。ってことは厄」
「次3ボス、にとり」
「うちかぁ……。うちもそのまま読めるし」
「河城にとり(かわしろにとり)」
「はいさよな」
「次4ボス及び中ボス、椛、文!」
「あややや〜。お手柔らかにお願いしますよ」
「犬走椛(いぬばし“り”もみじ)! 射命丸文!」
「……“り”ってなんだ?」
「消去文字。変換したら“犬走り”になるから、“り”は消さないといけないの」
「ん〜、それなら“けんそう”じゃ駄目なのか?」
「携帯の入力特質上、母音がえやおになる文字は時間がかかるのよ。だから、余程字数に差がない限り、一文字消した方が早い気がするのよ」
「なるほどな。でも、それだと名前と読みにそこまで差はないぜ」
「そうね。紫〜」
「折角のネタのチャンスが〜」
「……そういや椛、一度もしゃべってないな」
「スペルカード持ってないんだから、仕方ないわよ」
「そこなのか?」
「次、早苗!」
「お、ルイ○ジだ」
「その名前止めて下さい!」
「いいじゃないか。弟の方が身長高いんだし」
「……なら、兄の赤い方はどうなのかしら、魔理沙」
「あ、え、いや、それは……」
「ふふふっ、そんな魔理沙にお仕置きね」
「……ひぎぃ」
「ま、魔理沙さん大丈夫ですか!?」
「れ……いむ」
「何よ」
「も、もっと」
「うるせぇ」
「ひぎぃ」
「さて、こんな奴はおいといて、早速行くわよ。東風谷早苗」
「お前もそのままかよ」
「魔理沙さん、涎が……」
「そもそも東風って言葉が存在するし、谷は“や”と読めるし。面白くないわ」
「早苗ってのは普通に聞くしな。一般的だよな」
「ってことでさようなら〜」
「私にも司会の座を〜」
「次、6ボス、オンバシラ」
「いや、強ち間違ってはないけど、名前じゃないから」
「八坂神奈子」
「なんかあっさりだな」
「そりゃそうよ。思いっくそ普通の名前だもん。“神”が変換しにくいだけで。名字なんて一発目から変換されたし。面白くない。だから次! 諏訪子!」
「おっ、風神録勢最後だな」
「流れ的に、私も面白なくない部類なんだろうね〜」
「いや、お前は両生類だぜ」
「どちらかと言えば神様だってば!」
「洩矢諏訪子」
「ほら〜。どうせ私も隙間送」
「ご名答。それにしても、風神録はそのまんますぎて面白くないわ」
「確かに、漢字の使用率が高い……というよりも、登場キャラ全員が残った唯一の作品の割には、あっさりしていたような」
「全くね。面白味に欠ける一団だったわ。だからこそさくさく進行出来たのだけれど」
「さて、なら次はどの作品を見るんだ?」
「そうね……。次は妖々夢!」
「あーっと、霊夢?」
「何よ」
「妖々夢メンバーは西行寺家と八雲家しか残ってないぜ」
「仕方ないわねぇ。なら西行寺家から妖々夢5ボス、妖夢」
「いきなり5ボスて」
「魂魄妖夢!」
「まず魂魄って単語が存在するし妖は“よう”だしな」
「みょん」
「次、幽々子!」
「あら〜、私は普通に読めるわよね」
「いや、幽々子は中々の曲者よ。というより、この企画始まって以来の難読になるわ」
「なんて読むんだ?」
「西行寺幽々子」
「ゆうどう!?」
「そうなのよ。々が厄介なのよ。どうと読むけれど、“ゆうどう”っで変換したら誘導が出てくるし。そもそも西行寺もありそうな癖して変換出来ないし」
「面倒なんだな。色々と」
「面倒なのよ、色々と。だから紫」
「紫、私たち親友でしょ?」
「ん〜、でも私、霊夢のお願いは断れないわ。ごめんなさいね」
「もぉ〜、今日はしこたま食ってやるんだから」
「ご愁傷様だぜ、妖夢」
「次は八雲家ね。妖々夢2ボス及びEX道中、橙!」
「お、出たな唯一の一文字キャラ」
「う〜。い、いずれ八雲の性を貰うんだもん!」
「いつ?」
「い、いつか……うわぁぁあ」
「橙を泣かせた奴は誰だ!」
「狐煩い。あと服を着ろ。そして鼻血を拭け」
「なんなんだろうな。“すっぱてんこー”って」
「そんなことよりも読み方よ! 橙!」
「とう? だいだいじゃなくて?」
「だいだいよりもとうの方が入力が少なくて済むじゃない」
「あぁ、成る程」
「次、EXのすっぱてんこー」
「その呼び方をするな! 服は着るから!」
「読み方、八雲藍」
「そのままだな」
「だからそのまま隙間送りで」
「ちょっ、紫様自分の式でしょ!?」
「ん〜、でも私、霊夢の(以下略)」
「さて、次はPhantasmボス、紫」
「ついに私の出番ね」
「妖々夢において会える気が更々しないというのは、言わないお約束だぜ」
「あら、それは筆者のレベルがお子ちゃまなだけよ。全国のゲーマー諸氏は私と弾幕を張っているんじゃないかしら」
「そもそもすっぱ……。藍に勝てねぇ」
「今日は弾幕じゃないの! 名前よ名前!」
「名前ね」
「八雲紫!」
「し?」
「そう。し」
「なんだかえらく短くなったな」
「この名前、魅力的だと思わない? 読みはゆかりって三文字なのに、入力は一文字なんだもん」
「まぁそもそもゆかりだと紫の文字は変換出来ないしな」
「ただ、時々八雲死とかになっちゃうんだけどね」
「死って……」
「霊夢ったら酷いわねぇ。でもそんなツンデレな所も好」
「うるせぇ」
「ひぎぃ!」
「れ、霊夢」
「何よ」
「も、もっと…」
「うるせぇ」
「ひぎぃ」
「……さて、妖々夢組も終わったことだし、次はどの作品を見るんだ?」
「そうねぇ。星蓮船なんてどうかしら」
「おっ、新参組だな」
「早速行くわよ!」
「2ボス及びEx道中、茄子!」
「わちしは傘が茄子色なだけだよ!」
「一緒じゃないの。多々良小傘」
「そのままだな。なら隙間が……ってあれ?」
「紫! 浸ってないで仕事しなさいよ!」
「はぇ? ……あぁ、了解よ」
「これ、上の霊夢の台詞も紫で変換してる訳だよな?」
「そうね」
「何だか複雑な気分だぜ」
「大丈夫よ。(作者的に)もっと可哀想なキャラもいるから」
「そーなのかー」
「そんなことより次にいくわよ。3面ボス、雲居一輪、雲山(くもいいちりん、うんざん)」
「そのままキター!」
「という訳でサヨウナラ」
「雲だけに、綺麗さっぱり霧消なさったな」
「次! 4ボス村紗!」
「お、初であろう呼称が名字キャラ」
「そうねぇ、あまり水蜜とは聞かないわね」
「名前で徒名付けたらみなみんとかが妥当か?」
「そんなことはどうでも良いの! 村紗水蜜!」
「みず…とはいえ、普通だぜ」
「私も隙」
「次、寅丸☆(とらまるほし)」
「霊夢、誤変換だぜ」
「そうね。音訓変えて変換した代償ね」
「“しょう”じゃ駄目なのか? 星でもしょうと読めるぜ?」
「“しょう”って、変換される文字数が莫大なのよ。それから星を探すのは至難の業だわ」
「至難…とまではいかないだろうが、面倒くさいのは事実だな。そんな選考基準もあるのか」
「くうぅぅうん」
「なんだ、遂に喋れなくなったか」
「おなかすいた」
「そーなのかー…おなかすいた」
「同調してる!」
「次は聖白蓮!」
「私は…普通でしょうか」
「聖白蓮!」
「そのまんまやん」
「そうね。聖は“せい”とも読むけど、“しょう”同じく変換後にウォー○ーを探せ状態になるから大変なのよ。ということで」
「皆様、年越しは是非命蓮寺で!」
「ちなみに命蓮寺は(いのちはすてら)だぜ」
「尊厳もへったくれもないわね。次、封獣ぬえ」
「えー、わたしー?」
「封獣ぬえ(公式ニーソ)」
「いやいやいやいや。明らかにおかしい、おかしいね」
「こらぬえ! 正体不明の種をこんな所に使うな!」
「だってー。明らかに普通の読み方になるじゃん」
「そんなことを言うなよ。先に散った武士達に失礼だろ」
「もう、さっさと読むわよ。封獣ぬえ(ふうじゅうぬえ)」
「言った通りじゃんかよー」
「だな」
「紫」
「はいはーい」
「さて、星蓮船組も済んだことだし」
「次は……地霊殿ね」
「暑かったなー、地底は。いや、太陽は、というべきか?」
「そんな鳥頭もいたわねぇ」
「へっくしゅん!」
「さて、早速行きましょう。1ボス、黒谷ヤマメ」
「あー、何とも普通臭が」
「悪かったわね、普通で! 何なら不治の病でも移してやりましょうか?」
「勘弁だぜ。不治の病はかけるものであって、もらうものじゃないんだぜ」
「そんなことですらどうでも良いわ。黒谷ヤマメ(くろたにやまめ)」
「一発変換だな。強いて言うならヤマメが山女になるくらいだな」
「そうね。なら次。水橋パルスィ!」
「…隙間送りにされない司会者なんて、嫉ましい」
「司会者だからこそ、じゃないのか?」
「パルパルパル…」
「駄目だこりゃ」
「水橋パルスィ(みずはしぱるすぃ)」
「これまた一発変換だ」
「嫉ま」
「次、星熊勇儀!」
「なぁ、なんで体操服なんて着てるんだ? 胸を強調するためか?」
「それは違うぞ! 動きやすさを求めた結果、運動の原点に回帰したこのふ」
「そーなのかー」
「なら発表するわよ。星熊勇儀」
「あらら、これも同じだな」
「ただ、勇儀に関しては悩む所が多いのも事実ね。星熊はそのままなんだけど、「勇」「儀」の二文字が変換後の数が多いのよ」
「なら、いさむとか読んだら良いんじゃないか?」
「それだったら、儀は…変換出来ないから、儀のままね」
「ほしくまいさむぎ…。長いな」
「でしょ? だからゆうぎに落ち着いたのよ」
「そーなのかー」
「ってことで次。4ボス、古明地さとり!」
「ほぉ、“そろそろ飽きてきたから、読みすら発表せずに隙間送りにしてやろうか”ですか。それはそれで散々ですね」
「相変わらず面倒臭い能力ね。まぁそれがわかられた所で何ら問題はないのだけれど」
「それと白黒の方は…。“今霊夢の脇の間からさらしがちらっと見えたひゃっほう!”って言う方が恥ずかしいわ!」
「なら心を読むなよ」
「さて、魔理沙のお花畑が晒されたところで、早速読みに行きましょう。古明地さとり(こめいちさとり)」
「なんかぱっとしないな」
「でもね、この変換は相当厄介よ。米一なんかになりかねないから、カーソルを動かさないといけないし、面倒な名前だわ。という訳で紫」
「何々、そこの妖怪は“霊夢の脇汗うっめー”ですか…ってそんな場面に遭遇するなんてドン引」
「……紫」
「どうしたの霊夢。ただ私は見えていた脇を舐めただけよ!」
「一舐め50万圓ね」
「高っ。っていうかそんな問題なのか?」
「霊夢の脇汗の為なら50万圓なんて安いものだわ! 即金で!」
「出したー!」
「ありがとう紫。これはご褒美よ」
「ひぎぃ!」
「さて、次に行くわよ。火焔猫燐!」
「あたい、そっちの名前よりお燐って読んで貰えた方が嬉しいな。…特に霊夢には……なんて」
「なでなでなでなで」
「ごろごろごろごろ」
「なでなでなで…って! もう少しでぬこに堕とされるところだったわ!」
「ぐすん。もっとなでなでされたかった」
「そんなことしてたらきりがないわ! 火焔猫燐」
「かえんねこって。随分可愛らしい読みだな」
「らしいじゃなくて、あたいは可愛い猫さね」
「さて、さくさく次に行くわよ。6ボス、霊烏路空!」
「あ、鳥頭だ」
「誰が鳥頭だ! っていうかあんた誰?」
「駄目だこりゃ」
「読み方は、霊烏路空」
「案外そのままなんだな。まぁ確かに“れいからすじ”とかじゃ長いもんな」
「それに空は“そら”“くう”と読めるけど、どちらも入力数は同じ(設定等に依る)だから、好みで決めて良いと思うわ。作者的には“くう”の方が格好いいらしいから、くうに決まったらしいわ」
「結構適当なんだな」
「まぁ駄作者だからね。そんなこんなで終わったから、紫!」
「うにゅ? どうなる」
「次はEXボス、古明地こいし!」
「はーい。お姉ちゃんと被るけど頑張りまーす」
「被っているなら隙間送りで」
「そんな! ひど」
「……。さて、ここまでくると、人数がだいぶ少なくなったな」
「いよいよ集大成間近だわ。それじゃ、次の作品に行くわよ」
「後は二作品だな。紅魔郷、永夜抄、どちらからいくんだ?」
「そうね……。やっぱり永夜抄かしらね」
「そうか、だったら3ボスの慧音からだな」
「私か……。今までの流れからして、気が進まんのだが。それにしても、あの隙間はどこに繋がっているんだ?」
「そんなことを気にしている猶予はないわ。読み方は上白沢慧音!」
「初っ端から幸先の良いそのまんまだぜ」
「じゃ、紫」
「ちょっ、待っ、せめて行き先をお」
「次、4ボス…は私たちね。省略」
「省略かよ」
「次、5ボス中ボスの因幡てゐ、鈴仙・優曇華院・イナバ!」
「出た、4コマやらで割と主役張った癖に自機は花映塚だけというどっちつかずなキャラ」
「人をそんな可哀想な紹介で登場させないで下さい!」
「可哀想だろ。特に二次創作での扱いは。鈴仙は出てきたら基本涙目だからな。てゐは……意地が悪い顔、というか」
「意地が悪いとはなんだうさ。私はみんなに幸せを届けているだけだうさー」
「そんなことはどうでもいいの! 薬の実験台になろうがニートの暇潰しに付き合わされようがしったこっちゃないわ! 名前は鈴仙・優曇華院・イナバ(すずせん・うどんげいん・いなば)、因幡てゐ(いなばてい)!」
「すずせんって、何だか煎餅みたいだな」
「どことなく美味しそうよね」
「それと、優曇華って部分はもともと漢字が存在するから、楽なんだよな」
「それに対して、てゐは曲者よ。ゐの文字は旧字体だから、ひらがなの癖して変換が必要なんだもの」
「確かにそうだな鈴仙の“れい”然りてゐの“ゐ”然り、変換文字数の多いのが難点だな。まだ鈴はすずと逃げれるが、ゐはいそのものだから、絶対に変換しないといけないもんな」
「さて、説明も済んだ所で紫」
「はーい」
「やっぱりそういうことになるんで」
「次! 6ボスの八意永琳、蓬莱山輝夜!」
「おぉ、初の6ボス二人作品だな」
「4ボスの貴方達も似たようなものじゃない」
「私たちは良いの。なんたって主人公なんだから。それよりも名前よ名前! もう面倒臭くってたまらないわ!」
「遂に面倒臭いと口に出すようになったな」
「それじゃあいくわよ! 八意永琳、蓬莱山輝夜!」
「出た、てるよ! まさかネタじゃなくて本当にてるよで変換されていたとは……」
「てるよてるよと煩いわね! 私はかぐやよ!」
「読み方はそうだとしても、普通にかぐやで変換かけても家具屋くらいになるのが関の山なのよね」
「そんなことがあってたま」
「私の方は、なんだか喧嘩をふっかけられているようで気に入りませんわ」
「仕方ないじゃない。あんたもあんたでやごころなんて厄介な読み方をするんだから。もしもやごころで変換したら、八御頃みたいな微妙に格好良い姓になっちゃうわよ」
「それにやごころという四文字がいという一文字で変換出来るんだから、中々お得感ある名前だぜ」
「人を激安セールの品物みたいに呼ばな」
「さて、残るは紅魔郷だけね!」
「そうだな。しかし紅魔郷は二人しか残ってないぜ」
「まぁそれも仕方ないわね。それじゃ早速いくわよ! 少し変則になるけど、5ボス十六夜咲夜!」
「お掃除とかしたいこと沢山あるから、今の内に逃げようかし……ら?」
「ふふふ、貴方の背中に貼ってあるお札は貴方の能力を以下略」
「略したー!」
「そんなことより名前よ! もう企画終了まで間もなくなんだから! 名前は、十六夜咲夜!」
「うーん、一文字違いだが、何か意味のある違いなのか?」
「そうね。さくやだと昨夜と変換される可能性が高いし、咲く夜といった具合に“く”を消さないといけなくなるのよ。対してさきやは、さきは咲と送り仮名なしで変換出来るから楽なのよね」
「成る程な」
「お嬢様! 今咲夜もお嬢様の所に行きます故!」
「それじゃ最後ね……。ここまでの道程は長かったわ。紅美鈴、前に出なさい」
「まさか私が最後だなんて、一体名誉なのか不名誉なのか……」
「名誉なことだと思うぜ? 名前で呼ばれない奴一号」
「だからその呼び方は止めて下さいってば!」
「それじゃ、早速発表するわよ! 紅美鈴!」
「うわ、一文字も被ってねぇ」
「それに妙に中国臭さが残っているのが紛らわしいというかなんというか、面白いわよね」
「ん? 美鈴の部分はみすずじゃ駄目なのか?」
「これも携帯の入力事情なんだけど、すずと続く場合は一度右にカーソルをずらさないといけなくなるのよ。びれいの場合はそれがないから、作者は楽だと言っているわ。もっとも、好みだと言えばそれまでなんだけど」
「それを言ったら、今までの名前全てがそうなってしまうよな。結局は変換出来ればいいんだし」
「そうね。紆余曲折あったけど、そう考えると自然に落ち着くわね」
「じゃあ、霊夢をお持ち帰りしても構わないのね」
「ちょっババアふざけるなよ!」
「一名様をVIPルームへご案内ー」
「やめっ、やめて! あの部屋だけは勘弁して!」
「い・や・よ。ふふふふふ……。私たちだけの部屋で、楽しみましょ」
「……そーなのかー。帰るのだー」
「…………。そして誰もいなくなる、ってか。それじゃ、また本でもかっさらいに行くかな。それとも魔界の魔術書か……。河童の発明品を見に行くのも楽しいかもな。……ん? 何かメモが落ちてるぞ。何々、『時代はスマホです。ガラケーの変換がどこまで通用するのかは未知数』……って何の話なんだ? さっぱりわからん。さて、私も行くかな」
全員集合した割には、賽銭箱は空の博麗神社だったのだった。